錦江湾奥ルートと桜島一周サイクリングコースは、鹿児島県の錦江湾(鹿児島湾)を囲む全国屈指のサイクリングルートです。桜島一周コースは通称「サクイチ」と呼ばれ、総距離約35キロメートルから37キロメートル、所要時間は4時間から5時間程度で、活火山を自転車で一周できる世界でも類を見ない貴重な体験ができます。鹿児島県が推進するサイクルツーリズムの主要ルートとして、垂水市、霧島市、姶良市、鹿児島市の4市にまたがるこのエリアは、日本百景に選定された錦江湾の絶景と、約26,000年の歴史を持つ活火山・桜島の雄大な景観を同時に楽しめる魅力に満ちています。本記事では、錦江湾奥ルートの全容から桜島一周コースの詳細、観光スポット、グルメ情報、アクセス方法、安全対策まで、サイクリングを計画する方に必要な情報を網羅してお届けします。

錦江湾奥ルートとは何か
錦江湾奥ルートは、鹿児島県が推進するサイクルツーリズムの主要ルートのひとつで、錦江湾の奥部および桜島を一周できるコースとして設計されています。このルートは垂水市、霧島市、姶良市、鹿児島市の4市をまたがって走行するため、走行中はさまざまな角度から錦江湾と桜島の絶景を楽しむことができます。
錦江湾は日本百景にも選定されている美しい湾であり、湾を囲む薩摩半島と大隅半島には、道の駅や立ち寄りスポット、疲れを癒す温泉など充実した施設が点在しています。フェリーを利用することで、サイクリストは自分の体力や時間に合わせたコース設定が可能となっており、初心者から上級者まで幅広いレベルの方が楽しめる柔軟性を持っています。
錦江湾一周「キンイチ」の魅力
錦江湾一周は、サイクリスト達の間で「キンイチ」という愛称で親しまれています。桜島から霧島までの走行距離は約65キロメートルに及び、4市をまたいで走行する長距離チャレンジコースとなっています。このコースでは、変化に富んだ地形と、刻々と表情を変える錦江湾・桜島の絶景を楽しめる究極のサイクリング体験ができます。
初級者向けコースとして「しおかぜ・桜島コース」も用意されています。距離は68.6キロメートル、最大標高差は75メートルと比較的フラットなコースで、霧島市役所を始点・終点として、終始錦江湾の潮風を受けながら海沿いを走る爽快なルートとなっています。体力に自信がない方でも、このコースなら安心してサイクリングを楽しむことができます。
霧島・姶良ルートの特徴
鹿児島空港を拠点として8の字に周遊するルートが霧島・姶良ルートです。神話や伝説に彩られ、火山の息吹を目の前に感じさせる霧島連山の名峰と清流は、四季折々に神秘的な表情を見せます。鹿児島の中央に位置し、文化史跡が溶け込む街並みのある姶良とともに、緑鮮やかな山々と輝く錦江湾、さらには温泉まで楽しめるルートです。
鹿児島空港にはサイクルステーションが設置されており、サイクリストに人気の空港となっています。JR肥薩線、日豊本線も走るこのエリアは、他県からの鉄道による輪行サイクリングにも便利で、高原から海岸までを走るルートは爽やかな雰囲気に満ちています。
桜島一周サイクリングコース「サクイチ」の詳細
桜島一周サイクリングコースは、通称「サクイチ」と呼ばれ、サイクリスト達に親しまれています。総距離は約35キロメートルから37キロメートルで、獲得標高は約360メートルから591メートルとなっています。適度なアップダウンがあるため、単調ではない変化に富んだサイクリングが楽しめるのが特徴です。
桜島は周囲約36キロメートルで、車で1時間、自転車で4時間、徒歩で9時間かかります。レンタサイクルを利用して観光を楽しみながら巡る場合、約4時間から5時間程度が一般的な目安となります。スポーツバイクに乗り慣れた経験者であれば、休憩や観光を挟まずに走行した場合、2時間半から3時間程度での完走も可能で、中には1時間24分で一周した記録も存在します。より充実した観光コースでは、所要時間8時間30分程度の1日コースも設定されています。
コースの難易度と注意点
初心者の方でも十分に挑戦可能なコースですが、いくつかの注意点があります。コース全体の約4分の3が山道となっており、特に島の北部には「最難関」とされる急激な上り坂が待ち受けています。初心者の方は、電動アシスト自転車の利用を強く推奨します。アップダウンの多いコースでも、電動アシストがあれば体力的な負担を大幅に軽減できます。
おすすめの走行ルート
コースの主要ポイントは、レインボー桜島・桜島ビジターセンターを出発し、藤野アコウ群、新島ビューポイント、黒神埋没鳥居、桜島口、有村溶岩展望所、林芙美子文学碑、赤水展望広場、烏島展望所を経て、出発地点に戻るルートです。
時計回りと反時計回りの両方の走行が可能で、それぞれにメリットがあります。時計回りの場合は、序盤に急坂を越えることができ、後半は比較的楽に走行できます。反時計回りの場合は、序盤は平坦な道が続き、体力を温存しながら走行できます。どちらを選ぶかは、自身の体力や好みに合わせて決めると良いでしょう。
桜島の主要観光スポット
湯之平展望所からの絶景
湯之平展望所は、標高373メートル、北岳の4合目に位置し、桜島において一般の人が入ることのできる最高地点です。360度どこを見ても絶景が広がり、目の前に迫った北岳の荒々しい山肌、眼下に広がる大正溶岩原、錦江湾を挟んで西側には南九州最大の都市・鹿児島市の街並みを一望できます。
天気がよければ北に霧島連山、南に開聞岳といった鹿児島の秀峰も望むことができます。展望所のどこかに隠れている7つのハートを見つけたら良いことが起こるかもしれないという、ロマンティックな言い伝えもあります。循環バス「サクラジマアイランドビュー」の停留所にもなっているため、サイクリング以外の観光客も多く訪れる人気スポットです。
有村溶岩展望所の迫力ある景観
有村溶岩展望所は、南岳の麓、有村地区の大正溶岩原に作られた展望所です。一面に広がる溶岩原と、その上に根を張るクロマツが、非日常の景色を作り出しています。全長約1キロメートルの遊歩道からは、山のみでなく錦江湾も一望でき、天気がよければ開聞岳まで望むことができます。
現在も噴火活動を続ける南岳の火口に最も近い場所にあり、噴煙を上げる南岳に大地のエネルギーを感じられるほか、大正時代と昭和時代の溶岩原を見比べることもできます。ここから見る山は、見慣れた横長の桜島とは違った円錐型で、2つの山が並ぶ複合火山・桜島は見る場所によって全くその姿が変わります。
黒神埋没鳥居が伝える噴火の歴史
黒神埋没鳥居は、桜島の火山活動の歴史を物語る象徴的なスポットです。大正3年(1914年)の大噴火で噴出した大量の火山灰により、黒神地区にあった「腹五社神社」の鳥居は埋め尽くされました。もともと高さ3メートルあった鳥居ですが、現在は笠木部分の約1メートルを地上に見せるのみとなっています。当時の噴火の凄まじさを物語るこの鳥居は、鹿児島県の天然記念物に指定されています。
その他の見どころ
桜島には他にも多くの観光スポットがあります。桜島フェリーターミナル、桜島自然恐竜公園、桜島海釣り公園、桜島溶岩なぎさ公園足湯、なぎさ遊歩道、烏島展望所、長渕剛モニュメント(赤水展望広場)など、サイクリングの途中で立ち寄ることができる施設が充実しています。
桜島火山の歴史と現在の活動
約26,000年の火山の歩み
桜島は姶良(あいら)カルデラの南縁部に生じた安山岩からデイサイトの成層火山です。北岳、中岳、南岳の3峰と権現山、鍋山、引ノ平などの側火山から構成されており、人口が密集する鹿児島市の市街地に近接しています。桜島は約26,000年前に誕生し、これまでに17回の大噴火を繰り返してきました。
歴史時代の桜島はプリニー式噴火が4回起きており、764年の天平宝字噴火、1471年の文明噴火、1779年の安永大噴火、そして1914年の大正大噴火が歴史時代の四大噴火とされています。
大正噴火と桜島の地形変化
1914年1月11日の早朝から桜島において有感地震が始まり、翌12日の午前10時5分頃、西側の山腹に生じた割れ目火口でプリニー式噴火が発生しました。約10分後には東側山腹でも噴火が始まりました。大正大噴火は溶岩1.34立方キロメートル、テフラ0.5立方キロメートル、マグマ換算では1.54立方キロメートルの噴出量と推定されており、これは20世紀の日本で噴火による噴出量が最も多かった火山活動でした。
大正噴火では、大量の溶岩が流れ出し、それまで島だった桜島が大隅半島と陸続きになるという大規模な地形変化を引き起こしました。犠牲者58名、負傷者112名、焼失家屋2268戸と記録されています。
昭和噴火から現在まで
戦後間もない1946年、南岳の山腹昭和火口から溶岩を流出し、鍋山に遮られて二手に分かれ東方および南方に流れて、集落を埋めてしまいました。昭和の噴火は、溶岩を流した最後の噴火でした。
1955年に南岳山頂で突如爆発が発生し、その後、消長を繰り返しながらも現在まで噴煙を上げ続けています。2006年からは昭和火口に活動の中心が移りました。2010年の年間爆発回数は896回、2011年は996回に達しました。爆発回数は1980年代の倍以上に増えましたが、1回ごとの噴火の規模は当時と比べるとはるかに小さくなっています。
桜島の南岳には、「昭和火口」と「南岳山頂火口」の2つの活発な噴火口があります。これらの火口は交互に噴火活動を繰り返しており、特に南岳山頂火口が活発に活動しています。観測によれば、マグマは大正時の8割方回復しているといわれており、大規模噴火に対する警戒を怠ってはなりません。
桜島フェリーでのアクセス方法
フェリーの基本情報
桜島フェリーは、鹿児島湾(錦江湾)を挟んで鹿児島市街地と桜島を結ぶ、鹿児島市が運営する公営のフェリー航路です。鹿児島港と桜島港を約15分で結び、年中無休で運航しています。鹿児島中央駅からフェリーターミナルまでのアクセスは、市電で「水族館前」電停まで行き、そこから徒歩2分から3分でフェリーターミナルに到着できます。
運航時間について
桜島フェリーは24時間営業の運航でも有名でしたが、赤字縮小のため2025年10月1日から0時から3時の便の運航を停止しました。現在は、3時、4時、5時は毎時00分発、6時からは05分、25分、45分と約20分間隔で運航しています。
料金と支払い方法
旅客運賃は大人250円、小児130円です。料金は2024年7月に改定されており、中学生以上の旅客運賃は従来の200円から250円に、小学生以下の運賃も100円から130円へと改定されました。
自転車やバイクは特殊手荷物として扱われ、自転車は片道160円、125cc以下の原付バイクは330円、750cc以上の大型バイクの場合は640円です。車両料金は長さによって異なり、軽自動車は1,700円、普通車は2,350円で、車両料金には運転手1名分の旅客運賃が含まれています。
支払い方法としては、現金のほか、クレジットカード(JCB、VISA、MasterCard、AMEXなど)や交通系ICカードが利用可能です。SuicaやPASMOなどの交通系ICカード、nanaco、WAON、楽天Edyなども使用できます。
乗船方法
自動車、自動二輪、自転車等で乗船される際は、桜島フェリーのりば航送車両入口より乗船します。鹿児島港からはフェリー乗り場に直接車で向かってそのまま乗船し、桜島港にある料金所で運賃を支払います。
レンタサイクルで桜島一周を楽しむ
レンタル場所と自転車の種類
桜島港フェリーターミナルから徒歩10分のところにある桜島ビジターセンターや国民宿舎レインボー桜島で自転車のレンタルができます。荷物も預かってくれるサービスがあり、身軽にサイクリングを楽しむことができます。
自転車の種類は、スポーツバイク仕様の電動アシスト自転車「E-バイク」と、長距離でも快適にサイクリングが楽しめる「クロスバイク」の2種類が用意されています。E-バイクは一般的な電動アシスト自転車よりも小型軽量で長距離走行が可能で、急な登り坂も楽に漕げます。対象身長は155センチから180センチ(目安)です。E-バイクは国民宿舎レインボー桜島(予約可)、クロスバイクは桜島ビジターセンター(予約不可)で貸し出しています。
レンタル料金
桜島ビジターセンターでのクロスバイクレンタルは、24段変速で3時間まで2,800円(税込、ヘルメット込)、延長は1時間につき550円です。受付時間は9:00から14:00、最終返却は17:00です。保有台数は10台と限られているため、早めの到着がおすすめです。
電動アシスト自転車(E-バイク)の料金は、2時間以内2,000円、4時間以内3,000円、8時間以内4,000円となっています。
利用時の注意事項
当日は運転免許証等の身分証明書が必要です。レンタサイクルの営業状況については、直接施設にお問い合わせください。
サイクリング時の安全対策と降灰対策
火山灰への備え
桜島は活発な火山であり、小規模な噴火が頻繁に発生するため、火山灰(降灰)対策は桜島サイクリングにおいて最も重要な安全対策となります。海沿いは日陰がないので、サングラスや帽子を準備しましょう。これらは灰が降った時の対策にもなります。道路に積もっている火山灰は滑りやすいので、特に注意が必要です。
鹿児島の天気予報では「降灰予報」というものがあり、サイクリング前には降水確率と合わせて「降灰予報」も忘れずにチェックしましょう。火山噴火による降灰の可能性がありますので、コンタクトレンズ着用の方は注意が必要です。サングラス等の着用を推奨します。
降灰の影響を避けるコツ
サイクリング計画では、降灰の影響が少ない時期や時間帯を考慮することが大切です。梅雨時期は雨で火山灰が地面に固定されやすく、早朝や夕方は風が比較的穏やかです。また、桜島から離れる北風や北東風の日を選ぶと良いでしょう。冬は北風で、火山灰が南に流れていることが多いです。気象庁のホームページでも、風向きと降灰予報が確認できます。
退避壕の存在
桜島には、噴火に伴う噴出物から身を守るための「退避壕(ごう)」が多数設置されています。「物置型」「トンネル型」「一軒家型」など様々な形があり、万が一の際のシェルターとして機能するため、位置を把握しておくことをおすすめします。
その他の安全上の注意
特に夏場は非常に暑くなるため、水分補給をこまめに行い、体調管理を徹底することが不可欠です。また、コース上には自転車店が見当たらないため、簡単な修理セットを持参することも推奨されています。アップダウンもあるコースなので、日頃運動不足の方は念入りに準備運動をしましょう。島内の道路は火山灰が蓄積しているため、自転車が汚れてしまう可能性が高いので要注意です。気管支系に持病がある方もご注意ください。
桜島・鹿児島のグルメスポット
道の駅 桜島 火の島めぐみ館
道の駅「桜島 火の島めぐみ館」では、桜島小みかんを使った多彩なメニューが楽しめます。「桜島小みかんソフト」は爽やかな酸味と優しい甘さで絶品です。ランチタイムには「子みかんうどん」がおすすめで、爽やかな柑橘がとてもマッチしています。館内には桜島大根を使った漬物や、小みかんを使ったジュース・ジャムなども並んでおり、小みかんジュースは特に人気です。
カフェ・レストラン情報
桜島港から徒歩5分の「桜島カフェ」では、テラス席から錦江湾と鹿児島市街が一望でき、名物の「桜島ソフト」(抹茶ソフトに桜島の形をしたクッキーがトッピング)が人気です。ドリンクは桜島小みかんジュースやクラフトビール、抹茶ラテなど桜島らしいメニューが充実しています。
「マミーズカフェ」の『焼き芋シェイク』は、焼き芋の芳ばしい香りが口の中に広がり、まるで焼き芋を食べているかのような味わいです。「おふくろの味 旬」では、桜島小みかんや桜島大根、ネギ、カンパチなど多くの食材は桜島産にこだわっています。営業時間は平日11時から14時30分、土日祝11時から15時です。
鹿児島の名物料理
桜島・鹿児島エリアの名物に「くわ焼き」があります。農具の「くわ」を鉄板に見立てて、その上で肉や野菜を焼く豪快な料理です。西郷隆盛も食べたことがあるとされています。黒豚を使った多彩な料理も味わえます。黒豚のもも肉を揚げた豚センベイ、桜島溶岩焼き、しゃぶしゃぶ、ロースかつ膳などのメニューがあります。桜島観光では、キビナゴや鳥刺し、豚しゃぶなど鹿児島名物も楽しめます。
垂水市の観光と道の駅
道の駅たるみず湯っ足り館
桜島近く、国道220号線沿いの「道の駅たるみず湯っ足り館」は、豊かな温泉ばかりでなく桜島と錦江湾、対岸には霧島連山という恵まれたロケーションにあります。道の駅たるみずは、垂水市の観光の中核を担う施設のひとつで、雄大な桜島と錦江湾を望む絶景、天然かけ流し温泉と長さ60メートルの足湯、地域の農林水産物等を販売する物産館やレストランがあります。
日本最大級かけ流しの足湯が人気で、レストランからは気まぐれに現れるイルカの群れを眺めることもできます。「幸運の釣鐘」や「昇平丸モニュメント」「幼児遊具」「レンタサイクル」などもあり、ゆっくり楽しめます。「口コミで選ぶ行って良かった道の駅ランキング」や「JAF、旅行情報誌のランキング」で上位を獲得し、人気の道の駅となっています。
道の駅たるみずはまびら(たるたるぱあく)
道の駅たるみずはまびら(愛称:たるたるぱあく)は、垂水港より国道220号線を南に車で約4分の場所にあり、錦江湾に面した桜島と開聞岳が望める道の駅です。営業時間は午前9時から午後6時30分(夏季・冬季は営業時間変更あり)、カフェ・レストランは夜9時まで営業しています。
垂水市のその他の観光スポット
体験型の観光を楽しむことができる「猿ヶ城渓谷」、素晴らしい景観を楽しむことができる「千本イチョウ」、キャンプ場・宿泊施設「森の駅たるみず」、入場無料の展望台「高峠つつじヶ丘公園」などがあります。
垂水市の特産品と歴史
「海の桜勘」は垂水かんぱちのブランド名で、餌の配合飼料に鹿児島産のお茶と焼酎粕が配合されています。また、「桜島美湯豚」(さくらじまびゆうとん)も貴重な産物です。垂水はかつて桜島、薩摩半島を正面にして、霧島市福山、志布志、鹿屋と隣接する交通の要所でした。大正3年に桜島が大爆発をし、桜島と地続きになりました。
サイクリングイベント情報
サイクルフェスタ in 桜島
「サイクルフェスタin桜島」は、桜島で開催される人気のサイクリングイベントです。近年、昨年までのサイクルレース(タイムトライアル&ヒルクライム)から、自転車で活火山を身近に楽しむサイクリングイベントへ進化しています。新しい「サイクルフェスタin桜島」は、自転車で巡りながら桜島のもつ魅力を参加者自身の五感で感じてもらう楽しいイベントです。
超火山大国、日本。その中でも最も活発とも言われる火山「桜島」は、多い年で噴火回数が約1000回にも及び、鹿児島の暮らしは活火山との共存ともいえます。会場は桜島溶岩グラウンドBグランド(旧第3グラウンド)が受付・集合場所となっています。
JTO九州縦断自転車旅
JTO九州縦断自転車旅では、佐多岬から桜島、京町温泉、椎葉村、阿蘇内牧温泉、小倉までの総距離526キロメートル、総獲得標高8230メートルのコースが設定されており、桜島も通過するルートとなっています。
サイクリングにおすすめの時期と持ち物
ベストシーズン
桜島サイクリングに最適な時期は、比較的気温が穏やかで風向きが安定している春と秋です。夏は非常に暑くなるため、こまめな水分補給と体調管理が必要です。冬は北風で火山灰が南に流れていることが多く、降灰の影響を受けにくい傾向があります。天気のいい日は薩摩富士と呼ばれる開聞岳が眺められる絶景ポイントもあります。
必要な持ち物
サイクリングに必要な持ち物として、サングラス(降灰対策・日差し対策)、帽子またはヘルメット(レンタルに含まれる場合あり)、日焼け止め、飲み物(十分な量)、簡単な修理セット(パンク修理キット等)、タオル、身分証明書(レンタサイクル利用時に必要)、現金またはクレジットカード、カメラ(絶景スポットでの撮影用)を準備することをおすすめします。
服装のポイント
動きやすい服装を選びましょう。火山灰で汚れる可能性があるため、汚れても良い服がおすすめです。また、急な天候変化に備えて、レインウェアや防寒着を持参すると安心です。
桜島溶岩なぎさ公園と周辺施設
溶岩なぎさ公園足湯
桜島フェリーターミナルから徒歩8分の海辺にある「桜島溶岩なぎさ公園」は、サイクリングの出発前や帰着後に立ち寄るのに最適なスポットです。公園内には全長約100メートルと日本最大級の足湯があり、地下1,000メートルより湧出する天然温泉は、赤褐色の湯となっています。
眼前に広がる錦江湾、または後ろにそびえる桜島を眺めながら一休みできます。広い芝生もある公園なので、家族とレクリエーションをしたり、お弁当を食べたり、一日ゆっくり過ごすことができます。営業時間は通年9:00から日没まで、定休日は無休で、料金は無料です。タオルを忘れた場合も、近くの桜島ビジターセンターや国民宿舎レインボー桜島で、オリジナルタオルを購入できるので安心です。
桜島ビジターセンター
桜島ビジターセンターは、桜島や霧島錦江湾国立公園をより深く知ることのできる施設です。館内では桜島の噴火と成長の歴史、植物の遷移、地域の観光情報や防災活動などを紹介しており、大型スクリーンのシアターやジオラマなどによって生きた桜島を体感することができます。
売店コーナーには鹿児島や桜島に関する書籍、ここでしか買えない桜島の特産品などがあり、お土産探しにもぴったりです。また、クロスバイクのレンタルを行っており、ここを起点に桜島一周にチャレンジすることもできます。桜島をまるごと遊びつくしたい人は、桜島ビジターセンターで販売されている「桜島一周見聞録」がおすすめです。QRコードをスマホで読み込むと、5つの「名物」スポットに紐づいた短編動画を見ることができます。
溶岩なぎさ遊歩道
桜島溶岩なぎさ公園と烏島展望所を結ぶ、全長約3キロメートルの遊歩道は「溶岩なぎさ遊歩道」と呼ばれています。この遊歩道は日本の遊歩百選にも選ばれており、溶岩原の上を歩きながら桜島の自然を満喫できます。サイクリングの途中で自転車を停めて散策するのもおすすめです。
月讀神社
和銅年間(708年から715年)には創設されたと伝わる桜島で最も大きい神社が月讀神社です。パワースポットとしても人気の高い場所で、サイクリングの安全祈願に立ち寄る方も多くいます。
物産直売所
地元の農家が育てた旬の野菜や果物が並び大人気の物産直売所もあります。桜島小みかんを使ったお土産も豊富で、「桜島小みかんソフトクリーム」はここでのみ販売されています。サイクリングの休憩時に立ち寄って、地元の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ
錦江湾奥ルートと桜島一周サイクリングコースは、世界でも珍しい活火山を自転車で一周できる貴重な体験ができるコースです。雄大な自然と火山の息吹を感じながら、鹿児島の魅力を存分に味わうことができます。桜島は約26,000年の歴史を持ち、現在も活発に活動を続ける火山です。その力強さと美しさを間近で感じながらのサイクリングは、一生の思い出になることでしょう。
サクイチは総距離約35キロメートルから37キロメートル、所要時間は4時間から5時間程度で、初心者から上級者まで楽しめるコースとなっています。電動アシスト自転車のレンタルを利用すれば、体力に自信がない方でも安心して挑戦できます。降灰対策や安全への配慮を忘れずに、素晴らしいサイクリング体験をお楽しみください。鹿児島の大自然が、皆様のお越しをお待ちしています。









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