みかぼスーパー林道(御荷鉾スーパー林道)は、群馬県西部に広がる全長約67.1kmの関東最長クラスの林道で、舗装路と未舗装路(ダート)が混在するグラベルライドの聖地として注目されています。標高約1000〜1400mの稜線沿いを走り抜けるこのコースは、引き締まったフラットな砂利道と圧倒的な山岳パノラマを兼ね備えた、関東屈指のグラベルコースです。本記事の執筆基準日は2026年5月15日で、ちょうど冬季閉鎖が明けて走り始めのシーズンに当たります。新緑シーズンを迎えた群馬県のみかぼスーパー林道で、グラベルバイクによる自然との対話を心ゆくまで楽しむための情報を、概要や歴史、コース詳細、装備選び、アクセス方法、シーズンや注意点まで、初挑戦の方にも経験豊富なライダーにもお役立ていただける形で詳しくご紹介します。

御荷鉾スーパー林道(みかぼスーパー林道)とは
御荷鉾スーパー林道とは、群馬県藤岡市の神流湖付近を起点とし、甘楽郡南牧村勧能の県道93号下仁田臼田線との接続地点を終点とする、全長約67.1kmの大スケールな林道です。地元では「みかぼスーパーりんどう」と読まれ、関東地方の林道としては最長クラスを誇ります。
スーパー林道の位置づけ
スーパー林道とは、国が1965年(昭和40年)から1990年(平成2年)にかけて整備を進めた「特定森林地域開発林道」と呼ばれる高規格林道の通称です。林業の振興や県道路線としての開発、観光客や登山者の誘致などを目的として全国に建設されました。一般的な舗装林道に比べて幅員が広く、道路規格も高い点が特徴です。
御荷鉾スーパー林道は、そのうちのひとつとして群馬県が整備したもので、1983年(昭和58年)に開通しました。御荷鉾山系の尾根沿いを縫うように東西に伸び、群馬県内の5つの自治体である藤岡市、神流町、下仁田町、上野村、南牧村をまたいで続きます。
名称の由来
林道の名称は、沿線にそびえる御荷鉾山(みかぼやま)に由来しています。御荷鉾山は西御荷鉾山(標高1286m)と東御荷鉾山(標高1246m)からなる双峰で、古くから地元の人々に親しまれてきた山です。
みかぼスーパー林道がグラベル聖地と呼ばれる理由
みかぼスーパー林道がグラベルライドの聖地と称される理由は、関東圏では希少な67km超のスケール、初中級者でも走りやすいフラットな砂利路面、そして稜線沿いに広がる山岳パノラマという3つの要素が、一本の林道に凝縮されている点にあります。
圧倒的なスケール
関東圏において67kmを超える林道は非常に希少で、一日がかりで未舗装路を堪能できる場所はなかなかありません。都市部から比較的アクセスしやすい群馬県内に位置しながら、深山の孤独な雰囲気を存分に味わえる点が、多くのライダーを引きつけています。
走りやすいフラットなダート
路面はおおむねフラットで踏み固められた砂利道が続き、テクニカルな難所は少なめです。グラベルバイク初心者や体力に自信のないサイクリストでも挑戦しやすい性格を持ち、グラベルライドの入門コースとしても支持されています。
標高1000m超の涼しさと展望
標高1000mを超える稜線を走るため、夏でも比較的涼しく快適にライドできます。御荷鉾スーパー林道展望台や山の神の丘展望台といった眺望スポットも点在し、走るだけでなく景色も楽しめる構成となっています。3Tが主催した「XPDTN JAPAN CLUBRIDE MIKABO」でも関東屈指のグラベルコースとして紹介され、グラベルバイク専門ブランドが公認するほどの評価を受けています。
みかぼスーパー林道のコース基本情報
みかぼスーパー林道のコース基本情報は、全長約67.1km、標高約1000〜1400m、群馬県内の5自治体をまたぐ規模が特徴です。主要なスペックを以下にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 御荷鉾スーパー林道(みかぼスーパーりんどう) |
| 所在地 | 群馬県藤岡市〜甘楽郡南牧村 |
| 全長 | 約67.1km |
| 路面 | 舗装路・未舗装路(ダート)の混在 |
| 標高 | 約1000〜1400m |
| 通過自治体 | 藤岡市、神流町、下仁田町、上野村、南牧村 |
| 開通 | 1983年(昭和58年) |
| 冬季閉鎖 | 例年12月上旬〜4月下旬頃 |
| 補給拠点 | 林道内に売店・自動販売機なし |
路面構成の特徴
路面の構成について詳しく見ると、全体の約3分の2が舗装路、残りの約3分の1がダートの未舗装路となっています。配置は均等ではなく、東側から「舗装路→ダート→舗装路→ダート→舗装路」というゾーニングで構成されています。最大のグラベル区間はみかぼ森林公園周辺に集中しており、ここが林道最大のハイライトとなっています。広葉樹の森に囲まれた未舗装路は引き締まったフラットな砂利道で、グラベルバイクにとって理想的な路面状態が続きます。
みかぼスーパー林道の区間ごとの走行ガイド
みかぼスーパー林道は、東側の藤岡市側から入るパターンと西側の南牧村側から入るパターンがあります。ここでは東側を起点として、4つのブロックに分けて各区間の特徴を解説します。
起点〜みかぼ森林公園(東側舗装区間)
神流湖(下久保ダム)付近が東側の起点で、国道462号から群馬県道46号や林道へと進んでいきます。この区間は主に舗装路が続き、比較的走りやすい道です。緑に囲まれた舗装路を登っていくと、次第に標高が上がり眺望が開けてきます。みかぼ森林公園の管理棟までは、富岡ICから県道46号で登るルートが最もスムーズとされています。管理棟付近には駐車場もあり、ここをベースキャンプとしてグラベル区間のみを楽しむというプランも人気です。
みかぼ森林公園周辺(メインダート区間)
林道のハイライトとも言える本格的なグラベル区間が、ここに集中しています。広葉樹の森の中を縫うように続く未舗装路は引き締まった砂利道で、グラベルバイクにとって理想的な環境です。フラット主体で深い砂や大きな岩はほとんどなく、適切なタイヤを装着したグラベルロードバイクであれば問題なく走破できるレベルです。公園内には管理棟のほか、東屋や休憩スペースも整備されています。管理棟から西へ3kmほど進んだ地点にも東屋が数軒あり、長い林道の中で貴重な休憩ポイントとなっています。
中間部〜西側(舗装路とダートの混在区間)
みかぼ森林公園を過ぎると、舗装路とダート区間が入れ替わりながら続きます。途中の御荷鉾スーパー林道展望台では北側に視界が大きく開け、南アルプス方面や秩父の山並み、武甲山、上野村のスカイブリッジまで眺めることができます。設置された望遠鏡は無料で利用でき、倍率も高いため遠方の景色をクリアに望めます。山の神の丘展望台では西側の眺望が開け、藤岡市の市街地などが見渡せます。展望台の数が多い林道は珍しく、みかぼスーパー林道ならではの楽しみのひとつです。
終点付近〜南牧村側(西側舗装区間)
八倉峠から県道93号との合流地点までの舗装路区間は、路面状態があまり良くない箇所が多く注意が必要です。凹凸や段差が多いため、速度を出しすぎないよう慎重に進みます。終点は甘楽郡南牧村勧能の県道93号接続地点で、長い林道を走破した後の達成感は格別です。
みかぼスーパー林道のおすすめ展望スポット・見どころ
みかぼスーパー林道沿いには、ライドの合間に立ち寄りたい見どころが点在しています。
御荷鉾スーパー林道展望台
林道屈指の眺望スポットで、折り重なる山々の大パノラマが広がります。武甲山や秩父連山、上野村のスカイブリッジなども眺められ、高所から見下ろす山岳風景は格別です。天気の良い日にはとりわけ一見の価値があります。
みかぼ森林公園
御荷鉾山の尾根沿いに整備された群馬県立の森林公園です。広葉樹の豊かな森に囲まれた環境で、休憩やレクリエーションに最適なスペースが用意されています。管理棟周辺には東屋やベンチも設置されており、補給休憩の場として機能します。グラベルサイクリストにとってコースの中間点付近に位置するため、エネルギー補給やひと息つく拠点として重宝します。
御荷鉾山系の稜線からの眺望
林道は御荷鉾山系の尾根沿いを走るため、南北どちらにも眺望が開ける区間が多くあります。林間を抜けると突然視界が開けて山並みが目に飛び込んでくる瞬間は、走行中のハイライトのひとつです。新緑の季節には一面の緑、秋には色とりどりの紅葉が楽しめます。
神流湖(下久保ダム)
東側の起点付近にある神流湖は、神流川を堰き止めた人工湖です。湖面に映る山々の風景が美しく、ライドの出発前や帰路の立ち寄りスポットとして人気があります。
みかぼスーパー林道に適したグラベルバイク・装備の選び方
みかぼスーパー林道を最大限に楽しむためには、適切な自転車と装備の選択が前提条件となります。
グラベルバイクの選び方
みかぼスーパー林道のグラベル区間はフラットで走りやすい砂利道が主体であるため、グラベルロードバイクで十分に走破可能です。マウンテンバイク(MTB)であればさらに余裕を持って走ることができます。タイヤクリアランスの大きいグラベルロードバイクが推奨され、タイヤ幅は40Cが装着できるモデルが理想的です。幅の広いタイヤはグリップ力が高く、砂利道での安定性が向上します。
ディスクブレーキ搭載モデルが望ましく、砂や泥が詰まりにくく、濡れた路面でもしっかりとした制動力を発揮するため、長い林道での安全なライドに大きく貢献します。650Bホイール(27.5インチ)を採用したグラベルバイクも林道走行に適しており、700Cと比較して幅広のタイヤを装着できるため、下り坂でも安定した走りを実現できます。
タイヤ選びのポイント
ドライな林道が多いみかぼスーパー林道では、ブロックパターンの強いタイヤよりも、グラベルキングのようなセミスリックタイプのタイヤが向いているという意見もあります。ブロックタイヤは泥道には強いものの、引き締まった砂利道では転がり抵抗が増してしまうためです。ただし、雨天後や濡れた路面の場合は、ある程度のトレッドパターンがあるタイヤが安心です。チューブレスやチューブレスレディのシステムを採用すれば、パンクのリスクを抑えつつ快適性も向上させることができます。林道の途中でパンクすると補修が大変なため、事前のシステム導入は心強い備えとなります。
必須装備一覧
林道内には売店も自動販売機も一切存在しません。これが最も重要な注意点のひとつで、入山前に十分な補給と装備の準備が不可欠です。装備の概要を表にまとめました。
| 装備カテゴリ | 推奨内容 |
|---|---|
| 水分 | 最低1.5〜2リットル、ダブルボトル推奨 |
| 補給食 | おにぎり、エナジーバー、ジェルなど複数種類 |
| 工具・修理用品 | パンク修理キット、ポンプ、チェーンルブ、マルチツール |
| 救急用品 | 基本的なファーストエイドキット |
| 防寒・雨具 | 薄手のウィンドブレーカーや雨具 |
| ライト | バイクライト一式 |
| ナビ | オフライン地図、GPSサイクルコンピューター |
長時間のライドになるため、脱水症状には細心の注意を払う必要があります。みかぼ森林公園で休憩をとりながら食事をするのもよい方法です。標高1000m超の山岳地帯では天候が急変することがあり、夏でも下りで体が冷えやすいため、ウィンドブレーカーや雨具は必ず携行します。林道内は木々が日光を遮ることがあり、思ったより暗い箇所もあるため、バイクライトの携行も欠かせません。携帯電話の電波が圏外となる区間も存在するため、地図データを事前にダウンロードしておき、オフラインで使用できる状態にしておくと安心です。
服装
グラベルライドに適したパッド付きサイクリングパンツが基本となります。長距離のため、快適性を重視した選択が大切です。グローブは未舗装路での振動を緩和し、転倒時の保護にもなるため必須となります。ヘルメットも当然欠かせない装備です。
みかぼスーパー林道のアクセス方法
みかぼスーパー林道へのアクセスは、東側起点と西側起点の2つから選べます。
東側起点(藤岡市・神流湖方面)
関越自動車道の藤岡ICもしくは本庄児玉ICが最寄りのインターチェンジです。藤岡ICから国道462号を経由して神流湖方面へ向かうルートが一般的で、神流湖(下久保ダム)周辺には駐車スペースがあり、自転車のスタート地点として利用できます。みかぼ森林公園管理棟へのアクセスは、富岡ICから県道46号を利用するのが比較的スムーズとされています。
西側起点(南牧村方面)
上信越自動車道の下仁田ICが最寄りとなります。下仁田ICから国道254号、群馬県道93号などを経由して南牧村勧能方面へ進みます。
公共交通機関でのアクセス
林道の起点付近まで公共交通機関でアクセスする場合、高崎駅からJR八高線で神流湖方面へ向かうルートがあります。ただし、林道内はもちろん周辺道路でも公共交通機関の便は非常に限られるため、車でのアクセスが現実的です。
みかぼスーパー林道のシーズン情報と冬季閉鎖
みかぼスーパー林道は、冬季の積雪・凍結期間中は通行止めとなります。例年12月1日頃から翌年4月下旬頃まで閉鎖されることが多いですが、正確な閉鎖期間は年によって異なるため、訪問前に藤岡市の公式ウェブサイトや南牧村、上野村の観光情報で最新情報を確認することを強く推奨します。
ベストシーズンの月別ガイド
グラベルライドに最適な季節は5月から11月上旬です。月ごとの特徴と注意点を整理します。
| 時期 | 特徴と注意点 |
|---|---|
| 5月〜6月 | 新緑が美しく気候も快適。冬季閉鎖明け直後はぬかるみが残る場合があり、路面状況の確認が必要 |
| 7月〜8月 | 高標高ゆえ市街地より涼しく、夏のライドに最適。雷雨が発生しやすく天気予報の確認が必須 |
| 9月〜11月上旬 | 秋の紅葉シーズンは特に美しく、気温低下に伴い防寒対策が必要 |
路面状況の注意点
雨後は路面が泥状になる箇所もあり、特にダート区間では路面状態が大きく変わります。晴れが続いた日を狙ってライドを計画するのが理想的です。また、過去には崩落で一部区間が通行止めとなったケースもあるため、訪問前に最新の通行情報を必ず確認することが不可欠です。
秋のみかぼスーパー林道と紅葉の魅力
みかぼスーパー林道の秋は、特別な輝きをまとう季節です。10月中旬から11月上旬にかけて、林道沿いの広葉樹が赤・黄・橙と色鮮やかに染まり、まるで自然が作り出したアートギャラリーの中を走るような体験ができます。
みかぼ森林公園周辺は特に紅葉が美しく、広葉樹の森がカラフルに彩られる様子は格別です。展望台から望む秋の山々は、折り重なる紅葉の波が幾重にも続き、その風景は一生の記憶に刻まれるほどの美しさを誇ります。秋は走行に適した季節のひとつでもあり、暑さが和らぎ、汗をかきすぎることなく快適にペダルを漕げます。空気も澄み渡り、展望台からの眺望もとりわけ良好です。ただし、11月に入ると朝晩の冷え込みが強まるため、薄手のダウンジャケットやウィンドブレーカーを必ず携行します。秋は林道を走るライダーも多い時期で、バイクツーリングや自転車ライドを楽しむ人々で賑わい、展望台での出会いも旅の楽しみのひとつとなります。
みかぼスーパー林道の走行上の注意点
みかぼスーパー林道を安全・快適に楽しむために、いくつかの注意点を守ることが大切です。
スピード管理
林道内は路面状態が区間によって大きく変わります。舗装路から突然ダートに切り替わる箇所もあるため、常に速度を抑えた走行が求められます。特に下り坂でのスピードには十分注意が必要です。
野営・焚き火の禁止
林道内での野営および焚き火は明確に禁止されています。森林火災や自然環境への影響を防ぐための大切なルールであり、必ず遵守する必要があります。
一般車両との共存
御荷鉾スーパー林道はオフロードバイクだけでなく、一般乗用車も多く通行します。自転車は車幅が狭いため死角になりやすく、カーブでの対向車に注意し、常に左側走行を心がけます。
熊・野生動物への対策
深山の林道であるため、野生動物との遭遇リスクも考慮すべきです。熊鈴などを装備し、不用意に茂みに入らないようにします。
体調管理と通信環境
長丁場のライドとなるため、こまめな水分補給と休憩が重要です。標高が高いため、気づかぬうちに体力を消耗していることがあり、疲れを感じたら無理をせず休憩をとることが大切です。夏場は熱中症対策も欠かせません。林道内は携帯電話の電波が届かない区間が多く、緊急時の連絡手段が確保できないことを念頭に置いて行動します。ライドの計画を事前に第三者と共有しておくことも、安全対策のひとつです。
みかぼスーパー林道周辺の立ち寄りスポット
ライドの前後に立ち寄れるスポットも、周辺に点在しています。
道の駅・地元グルメ
神流町や下仁田町には道の駅があり、地元の食材を使った料理が楽しめます。林道から下山後の食事や土産物の購入に最適です。下仁田町はこんにゃくやシモニタネギが特産品で有名です。
温泉施設
長い林道ライドで疲れた体を癒すために、周辺の温泉施設の利用もおすすめです。上野村や南牧村にも温泉施設があり、走行後のリフレッシュとして温泉での休息は最適な選択肢となります。
上野スカイブリッジ
上野村にある「上野スカイブリッジ」は、谷をまたぐ全長225mの吊り橋で、スリル満点の体験ができる観光スポットです。林道からの帰路に立ち寄ることができます。
みかぼスーパー林道での走破プランの選び方
御荷鉾スーパー林道の全長67.1kmを一日で走破するのは、体力的にかなりの挑戦となります。初挑戦の方は、目的と体力に応じて以下のプランから選ぶのが現実的です。
半日プラン:みかぼ森林公園周辺グラベルのみ
みかぼ森林公園管理棟を起点・終点として、周辺のグラベル区間のみを楽しむプランです。メインのダート区間を往復する形になり、体力的な負担を抑えながら林道グラベルの雰囲気を十分に体験できます。初心者やファミリーでも挑戦しやすく、所要時間は3〜5時間程度が目安です。
全線走破プラン(1日)
東側(神流湖)から西側(南牧村)まで全線を走破するプランです。スタートとゴールが異なる地点になるため、複数台の車で来るか、または帰路の移動手段を事前に手配しておく必要があります。所要時間はライダーの体力にもよりますが、8〜10時間以上を見込んでおく必要があります。
折り返しプラン(1日)
いずれかの端から入り、途中の見どころを楽しみながら折り返すプランです。全線走破にこだわらず、自分のペースで楽しめる点が魅力で、みかぼ森林公園や展望台を目標地点として設定するのが一般的です。
みかぼスーパー林道と他の群馬グラベルコースとの違い
群馬県には、御荷鉾スーパー林道以外にも魅力的なグラベルコースが存在します。その代表が、秋鹿大影林道と万沢林道を組み合わせたルートです。
秋鹿大影林道・万沢林道との比較
| 項目 | 御荷鉾スーパー林道 | 秋鹿大影林道・万沢林道 |
|---|---|---|
| グラベル比率 | 全長の約3分の1がダート | グラベル区間が34km超 |
| コース性格 | 舗装路とダート混在のライド系 | より本格的なオフロード |
| 推奨バイク | グラベルロードバイク中心 | MTB中心 |
| 雰囲気 | 関東最長クラスの定番コース | 秘境感とアドベンチャー性が強い |
御荷鉾スーパー林道は、舗装路とダートが混在しグラベルバイクで走りやすい「ライド系」のルートであり、関東エリアのグラベルライダーが一度は走るべき定番コースとして確固たる地位を築いています。群馬県は険しい山地が多く、自然条件がグラベルライドに非常に適している土地柄です。
グラベルロードバイクという選択肢
御荷鉾スーパー林道のようなグラベルコースを走るために生まれたのが、「グラベルロードバイク」という自転車カテゴリーです。ロードバイクとMTBの中間に位置するこのカテゴリーは、近年日本国内でも急速に人気が高まっています。
グラベルロードバイクの特徴は、ロードバイクと似たドロップハンドルを持ちながらも、太めのタイヤ(一般的に32〜50C程度)を装着できる点にあります。未舗装路での走行を想定した設計となっており、振動吸収性能や安定性に優れています。グラベルライドは速さを競うのではなく、自然の中をマイペースに走る楽しさが魅力で、御荷鉾スーパー林道はその哲学にぴったりのコースです。初めてグラベルに挑戦する人にとっても、経験豊富なライダーにとっても、充実した時間を提供してくれます。
みかぼスーパー林道で大切にしたいグラベルライドの心がまえ
グラベルライドはロードバイクのライドとは異なるメンタリティが求められます。スピードや距離の数値を追い求めるのではなく、道の質感、山の空気、鳥の声、木々の葉ずれといった五感での体験を楽しむことがグラベルの醍醐味です。
御荷鉾スーパー林道は特に、「何もない」ことが魅力のひとつとなっています。林道内に店舗も自販機もなく、スマートフォンの電波も届かない区間が多くあります。このデジタルデトックス状態の中で山を走ることで、日常の喧騒から完全に切り離された感覚を得られます。
また、グラベルライドでは「完走」へのこだわりを手放すことも大切です。天候の急変や体調の変化、予期せぬルート変更といった不確定要素を楽しみながら受け入れる柔軟さが、グラベルライドをより豊かにします。御荷鉾スーパー林道の全長67kmを一日で走破することは素晴らしい体験ですが、途中で引き返しても、ゆっくりと景色を堪能しながら半分だけ走っても、それは等しく素晴らしいライドです。グループでのライドもおすすめで、複数人で走ることで、パンクや故障など万が一のトラブルに対応しやすくなります。絶景の感動を分かち合える仲間の存在も、ライドの記憶を豊かにしてくれます。
みかぼスーパー林道でのライド記録と発信
近年、SNSやブログを通じてライドの記録を発信するサイクリストが増えています。御荷鉾スーパー林道を走った体験を写真や文章でシェアすることで、同じ趣味を持つ人たちとつながることができます。Stravaなどのサイクリングアプリでルートを記録・共有することも一般的です。
御荷鉾スーパー林道のライドレポートはネット上に多数存在し、先人たちの経験が次に挑戦する人の道標となっています。これらのブログや動画は最新の路面情報や通行止め情報も含まれることが多く、訪問前の情報収集として非常に役立ちます。展望台や特徴的なグラベル区間、みかぼ森林公園など絵になるスポットが豊富にあり、カメラや高性能なスマートフォンを持参して山岳グラベルの絶景を記録に残すのも楽しみのひとつです。
みかぼスーパー林道についてよくある疑問
みかぼスーパー林道に関しては、初挑戦の方からよく寄せられる疑問があります。
初心者でも走れるかという点について、みかぼスーパー林道はフラットで踏み固められたグラベル区間が多く、テクニカルな難所は少ないため、グラベルライドの入門コースとしても適しています。ただし全長67kmと長距離のため、初心者の場合はみかぼ森林公園周辺のみを走る半日プランから始めるのが現実的です。
補給はどうするのかという疑問もよくあります。林道内には売店も自動販売機も一切存在しないため、入山前に水分1.5〜2リットルと補給食を必ず準備する必要があります。みかぼ森林公園の管理棟周辺には東屋やベンチがあり、休憩や食事の場として活用できます。
通信状況についても気になる方が多いポイントです。林道内は携帯電話の電波が届かない区間が多く、緊急時に備えて事前にオフライン地図をダウンロードし、ライド計画を第三者と共有しておくことが推奨されます。
冬季の通行可否については、例年12月上旬頃から翌年4月下旬頃までは閉鎖期間となります。本記事の執筆基準日2026年5月15日時点では新緑シーズンに合わせて通行可能な時期に入っていますが、年によって閉鎖期間が前後するため、訪問前に必ず最新の通行情報を確認することが大切です。
まとめ:群馬で走るみかぼスーパー林道のグラベルライド
御荷鉾スーパー林道(みかぼスーパー林道)は、関東エリアに住むグラベルサイクリストにとって、ぜひ一度は走っておきたい夢のルートです。全長約67.1kmという関東最長クラスのスケール、標高1000mを超える山岳の清々しい空気、引き締まったフラットなグラベル区間、そして随所に広がる山岳パノラマ。これだけの要素が一本の林道に凝縮されたコースは、日本全国を見渡してもなかなか見当たりません。
林道内に補給拠点がなく、通信環境も限られるという厳しさはありますが、その分だけ「自然の中に飛び込んだ」という実感が得られます。準備を万全にして挑めば、素晴らしい冒険体験が待っているはずです。群馬県の山深い林道を、グラベルバイクと共に駆け抜ける一日。それはサイクリストとして忘れられない特別な体験となるでしょう。新緑の今シーズン、計画を立てて、みかぼスーパー林道のグラベルライドに挑戦してみてください。








