加古川右岸自転車道のサイクリングコースとは、兵庫県高砂市の高砂海浜公園を起点とし、加古川市北部の志方東公園を終点とする全長22.5キロメートルの自転車専用道です。兵庫県が整備・管理する大規模自転車道のひとつで、加古川の右岸(西岸)に沿って整備されています。河口の干潟から内陸の権現ダム湖畔まで、川と里山、ダム湖の三つの表情を一度に味わえる点が大きな特徴です。
平坦な区間が大半を占めるため、サイクリング初心者からベテランまで幅広い層に親しまれており、所要時間の目安は約2時間とされています。本記事では、加古川右岸自転車道のサイクリングコースについて、基本情報、区間ごとの見どころ、主要スポット、施設情報、アクセス方法、季節ごとの楽しみ方、よくある質問まで、走り出す前に知っておきたい情報を網羅的にまとめました。週末のレジャーや健康づくりの参考にしていただける内容です。

加古川右岸自転車道とは|兵庫県の大規模自転車道のひとつ
加古川右岸自転車道とは、兵庫県が整備・管理する「大規模自転車道」のひとつで、正式名称を「一般県道加古川右岸自転車道線」といいます。兵庫県南部を流れる加古川の右岸(西岸)に沿って整備された、サイクリング専用のルートです。
起点は高砂市にある高砂海浜公園で、加古川が瀬戸内海へと注ぐ河口付近に位置しています。そこから加古川の右岸を北上し、権現ダム周辺を経由して、終点である加古川市北部の志方東公園に至るルート構成です。全長は22.5キロメートルで、特に急な上り坂のない平坦なルートが続くため、サイクリング初心者からベテランまで幅広い層に親しまれています。
所要時間の目安は約2時間とされていますが、景色を楽しみながら写真を撮ったり休憩を取ったりしながらゆっくりペダルを踏めば、半日がかりで楽しむことも十分に可能です。また、このコースは兵庫県管理の別の大規模自転車道である播磨中央自転車道と権現ダム湖のところで接続しており、体力や時間に余裕があれば合わせて走ることで、より長距離のサイクリング体験を味わうこともできます。
道路の管理は兵庫県加古川土木事務所道路保全課が担当しています。
加古川右岸自転車道のサイクリングコース基本情報
加古川右岸自転車道のサイクリングコースの基本情報は、起点から終点まで全長22.5キロメートル、所要時間約2時間、ほぼ全線舗装済みの平坦なルートという点に集約されます。コース選びの判断材料として、主要な情報を表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 起点 | 高砂海浜公園(兵庫県高砂市) |
| 終点 | 志方東公園(兵庫県加古川市志方町) |
| 全長 | 22.5キロメートル |
| 所要時間の目安 | 約2時間(休憩・撮影なし、通常ペースの場合) |
| 路面状況 | ほぼ全線舗装済み、平坦区間が大半 |
| 対応車種 | クロスバイク、ロードバイク、シティサイクルなど |
| 管理機関 | 兵庫県加古川土木事務所 道路保全課 |
起点の高砂海浜公園は、加古川河口の右岸(西岸)に位置する瀬戸内海に面した公園で、環境省が「日本の白砂青松100選」に認定した美しい砂浜と松林を有しています。無料駐車場とトイレが備わっており、最寄りバス停は「向島公園・高砂海浜公園」(徒歩約1分)、最寄り駅はJR高砂駅(徒歩約28分、約2.4キロメートル)です。
終点の志方東公園は加古川市北部の志方地区にあり、トイレが2か所(多目的トイレあり)設置されているため、サイクリングの締めくくりにひと息つけます。
路面はほぼ全線が舗装済みで、平坦区間が大半を占めますが、権現ダム周辺には一部アップダウンがあり、ソーラーパネル脇をつづら折りに登る区間があります。ただし勾配はそれほど急ではなく、一般的な自転車でも対応可能な範囲です。
走行可能な自転車の種類はクロスバイク、ロードバイク、シティサイクル(一般的なママチャリ)など車種を問いませんが、幅員の狭い区間や段差があるため、荷物が少なくタイヤが細めの車種の方がスムーズに走れます。
コース上には信号のない一般道との交差点が複数存在するため、交差点通過時には十分な安全確認が欠かせません。
加古川右岸自転車道のコースを区間ごとに解説
加古川右岸自転車道のコースは、大きく分けると河川沿い区間、市街地近傍区間、ダム湖畔区間の三つの性格を持つ区間から成り立っています。コース全体を四つの区間に分けて、それぞれの見どころを詳しく見ていきます。
第1区間:起点〜約10キロ地点(高砂海浜公園〜加古川沿い)
第1区間は、加古川の雄大な流れを右手に感じながら走る、視界の開けた開放感あふれる区間です。高砂海浜公園を出発するとすぐにS字カーブを描く堤防から加古川の河川敷へと降り、川沿いの自転車道に入ります。JR山陽新幹線の高架下をくぐり抜けた先には、加古川市米田地区河川敷公園があります。
加古川の河口付近は、環境省が「生物多様性の観点から重要度の高い海域」に指定している干潟やアシ原が広がる場所で、多くの渡り鳥や水鳥が飛来する貴重な生態系エリアです。コースからもさまざまな野鳥の姿を観察でき、バードウォッチングを楽しみながらペダルを踏む人も少なくありません。春と秋には渡り鳥が多く飛来するため、双眼鏡を持参するとより豊かな自然観察が楽しめます。
加古川は兵庫県下最大の河川であり、その雄大な流れを感じながら北上するこの区間は、視界が開けていて開放感が抜群です。天気の良い日には遠くに六甲山系も望め、のびのびとしたサイクリングを満喫できます。
第2区間:約10キロ〜約14キロ地点(加古川沿いから内陸へ)
第2区間は、加古川の本流から離れ、支流の西川に沿って北へと進む「渡り区間」です。住宅地や田畑のそばを通り、徐々に内陸部の風景へと移り変わっていきます。
周囲の景色が川から里山へとゆっくり変化していくため、第1区間とは異なる落ち着いた雰囲気が漂います。視覚的な切り替えを楽しみながら、次のハイライトであるダム湖畔区間に向けて気持ちを整える区間ともいえます。
第3区間:約14キロ〜約20キロ地点(権現ダム湖畔区間)
第3区間は、青々とした水面を持つダム湖と、それを取り囲む緑の山々を望む、コースのハイライトのひとつである権現ダム周辺の湖畔区間です。風景の中に溶け込むように設置された休憩所が複数あり、景色を眺めながらじっくり休憩できます。
ダム周辺には一部つづら折りの坂道がありますが、特に脚力がある人でなくても対処できる勾配です。坂を登り切った先に広がる眺望は、それまでの労苦を忘れさせてくれるほどの美しさです。秋には周囲の山々が紅葉で色づき、湖面に赤や黄色の風景が映る壮大な景色が広がります。
第4区間:約20キロ〜終点(志方地区〜志方東公園)
第4区間は、ダム湖畔区間を過ぎて再び平坦な道が続く、加古川市志方地区の田園風景の中をゆったりと走る区間です。田んぼや畑が広がる穏やかな景色の中を進み、終点の志方東公園へと向かいます。
加古川右岸自転車道のサイクリングコースの主要スポット
加古川右岸自転車道のサイクリングコース沿いには、立ち寄りたい主要スポットが点在しています。起点から終点までの順に、それぞれの特徴を紹介します。
高砂海浜公園(起点)
高砂海浜公園は、高砂市の加古川河口右岸に位置する県立の海浜公園で、サイクリングの起点として最も活用されているスポットです。「日本の白砂青松100選」に選ばれた美しい砂浜と松林が広がり、春から夏にかけては水遊びを楽しむ家族連れで賑わいます。釣りや散歩にも絶好のスポットで、四季を通じて多くの人が訪れます。
隣接する向島公園には野球場やテニスコートなどの運動施設も整備されており、サイクリング出発前後の滞在にも適しています。無料の駐車場があるため、マイカーでアクセスしてここを起点にサイクリングをスタートする方が多く見られます。
加古川河口
加古川河口は、高砂海浜公園に隣接する、豊かな自然生態系が残るエリアです。干潟やアシ原には多くの渡り鳥や水鳥が集まり、環境省から生物多様性の観点で高く評価されています。コウノトリをはじめとする希少な鳥類が観察されることもあり、春と秋には渡りの時期と重なって多様な野鳥を観察できる絶好のシーズンとなります。
加古川市米田地区河川敷公園
加古川市米田地区河川敷公園は、コース序盤、JR山陽新幹線の高架をくぐった先にある河川敷公園です。加古川の雄大な流れを眺めながら休憩できるスポットで、公園内にはトイレや休憩施設が整備されています。
権現ダム(権現湖)
権現ダムは、加古川市北部に位置する昭和57年(1982年)に建設されたダムで、加古川右岸自転車道のサイクリングコースのハイライトとなる景観スポットです。3つのダムから構成されており、最も大きい第1ダムは堤高32.6メートル、堤頂長357.4メートルを誇ります。主な目的は加古川工業用水の安定供給で、地域の産業を支える重要なインフラとなっています。
ダム湖(権現湖)の周辺は、野鳥と昆虫の楽園としても知られています。市街地から離れた環境のため渡り鳥の休息地になっており、チョウやトンボなどの昆虫も多く生息しています。秋には周囲の山々が紅葉で色づき、鮮やかな赤や黄色がダム湖の水面に映える壮大な風景が楽しめます。
加古川右岸自転車道と播磨中央自転車道の接続地点でもあり、体力に余裕があれば播磨中央自転車道(加古川市〜西脇市・播磨中央公園方面)へとコースを延長することも可能です。
権現総合公園
権現総合公園は、令和7年(2025年)3月に新たに開園した公園で、大型複合遊具や小さな子ども向けの遊具、芝生広場、古墳、自然散策路などが整備されました。サイクリストのための休憩所「サイクルステーション古墳広場」には空調設備が完備されており、自転車のまま立ち寄れるサイクリスト向けの施設も充実しています。
志方東公園(終点)
志方東公園は、加古川市志方町に位置する終点の公園です。トイレが2か所(多目的トイレあり)整備されており、到着後の一休みに利用できます。
加古川右岸自転車道のサイクリングコース沿線の自然と生き物
加古川右岸自転車道のサイクリングコース最大の魅力のひとつは、コース全体にわたって豊かな自然環境が保たれていることです。河口の干潟からダム湖畔まで、多様な生態系の中を走り抜けられる点が他の自転車道にはない特色です。
加古川の河口と干潟
加古川は兵庫県最大の河川で、その河口部には貴重な干潟とアシ原が広がっています。この干潟は環境省が「生物多様性の観点から重要度の高い海域」として認定しており、全国的にも希少な生態系が保たれている場所です。
春秋の渡りの時期には、シギ・チドリ類をはじめとする多くの渡り鳥が飛来し、自転車でゆっくり走りながら観察できます。
権現ダム周辺の自然
ダム湖を中心とした権現ダム周辺は、野鳥の種類が多く、バードウォッチングのスポットとしても親しまれています。渡り鳥の休息地でもあるため、季節によって様々な鳥種を確認できます。また、チョウやトンボなどの昆虫も多く生息しており、自然観察を楽しめます。
秋には紅葉が美しく、周辺の山々が赤や橙、黄色に色づいて湖面に映える光景は絶景といわれています。
加古川の生き物
加古川は豊かな生態系を育む川で、コース沿いに観察できる生き物も多様です。川沿いではカワウやサギ類など水鳥の姿を頻繁に見かけることができ、運が良ければカワセミのような美しい野鳥に出会えることもあります。
加古川右岸自転車道のコース上の施設情報
加古川右岸自転車道のサイクリングコース上の施設情報を把握しておくことは、安心して走るための第一歩です。駐車場、トイレ、休憩所、補給ポイントの位置を事前に確認しておきましょう。
駐車場
起点の高砂海浜公園には無料の駐車場があります。マイカーでアクセスする場合は、ここを起点にサイクリングを始めるのが便利です。コースを往復する場合は同じ場所に戻ってくるため、駐車の心配がありません。コース途中の権現総合公園付近にも駐車スペースが整備されています。
トイレ
トイレは、起点の高砂海浜公園、コース途中の権現ダム周辺、終点の志方東公園に設置されています。トイレの位置を表にまとめました。
| 場所 | トイレの有無 |
|---|---|
| 高砂海浜公園(起点) | あり |
| 権現ダム周辺の公園・休憩所 | 1か所 |
| 志方東公園(終点) | 2か所(多目的トイレあり) |
休憩所
コース沿いには複数の休憩所が設けられており、特に権現ダム周辺ではAからGまで7か所の休憩所が確認されています。ベンチや屋根のある休憩スペースで、ダム湖の景色を眺めながらひと息つくことができます。
権現総合公園には空調完備のサイクルステーション(古墳広場)があり、暑い時期でも快適に休憩できる環境が整っています。
補給(食べ物・飲み物)
コース上にコンビニエンスストアや飲食店はほとんどないため、出発前に十分な食料と飲料水を準備しておくことが重要です。自転車道を外れて一般道に出ると近隣に商店がある場合もありますが、事前に計画しておくことをおすすめします。特に夏場は熱中症対策として、多めの水分を携行してください。
自転車レンタル
コース沿いに自転車レンタルサービスが整備されているかどうかについては、最新情報を現地観光協会などで確認することをおすすめします。加古川市や高砂市の観光協会に問い合わせると、最新のレンタサイクル情報が得られる場合があります。
加古川右岸自転車道へのアクセス方法
加古川右岸自転車道のサイクリングコースへのアクセスは、起点の高砂海浜公園を利用する方法が最も一般的です。電車・バス、マイカーいずれの手段でも到達できます。
起点(高砂海浜公園)へのアクセス
電車を利用する場合、JR山陽本線「高砂駅」から徒歩約28分(約2.4キロメートル)の距離となります。バスを利用する場合は「向島公園・高砂海浜公園」バス停下車(徒歩約1分)が最も便利です。
マイカーの場合、姫路方面からは国道250号を東へ、加古川方面からは国道2号や国道250号を西へ向かい、高砂市の海浜方面へ進みます。高砂海浜公園には無料駐車場があるため、安心して駐車できます。
終点(志方東公園)へのアクセス
終点の志方東公園は加古川市北部の志方地区に位置するため、公共交通機関でのアクセスは不便な面もあります。コースを往復せず片道で走る場合は、あらかじめ終点付近への交通手段を確認しておくことをおすすめします。
兵庫県の大規模自転車道ネットワークと加古川右岸自転車道
加古川右岸自転車道は、兵庫県南部に整備された大規模自転車道ネットワークの一部です。兵庫県南部には複数の大規模自転車道が整備されており、合計するとおよそ70キロメートルにもおよぶルートが形成されています。
兵庫県南部の大規模自転車道ネットワークの主な構成を表にまとめました。
| 自転車道名 | 全長 | 主な区間 |
|---|---|---|
| 加古川右岸自転車道 | 22.5キロメートル | 高砂海浜公園〜志方東公園 |
| 播磨中央自転車道 | 約14キロメートル | 憩いの村はりま〜権現ダム湖 |
| 姫路・明石自転車道 | ― | 兵庫県南部の海沿い |
播磨中央自転車道は、加古川市の「憩いの村はりま」と権現ダム湖を結ぶ自転車道で、加古川右岸自転車道と権現ダム湖のところで接続しています。西脇・多可方面へのルートへもつながっています。
姫路・明石自転車道は、兵庫県南部の海沿いを走る自転車道で、播磨灘に面した景色を楽しみながら走行できる点が魅力です。
この大規模なネットワークにより、兵庫県南部を自転車で広域移動することが可能となっています。体力と時間があれば、複数の自転車道を組み合わせた長距離ツーリングにも挑戦できます。
加古川右岸自転車道のサイクリングを楽しむためのアドバイス
加古川右岸自転車道のサイクリングを安全かつ快適に楽しむためには、準備と走行時の注意点を押さえておくことが大切です。装備、走行マナー、季節の特徴を整理しました。
準備と持ち物
長距離コースのため、出発前の準備が走行体験を大きく左右します。特にコース上に補給ポイントがほとんどないため、飲食物の準備は欠かせません。
食料・飲料水は、コース上に補給ポイントがほとんどないため、出発前に必要な量を十分に用意しておくことが不可欠です。特に夏場の熱中症対策として、想定以上の水分を携行することをおすすめします。
パンク修理キット・空気入れは、長距離コースのため、万が一のパンクに備えて持参しておくと安心です。ヘルメットは、安全のため着用を強くおすすめします。一般車道を横断する場面もあるため、安全装備は必須です。
サングラスや日焼け止めは、河川沿いで日差しを遮るものが少なく、特に夏場は強い紫外線にさらされるため必須となります。スマートフォンや地図は、コース上に道標や案内板があるとはいえ、ルート確認用に手元にあるとより安心です。
走行時の注意点
走行時にもっとも注意したいのは、一般道との交差点と歩行者との共存です。コース上には信号のない一般道との交差点が多数あります。自転車道であっても一時停止の義務がある場所では必ず停止し、左右を十分に確認してから進みましょう。
コースには歩行者が利用する区間もあります。歩行者を追い越す際はスピードを落とし、声をかけるか自転車のベルを鳴らして存在を知らせるなど、互いに気持ちよく利用できる配慮が大切です。
天候の確認も重要です。川沿いの自転車道は、雨天時には路面が滑りやすくなります。また強風の日には横風の影響を受けやすいため、出発前に天気予報を確認しておきましょう。
おすすめの季節
加古川右岸自転車道のサイクリングは、四季それぞれに異なる魅力があります。季節ごとの特徴を表にまとめました。
| 季節 | 月の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 春 | 3〜5月 | 穏やかな気温、春の野鳥、桜の時期は沿道に花が見られる |
| 夏 | 6〜8月 | 日差しが強く気温が高い、早朝出発が推奨される |
| 秋 | 9〜11月 | 涼しく権現ダム周辺の紅葉が美しい、渡り鳥の飛来期 |
| 冬 | 12〜2月 | 寒さ対策が必要、澄んだ空気の中を走れる |
最もおすすめなのは春と秋で、気候が穏やかで自然観察にも適しています。夏場は熱中症対策を万全にして早朝出発を心がけ、冬場は防寒対策を整えれば、年間を通じて楽しめるコースです。
往路・復路の選択
コースは一方向(高砂海浜公園〜志方東公園)での走行を基本としていますが、折り返して往復するプランも人気があります。往復だと全長45キロメートルとなり、本格的な長距離サイクリングとして楽しめます。また、播磨中央自転車道と組み合わせると、さらに延長したルートも楽しめます。
加古川右岸自転車道は初心者にもおすすめのコース
加古川右岸自転車道のサイクリングコースは、サイクリングを始めたばかりの方にも非常に適したコースです。全長22.5キロメートルという距離は、普段自転車に乗る機会が少ない方にとって少し長く感じるかもしれませんが、平坦な区間が大半を占めるうえ、途中には休憩所がいくつもあるため、自分のペースで安全に走ることができます。
特に魅力的なのは、コースの前半と後半でがらりと景色が変わるところです。前半は加古川の雄大な流れを感じながら視界の広い河川沿いを走り、後半は権現ダムの静かで美しい湖面と豊かな緑に囲まれた自然の中を走ります。この二つの顔を持つコースは、走るたびに新鮮な発見がある飽きのこないルートとして評価されています。
自転車を持っていない方も、レンタサイクルを活用することで気軽に挑戦できます。加古川市や高砂市の観光情報窓口でレンタサイクルの最新情報を確認してみてください。
まずは「高砂海浜公園をスタートして、権現ダムを目指し、戻ってくる」という往復コースから試してみるのもよいでしょう。片道約12〜13キロメートル程度を目安に引き返すプランなら、全行程でおよそ25キロメートル前後となり、初心者にも達成感のある距離です。
加古川右岸自転車道と輪行・周辺観光の組み合わせ
加古川右岸自転車道のサイクリングコースは、輪行(自転車を折りたたんで電車に持ち込むスタイル)との相性も良く、周辺観光と組み合わせた一日プランを楽しめる点も魅力です。
たとえば、起点の高砂海浜公園付近から走り始め、コースの途中にある厄神駅(JR加古川線)まで自転車で走り、そこから電車で帰るというプランを採る人も見られます。これにより、往復ではなく片道での走行が可能となり、体力的な負担を調整しやすくなります。
JR加古川線との連携
加古川右岸自転車道のコースは、途中でJR加古川線の厄神駅に比較的近い区間を通過します。厄神駅からはJR加古川線で加古川駅(JR山陽本線との接続駅)まで移動できるため、行き帰りの交通手段を柔軟に設計できる点が便利です。加古川線は加古川市内を南北に縦断しているため、サイクリングコースと沿線の鉄道をうまく組み合わせた旅が楽しめます。
播磨地域の観光スポットとの連携
加古川右岸自転車道が通る高砂市と加古川市は、播磨地域の中心的な都市です。自転車道の沿線・周辺にはサイクリング以外の観光スポットも点在しています。
高砂市は「高砂や〜」で始まる謡曲「高砂」の舞台となった地で、高砂神社をはじめとする歴史ある神社仏閣が多く残ります。播磨灘に面した海辺の風情と、歴史ある街並みが共存する独特の雰囲気を持つ町です。
加古川市は播磨地域最大の都市のひとつで、宿泊施設や飲食店が充実しています。日本遺産にも認定された鶴林寺をはじめ、多くの文化的スポットが市内各所に点在しており、サイクリングの後は加古川市内で食事や観光を楽しむプランも組み立てやすくなっています。
兵庫県のサイクルツーリズム推進
兵庫県はサイクルツーリズムの推進に積極的に取り組んでいます。加古川右岸自転車道をはじめとする大規模自転車道の整備・維持管理はその一環で、自転車を活用した地域振興と健康増進を目的としています。令和7年(2025年)3月に権現総合公園が新たに開園し、サイクリストのための休憩施設も充実が図られました。
県内の自転車道に関する最新情報は、兵庫県公式観光サイト「HYOGO!ナビ」や加古川市・高砂市の各観光協会サイトで定期的に公開されています。
加古川右岸自転車道のサイクリングコースについてよくある質問
加古川右岸自転車道のサイクリングコースについて、初めて訪れる方からよく寄せられる疑問への回答をまとめました。
「どんな自転車で走れるのか」という質問については、舗装された自転車道のため、ロードバイク・クロスバイク・シティサイクルなど一般的な自転車であれば走行可能です。マウンテンバイクも問題なく走れますが、スポーツ系の自転車の方が快適に走れる傾向があります。
「子どもと一緒に走れるか」という疑問については、平坦で走りやすいコースのため、子ども同乗車や子ども用自転車での走行も可能です。ただし一般道との交差点が複数あるため、小さな子どもとの走行時は特に注意が必要となります。
「コースは舗装されているか」については、ほぼ全線にわたって舗装されています。一部区間で路面の状態が変わる場所もあるため、走行時には注意が必要です。
「夜間の走行は可能か」については、コース上には街灯が少ない区間もあるため、夜間走行は推奨されません。安全のため、日中の走行をおすすめします。
「コース上でのランニングはできるか」については、自転車道として整備されていますが、ランナーも見られます。自転車優先の道路であることを意識し、互いに譲り合いながら利用してください。
「駐車場はどこにあるか」については、起点の高砂海浜公園に無料駐車場があります。コース途中の権現総合公園付近にも駐車スペースが整備されているため、目的に応じて使い分けられます。
加古川右岸自転車道のサイクリングコースまとめ
加古川右岸自転車道のサイクリングコースは、兵庫県南部・播磨地域を代表するサイクリングコースのひとつです。起点の高砂海浜公園から終点の志方東公園までの全長22.5キロメートルのコースは、加古川の河口を出発点に、雄大な川の流れを感じながら走り、やがて静けさと豊かな自然に溢れる権現ダム湖畔へと到達するルート構成となっています。
平坦で走りやすいルートとして整備されており、初心者でも安心して楽しめる環境が整っています。途中には野鳥の観察スポットや、秋には紅葉が美しい権現ダム周辺の景観があり、季節ごとに異なる表情を楽しめる点が大きな魅力です。また、兵庫県管理の大規模自転車道ネットワークの一部として播磨中央自転車道とも接続しているため、より長距離のサイクリング計画を立てることもできます。
週末の健康づくりに、家族や友人との思い出作りに、あるいは本格的なサイクリストの播磨地域探訪に——加古川右岸自転車道のサイクリングコースは、さまざまなシーンで魅力的な選択肢となるルートです。事前準備を整えたうえで、ぜひこの充実したコースを走ってみてはいかがでしょうか。








