宮崎県の絶景海岸線を駆け抜ける日南フェニックスロードサイクリングコースは、南国情緒あふれる景色と充実した観光スポットで多くのサイクリストを魅了しています。青い海とフェニックス並木が織りなすトロピカルな風景は、まるでハワイにいるような気分を味わわせてくれます。宮崎市南部から鹿児島県都井岬まで続くこの海岸線コースは、「日本の道100選」にも選ばれており、初心者から上級者まで楽しめる多彩な魅力を持っています。温暖な気候により年間を通してサイクリングが可能で、路面状況も良好に整備されているため、安全で快適なライドを楽しむことができます。野生の御崎馬との出会いや新鮮な海の幸、宮崎牛などのグルメも堪能できる、九州屈指のサイクリングスポットとして注目を集めています。

日南フェニックスロードサイクリングコースとは?初心者でも楽しめる魅力を徹底解説
日南フェニックスロードサイクリングコースは、宮崎県宮崎市南部から鹿児島県串間市の都井岬に至る総延長約84kmの絶景海岸線コースです。その名前の由来となっているフェニックス(カナリーヤシ)やハイビスカスが沿道に植えられ、南国情緒あふれる雰囲気が最大の特徴となっています。
このコースは「日南海岸ロードパーク」とも呼ばれ、「日本の道100選」に選定されている人気のドライブ・ツーリング・サイクリングルートです。天候の良い日には、真っ青に輝く海と空、そしてトロピカルな植生が調和し、まるでハワイのような南国ムードを演出してくれます。
コースは主に国道220号区間と国道448号区間に分かれており、全体的に路面が綺麗に整備されています。海岸線縦断コースは勾配が少なく、信号も少ないため快走しやすい環境が整っています。特に早朝の国道220号は交通の流れが良く、ロードバイクで颯爽と駆け抜けるのに最適です。
初心者にも優しい理由として、宮崎県では自転車道がしっかり整備されており、路側帯や歩道も広めに確保されています。また、矢羽根(矢羽)の路面標示が導入されており、自転車の走行位置を明確にし、ドライバーへの注意喚起も行われています。調査によると、サイクリスト・ドライバーの約5割が矢羽根整備によって安全性が向上したと実感しており、安心してサイクリングを楽しめる環境が整備されています。
宮崎の温暖な気候により、冬でも快適にサイクリングが可能で、年間を通して楽しめるのも大きな魅力です。ただし、都井岬への道のりは序盤にアップダウンがあるため、体力に応じてコース選択を調整することをおすすめします。
日南フェニックスロードの必見スポットは?絶景ポイントと立ち寄りスポット完全ガイド
日南フェニックスロード沿いには、サイクリングの合間に立ち寄りたい魅力的なスポットが数多く点在しています。
堀切峠は日南フェニックスロードの起点となる絶景スポットです。太平洋を一望できる最高のビュースポットとして知られ、南国ムードを漂わせるフェニックスの木々と青い海・青い空のコントラストが宮崎のイメージを象徴しています。「鬼の洗濯板」と呼ばれる珍しい波状岩も観察でき、ソフトクリームなどの軽食も楽しめる休憩スポットとしても最適です。
堀切峠のすぐ近くに位置する道の駅「フェニックス」は、宮崎ツーリングの定番写真スポットとして絶大な人気を誇ります。展望台からは日南海岸の素晴らしい景色と日向灘の青い海を眺めることができ、チキン南蛮サンドなどの地元グルメも味わえます。
サンメッセ日南では、イースター島の長老会から世界で初めて正式に許可を得て完全復刻された7体のモアイ像が日南海岸の絶景を見下ろす丘の上に立ち並んでいます。南国の植物を植栽したトロピカルガーデンや展望広場なども充実しており、見どころが豊富なスポットです。
太平洋に突き出した鵜戸崎岬の突端にある鵜戸神宮は、洞窟の中に朱塗りの色鮮やかな御本殿が鎮座する珍しい神社です。「運玉投げ」が名物で、亀石の背中にある枡形のくぼみに運玉という石を投げ入れ、見事入ると願いが叶うと言われています。参道からは雄大な日向灘が広がり、奇岩や怪礁が連なる美しい風景を楽しめます。
日南市街の油津エリアは、かつて日明貿易や琉球との貿易で栄えた歴史ある港町です。国登録有形文化財の木造三階建て「杉村本店」や、映画「男はつらいよ」にも登場した「堀川橋」など、歴史的建造物が点在しています。また、カープの駅舎として有名な「油津駅」も見どころの一つです。
コースの終点となる都井岬は、宮崎県最南端に位置し、野生の御崎馬が生息することで有名です。御崎馬は国の天然記念物に指定されており、特に4月・5月には可愛い春駒に出会える機会が多くなります。高さ250mの断崖に建つ「都井岬灯台」は全国でも16基しかない「登れる灯台」の一つで、晴れた日には種子島まで見渡せる絶景が楽しめます。
日南フェニックスロードのサイクリングイベント情報は?MIYAZAKI太平洋ライド2025の詳細
日南海岸では大規模なサイクリングイベントも開催されており、2025年5月18日に「MIYAZAKI太平洋ライド2025」が実施されました。このイベントは「絶景の日南海岸を堪能し、ブランド肉を食べ尽くせ!」をテーマに、宮崎牛などの地元グルメと絶景サイクリングを組み合わせた魅力的な大会でした。
開催概要として、スタート・ゴール地点は宮崎県総合運動公園 ひなたサンマリンスタジアム宮崎特設会場で、株式会社T-FIVEとMIYAZAKI太平洋ライド実行委員会が主催しました。
コース設定は2つのカテゴリーに分かれており、ロングコース100km(定員500名)では実際の走行距離97.9km、獲得標高1,294mのチャレンジングなコースが設定されました。エイドステーションは運動公園、道の駅田野、飫肥城址、富土ビーチ、道の駅フェニックスに設置され、各地で地元グルメの提供が行われました。ショートコース50km(定員200名)では、運動公園、道の駅フェニックス、富土ビーチを巡るより気軽なコースが用意されています。
参加費はロングコース大人8,800円、ショートコース大人6,600円で、参加賞Tシャツ、ゼッケン、ヘルメットシール、傷害保険、エイドステーションでの飲食費、メカニック対応、完走証が含まれています。オプションとして前夜祭(5,000円)も開催され、参加者同士の交流を深める機会も提供されました。
安全面の配慮として、大会規則や交通規則の遵守が求められ、事前の自転車メンテナンスまたは専門店での検車が必須とされています。DHバー仕様のバイクは参加不可など、安全性を重視した規則が設けられており、高校生以下は保護者の同意、小学生以下は保護者同伴が必要です。
当日のスケジュールは、前日13:00〜16:00で前日受付とメカニックサービス、当日は早朝5:30から受付開始、7:00にロングコース、7:30にショートコースがそれぞれウェーブ方式でスタートし、最終ゴールは16:00までとなっていました。ゲストとして元プロ野球選手の内川聖一さんなども参加し、大会を盛り上げました。
日南フェニックスロードでレンタサイクルは利用できる?アクセス方法と料金を紹介
日南フェニックスロードでのサイクリングを気軽に楽しめるよう、エリア全体で充実したレンタサイクルサービスが提供されています。
宮崎市内では、ジャイアントストア宮崎でクロスバイク、ロードバイク、E-Bikeなど様々な種類の自転車をレンタルでき、クロスバイクは1日4,000円で利用可能です。青島エリアでは、ANAホリデイ・イン リゾート宮崎でのレンタルサービスのほか、よりリーズナブルな宮交ボタニックガーデンでは1日500円という格安料金でレンタルできます。
日南市内では特に充実したレンタサイクルネットワークが整備されており、おび天「蔵」(飫肥大手門横)、日南市観光案内所(日南郵便局横)、そして日南駅、飫肥駅、油津駅、南郷駅などの主要駅で1日500円の統一料金でレンタルできます。これらの施設ではヘルメットも無料でレンタルでき、手荷物預かりサービスも利用可能なため、観光と組み合わせた快適なサイクリングが楽しめます。
レンタサイクル利用時には身分証明書の提示が必須で、自転車保険の有無も確認することが推奨されています。事前に保険の加入状況を確認しておくと、より安心してサイクリングを楽しめます。
アクセス方法については、宮崎空港からサイクリングイベントの会場(ひなたサンマリンスタジアム)までが近く、飛行機の便も多いため、全国各地からのアクセスが良好です。
特に関西圏からは、神戸港と宮崎港を結ぶ宮崎カーフェリーが毎日1便往復運航しており、非常に便利なアクセス手段となっています。フェリーはホテルライクな内装で、レストランや風呂、サロンスペースも完備されているため、移動自体も楽しめます。金曜の仕事終わりにフェリーに乗れば、土日に宮崎を満喫し、月曜朝に神戸に戻ってそのまま出勤するという週末サイクリング旅行も可能で、多くのサイクリング愛好家に活用されています。
宮崎県総合運動公園内には駐車場も完備されており、1日300円で利用できるため、マイカーでのアクセスも便利です。
日南フェニックスロード沿いで味わえるグルメは?宮崎名物と地元の美味しい食べ物ガイド
日南フェニックスロード沿いでは、宮崎県が誇る絶品グルメを堪能することができ、サイクリングの楽しみを一層豊かにしてくれます。
宮崎牛は、MIYAZAKI太平洋ライドのテーマにもなっているブランド肉で、コース沿いの各所で味わうことができます。霜降りが美しく、とろけるような食感と深い旨味が特徴の最高級和牛です。
宮崎の代表的な名物料理であるチキン南蛮は、道の駅フェニックスなどでチキン南蛮サンドとして手軽に楽しめます。サクサクの衣に包まれた鶏肉とタルタルソースの絶妙な組み合わせは、サイクリング中のエネルギー補給にも最適です。
宮崎県はマンゴーの名産地としても有名で、完熟マンゴーを使った様々なスイーツが楽しめます。青島青果でマンゴーカットを購入したり、鵜戸神宮の売店でマンゴージュースを飲んだり、道の駅なんごうでマンゴーソフトクリームを味わうなど、コース沿いの各所でトロピカルな甘さを堪能できます。
日南市の特産品として、日南一本釣りカツオ炙り重は絶対に味わいたいご当地グルメです。日南市は一本釣りカツオの漁獲量が日本一を誇り、その新鮮なカツオを炙ってご飯と共に食す贅沢な一品となっています。刺身でも食べられるほど新鮮なカツオの香ばしさと旨味は格別です。
日南名物の魚うどん(ぎょうどん)は、戦時中の物資不足の際に小麦粉の代わりにトビウオなどの白身魚のすり身で作られたことが発祥の珍しいうどんです。かまぼこのような弾力と魚の旨味が特徴で、他では味わえない独特の食感と風味を楽しめます。
地頭鶏(じとっこ)を使った鶏の炭火焼も絶品で、自家製の竹炭で一気に焼き上げる炭火焼は、鶏肉本来の旨味を最大限に引き出しています。「炭火焼 山空(さんくう)」のような専門店では、鶏のたたきと合わせて地元の味を堪能できます。
これらのグルメを味わいながらのサイクリングは、宮崎の食文化を深く理解し、地域の魅力を五感で感じられる特別な体験となるでしょう。
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