桜島一周サイクリングコース完全ガイド!距離・料金・見どころを徹底解説

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活火山である桜島を自転車で一周する「サクイチ」は、鹿児島県を代表する人気のサイクリングコースです。世界有数の活火山の雄大な自然と、火山と共に生きる人々の暮らしを肌で感じながら楽しめるこのコースは、国内外から多くのサイクリストが訪れる魅力的なスポットとなっています。総距離約35~37kmのコースには、大正噴火の歴史を物語る埋没鳥居や、360度のパノラマビューが楽しめる展望所、地元グルメが味わえるカフェなど、数多くの見どころが点在しています。火山灰対策や適切な装備を準備すれば、初心者から上級者まで安全にサイクリングを楽しむことができ、鹿児島旅行の忘れられない思い出を作ることができるでしょう。

目次

桜島一周サイクリングコースの距離や所要時間はどのくらい?初心者でも挑戦できる?

桜島一周サイクリングコースは、通称「サクイチ」と呼ばれ、総距離は約35km~37kmとなっています。獲得標高は約360m~591mで、適度なアップダウンがあるため、単調ではない変化に富んだサイクリングが楽しめるのが特徴です。

所要時間については、サイクリストの体力レベルや観光に費やす時間によって大きく変動します。レンタサイクルを利用して観光を楽しみながら巡る場合、約4~5時間程度が一般的な目安となります。スポーツバイクに乗り慣れた経験者であれば、休憩や観光を挟まずに走行した場合、2時間半~3時間程度での完走も可能で、中には1時間24分で一周した記録もあります。

初心者の方でも十分に挑戦可能ですが、いくつかの注意点があります。コース全体の約3/4が山道となっており、特に島の北部には「最難関」とされる急激な上り坂が待ち受けています。ただし、この激坂は一度きりで、必死に登り切ればその後のサイクリングが楽になると感じられるでしょう。

走行方向については、時計回り反時計回りのどちらでも可能です。時計回りの場合、より海に近い場所を走ることができ、海の景色を堪能したい方におすすめです。また、下り坂が多くて楽だという意見もあります。一方、反時計回りは疲れてくる終盤に平坦な道が続くため、体力的な負担を考慮する方に適しています。

初心者の方は、電動アシスト自転車の利用を強く推奨します。アップダウンの多いコースでも、電動アシストがあれば体力的な負担を大幅に軽減でき、景色や観光スポットをゆっくりと楽しむ余裕が生まれます。また、こまめな水分補給と適度な休憩を取りながら、無理のないペースで進むことが重要です。

桜島一周サイクリングで自転車はレンタルできる?おすすめのレンタル店と料金は?

桜島港フェリーターミナル周辺には、複数のレンタサイクル施設があり、様々なタイプの自転車をレンタルできます。

桜島ビジターセンターでは、クロスバイク(24段変速)をレンタルできます。山道が多い桜島でもスピードと安定性を両立した走行が可能で、サイクリング愛好家に人気です。料金は3時間まで2,800円(税込、ヘルメット込)で、延長は1時間につき550円です。利用は18歳以上、身長145~180cmが目安となっており、運転免許証や保険証などの身分証明書が必要です。受付時間は9:00~14:00、最終返却は17:00です。任意保険(550円)も用意されており、パンク時の自転車回収費用をカバーします。ただし、事前予約はできず当日受付の先着順で、保有台数は10台と限られているため、早めの到着がおすすめです。

桜島レンタカーは、フェリー乗り場から徒歩約1分とアクセスが抜群です。普通自転車や電動アシスト自転車をレンタルでき、料金は1時間300円と非常にリーズナブルです。営業時間は8:00~17:30、または日没までとなっています。ただし、自転車の品質にはばらつきがある可能性があり、変速ギアの一部が使用不可の場合もあるため、借りる際に動作確認をすることをおすすめします。

国民宿舎レインボー桜島では、電動アシスト自転車(E-バイク)をレンタルできます。フェリーターミナルから徒歩約8分の立地で、体力に自信がない方や初心者の方に特におすすめです。

体力に自信がない方には電動アシスト自転車のレンタルが強く推奨されます。桜島のアップダウンの多いコースでは、電動アシストがあることで疲労を大幅に軽減でき、観光スポットでの滞在時間も余裕を持って確保できます。

レンタサイクルを借りる際の注意点として、台数に限りがあるため、特に観光シーズンや週末は当日借りられない可能性があります。可能な限り早めにフェリーで桜島に到着し、レンタル手続きを済ませることが重要です。

桜島サイクリング時の火山灰対策と注意点は?必要な装備や安全対策を教えて

桜島は活発な火山であり、小規模な噴火が頻繁に発生するため、火山灰(降灰)対策は桜島サイクリングにおいて最も重要な安全対策となります。

必須装備として、まず目を保護するゴーグル(2,000円~5,000円)呼吸器を保護するマスク(500円~2,000円)は絶対に準備してください。火山灰は視界を悪くし、呼吸器に影響を与える可能性があるため、これらの装備なしでのサイクリングは危険です。また、頭部保護のために帽子やヘルメット(2,000円~10,000円)、肌保護のために長袖・長ズボン(各3,000円~)も推奨されます。風で舞い上がった灰が目に入ることもあるため、替えのコンタクトレンズや眼鏡の準備も重要です。

走行時の注意点では、火山灰が道路に積もっている場所は非常に滑りやすくなっているため、特にカーブや下り坂では速度を落とし、慎重に走行することが求められます。大型トラックの通行が多く、道幅が狭い場所もあるため、安全運転を心がけ、交通ルールを遵守することが重要です。

自転車のメンテナンスについて、火山灰は非常に細かい粒子のため、チェーン、ギア、ブレーキなどの可動部分に入り込むと摩耗や故障の原因となります。走行後は必ず真水で自転車を洗浄し、特に可動部分を丁寧に洗い流し、乾燥後に適切な潤滑油を塗布することが重要です。レンタサイクルの場合は、返却時に清掃料金が発生する場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

サイクリング計画では、降灰の影響が少ない時期や時間帯を考慮することが大切です。梅雨時期は雨で火山灰が地面に固定されやすく、早朝や夕方は風が比較的穏やかです。また、桜島から離れる北風や北東風の日を選ぶと良いでしょう。

桜島には、噴火に伴う噴出物から身を守るための「退避壕(ごう)」が多数設置されています。これらは「物置型」「トンネル型」「一軒家型」など様々な形があり、中にはバス停と一体化したユニークなものもあります。万が一の際のシェルターとして機能するため、位置を把握しておくことをおすすめします。

特に夏場は非常に暑くなるため、水分補給をこまめに行い、体調管理を徹底することが不可欠です。また、コース上には自転車店が見当たらないため、簡単な修理セットを持参することも推奨されています。

桜島一周コースの見どころとおすすめスポットは?絶対に立ち寄りたい場所

桜島一周コースには、火山の歴史と自然の美しさを体感できる魅力的なスポットが数多く点在しています。

歴史的スポットとして絶対に訪れたいのが、黒神埋没鳥居です。1914年の大正噴火で火山灰に埋もれた鳥居で、鳥居の上部だけが顔を出している姿は、当時の噴火の威力を物語る貴重な歴史的遺産です。コースのほぼ中間地点に位置し、後世に記憶を残すために当時の姿のまま保存されています。奥には腹五社神社の本殿があり、パワースポットとしても人気です。

絶景スポットでは、有村溶岩展望所が特におすすめです。南岳の麓、有村地区の大正溶岩原を間近に望む展望所で、全長約1kmの遊歩道を散策しながら、桜島の絶景と火山の迫力を間近で体感できます。レストハウスやトイレ、お土産屋も併設されており、休憩に最適な場所です。

文化的スポットとして、赤水展望広場・叫びの肖像は必見です。鹿児島出身のアーティスト、長渕剛さんが2004年に行った伝説のオールナイトコンサートを記念して作られたモニュメントで、約7万5千人が集ったとされる歴史的イベントの舞台です。天気が良ければ、対岸の鹿児島市街地や美しい夕日も楽しめます。

グルメ・休憩スポットでは、Cafeしらはまがおすすめです。桜島の北側にある農家経営のカフェで、桜島大根や桜島小みかんなど、自家畑で採れた無農薬・無化学肥料の野菜や果物を使った「農家の昼ごはん」や「カレー」、「シフォンケーキ」「ベーグル」が味わえます。NHKの番組で紹介されたこともある人気店です。

桜島コーヒー&ベーカリーは、水色のトレーラーハウスが目印のカフェで、手作りのパンやケーキと共にコーヒーを味わい、サイクリングの疲れを癒すことができます。

自然スポットとして、藤野アコウ群は県道沿いに約200mにわたって続く大きなアコウの並木で、木漏れ日と心地よい風を感じながらサイクリングを楽しめる癒しのスポットです。

サイクリング後には、桜島溶岩なぎさ公園の日本最大級の足湯で疲労回復を図ることができます。また、道の駅桜島(火の島めぐみ館)では、桜島小みかんソフトクリームなどの地元特産品を楽しめます。

これらのスポットを巡ることで、火山と共に生きる人々の暮らしと、桜島の雄大な自然を存分に体感できるでしょう。

桜島へのアクセス方法は?フェリーの料金や自転車の持ち込みについて

桜島へのアクセスは、桜島フェリーを利用するのが一般的で最も便利な方法です。フェリーは鹿児島港と桜島港を結んでおり、約15分で到着します(気象や海の状況により最大20分程度)。

運航情報について、桜島フェリーの最大の特徴は年中無休で24時間運航していることです。これにより、早朝からのサイクリングや夜景を楽しんだ後の帰路も安心して利用できます。フェリーの海上航路は、国道224号線の海上区間(約8.8km)として位置づけられています。

料金体系は非常にリーズナブルで、大人200円、自転車130円(2022年2月時点)となっています。自転車はそのまま乗船可能で、分解や特別な手続きは不要です。運賃は桜島港で下船時に支払う後払いシステムとなっており、2018年9月からは交通系ICカードや電子マネー、クレジットカードも利用可能になっています。

鹿児島中央駅からフェリーターミナルまでのアクセスは、JR鹿児島駅まで約30分歩くか、市電で「水族館前」電停まで行き、そこから徒歩2~3分でフェリーターミナルに到着できます。市電を利用する方が便利で確実です。

フェリー内の施設として、船内にはうどん屋があり、短い航路時間でも軽食を楽しむことができます。また、運が良ければ錦江湾にイルカを見ることもでき、サイクリング前後の楽しみの一つとなっています。

自転車持ち込み時の注意点として、フェリーの乗船時は係員の指示に従って自転車を所定の場所に駐輪します。混雑時は自転車の積載に制限がある場合もあるため、可能な限り早めの便を利用することをおすすめします。

桜島フェリーは地元住民の生活の足としても重要な役割を果たしており、観光客にとっても手軽で経済的なアクセス手段として、桜島サイクリングの出発点として最適な交通機関です。片道200円という低料金で、雄大な錦江湾の景色を楽しみながら桜島に向かう船旅も、サイクリング体験の素晴らしい前奏曲となるでしょう。

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