四季折々の美しい景色と変化に富んだ地形が魅力の箱根は、サイクリストにとって格別な体験ができる場所として人気を集めています。コロナ禍以降、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツバイクを趣味とする人が増え、特に東京から日帰りで行ける箱根は多くのサイクリストから注目されています。標高差のある地形は、爽快なヒルクライムやダウンヒルを楽しみたい中級者以上のサイクリストにとって絶好のフィールドです。一方で、芦ノ湖周辺やレンタサイクルを利用した比較的平坦なコースもあり、初心者でも箱根の自然を満喫できます。箱根には富士山の絶景ポイントや歴史ある温泉街、有名な観光スポットも点在し、サイクリングの合間に観光や温泉、地元グルメを楽しむことができるのも魅力です。今回は、箱根サイクリングを存分に楽しむための情報を、初心者から上級者まで、さまざまな角度からご紹介します。

箱根サイクリングコースの難易度は?初心者でも楽しめるルートはある?
箱根のサイクリングコースは、その地形的特徴から難易度が比較的高いコースが多いのが特徴です。しかし、初心者からベテランまで、それぞれの技量に合わせて楽しめるコース選びが可能です。
初心者向けコース
芦ノ湖東岸サイクリングロード 初心者に最適なのは、芦ノ湖東岸に整備されたサイクリングロードです。全長約3kmで、湖畔に沿って走る比較的平坦なコースで、美しい芦ノ湖と富士山の景色を楽しみながらリラックスしてサイクリングができます。
箱根園周辺 箱根園では電動アシスト付きのレンタサイクルが利用できるため、体力に自信がない方でも気軽に箱根の自然を楽しむことができます。1時間500円程度からレンタルが可能で、坂道も楽に上ることができるのが魅力です。
中級者向けコース
湯本〜元箱根ルート 箱根湯本駅から芦ノ湖・元箱根までの約15kmのコースは、中級者に人気のルートです。箱根駅伝でもおなじみの道を走ることができ、途中の富士屋ホテル付近や小涌谷周辺には休憩スポットもあります。標高差は約400mで、アップダウンがあるものの、適度な距離で達成感を味わえます。
箱根湯本〜仙石原ループ 箱根湯本から仙石原を経由して再び湯本に戻る約30kmのループコースは、箱根の多様な景観を楽しめる中級者向けコースです。箱根の外輪山を一部周回するルートで、温泉街や高原地帯などの異なる風景を一度に体験できます。
上級者向けコース
大観山ヒルクライム 上級者には、標高1011mの大観山へのヒルクライムがチャレンジングなコースとして人気です。小田原駅から大観山頂上までは約30kmで、獲得標高は約1000m。厳しい上りが続きますが、頂上からの富士山と芦ノ湖の絶景は格別です。下りは湯河原方面へ下る椿ラインが爽快です。
足柄・箱根・真鶴周遊ルート 総距離約100km、獲得標高2300m以上のこのルートは、小田原駅を起点に箱根の山々を越え、真鶴半島を周回する上級者向けの本格的なロングライドコースです。一日がかりのコースで、しっかりとした準備と体力が必要ですが、相模湾や富士山など多彩な景色を楽しめます。
初心者向けのアドバイス
- レンタサイクルを活用する:電動アシスト付きのレンタサイクルを利用すれば、坂道の負担を軽減できます
- 短い区間から挑戦:いきなり長距離に挑戦せず、箱根園周辺や芦ノ湖畔など平坦な短い区間から始めましょう
- 休憩ポイントをしっかり計画:疲れたときのために、途中の休憩スポットをあらかじめ調べておくことが重要です
- 天候をチェック:雨天時は路面が滑りやすくなるため、晴れた日を選びましょう
- 交通量の少ない時間帯を選ぶ:休日の朝早い時間帯など、観光客や車の少ない時間帯がおすすめです
箱根のサイクリングコースは難易度が高いものが多いですが、適切なコース選びと準備をすれば、初心者でも十分に楽しむことができます。特に電動アシスト付きのレンタサイクルは、初めて箱根でサイクリングを楽しむ方には強い味方になるでしょう。少しずつ体力や技術を付けながら、徐々にチャレンジングなコースに挑戦していくのがおすすめです。
箱根サイクリングの絶景ポイントはどこ?富士山と芦ノ湖が見える最高の撮影スポットは?
箱根エリアは、富士山と芦ノ湖を中心に数多くの絶景ポイントが点在しており、サイクリングの醍醐味のひとつがこれらの景観を楽しむことです。カメラを持参して、サイクリングの合間に立ち寄りたい撮影スポットをご紹介します。
富士山と芦ノ湖を一望できる絶景ポイント
大観山展望台 箱根で最も有名な絶景ポイントの一つが、標高1011mに位置する大観山展望台です。ここからは芦ノ湖を前景に、雄大な富士山を望む panoramic view を楽しむことができます。特に晴れた日の早朝は、湖面に反射する富士山の姿が美しく、多くのカメラマンが訪れる人気スポットです。サイクリストにとっては厳しいヒルクライムの後の達成感と共に、絶景を堪能できる特別な場所です。
箱根スカイライン 箱根スカイラインを走ると、いくつかの展望スポットがあり、雄大な富士山の眺めを楽しめます。特に仙石原方面へ下る道中には、ビューポイントが点在しているので、下りの途中で立ち止まり、絶景を楽しみましょう。
芦ノ湖スカイライン 大観山から芦ノ湖へと下る芦ノ湖スカイラインには、いくつか展望ポイントがあり、高低差を活かした角度から富士山と芦ノ湖を眺めることができます。特に紅葉シーズンは、色鮮やかな紅葉と富士山のコントラストが美しく、絶好の撮影スポットとなります。
芦ノ湖周辺の絶景ポイント
元箱根港周辺 芦ノ湖の南端に位置する元箱根港周辺は、湖と富士山を同時に望める絶景ポイントです。特に赤い鳥居が印象的な箱根神社周辺からの眺めは、日本の風景の象徴とも言える光景が広がります。サイクリングの休憩ポイントとして立ち寄り、湖畔のベンチでくつろぎながら景色を楽しむことができます。
箱根町港 芦ノ湖の海賊船が発着する箱根町港からも、富士山と芦ノ湖の美しい景色を望むことができます。遊覧船の発着風景と共に、湖上から見る富士山も違った角度から楽しめます。周辺には飲食店も多く、サイクリングの休憩やランチスポットとしても最適です。
湖尻水門周辺 芦ノ湖の北端に位置する湖尻水門周辺からは、湖の全景と富士山を望むことができます。サイクリングで一周する場合の終盤に差し掛かるポイントで、湖畔沿いの道路から手軽に絶景を楽しむことができます。
隠れた絶景スポット
仙石原のススキ野原(秋) 秋になると、仙石原一帯は黄金色のススキが広がり、その向こうに富士山を望む風景は箱根の秋を代表する絶景です。サイクリングで仙石原エリアを通過する際には、ぜひ立ち寄りたいスポットです。
金時見晴パーキング はこね金太郎ラインにあるこのパーキングからは、眼下に広がる豊かな緑の景色を一望できます。メジャーな観光地とは異なり、比較的空いていることが多く、ゆっくりと景色を堪能したいサイクリストにおすすめです。
芦ノ湖スカイライン展望台 芦ノ湖スカイラインの途中にある小さな展望台ですが、ここからの富士山と芦ノ湖の眺めは格別です。観光客が比較的少なく、ゆっくりと撮影を楽しめるスポットとして、地元サイクリストに愛されています。
季節別の絶景ポイント
春(3〜5月):箱根湿生花園周辺 春には箱根湿生花園周辺でミズバショウなどの花々が咲き誇り、その背景に見える富士山との組み合わせが美しい風景を作り出します。
夏(6〜8月):千条の滝と周辺の緑 夏の箱根は深い緑に包まれます。特に千条の滝周辺は、涼しげな滝の風景と木々の緑が美しく、暑い夏のサイクリングの清涼感あふれるスポットです。
秋(9〜11月):紅葉の大観山 秋の大観山は紅葉スポットとしても有名で、赤や黄色に色づいた木々と富士山、芦ノ湖のコントラストは言葉では表現できないほどの美しさです。
冬(12〜2月):芦ノ湖と雪化粧の富士山 冬には、芦ノ湖畔から眺める雪化粧をした富士山の姿が特に美しく、澄んだ冬の空気の中で見る景色は格別です。
箱根サイクリングの醍醐味は、こうした絶景ポイントをつなぎながら、自分のペースで景色を堪能できることにあります。カメラやスマートフォンを持参して、思い出に残る風景を撮影しながら、箱根の自然を満喫しましょう。
箱根でのヒルクライム挑戦!おすすめコースと事前準備のポイントは?
箱根は日本有数のヒルクライムスポットとして、多くのサイクリストから愛されています。箱根の多様な登り坂にチャレンジするための、おすすめコースと事前準備についてご紹介します。
箱根のヒルクライム人気コース
1. 湯本から大平台・宮ノ下コース
- 距離: 約8km
- 標高差: 約300m
- 平均勾配: 4%
- 特徴: 箱根駅伝でおなじみの道を登るコースで、比較的緩やかな斜度が続きます。箱根湯本駅から始まり、塔ノ沢、大平台を経て宮ノ下までの道のりは、ヒルクライム初心者にもおすすめです。途中のS字カーブでは箱根の山々の景色も楽しめます。
- アクセス: 小田急線箱根湯本駅からスタート
2. 宮ノ下から小涌谷・芦ノ湖コース
- 距離: 約7km
- 標高差: 約200m
- 平均勾配: 3%
- 特徴: 宮ノ下から芦ノ湖へ向かうコースは、富士屋ホテル付近の交差点から国道1号線に沿って進みます。比較的緩やかな勾配ですが、一部で急な上りがあります。箱根ドールハウス付近が最高地点となり、そこからは芦ノ湖へ向けて下り基調になります。
- アクセス: 箱根登山鉄道宮ノ下駅付近からスタート
3. 小田原から大観山コース
- 距離: 約20km
- 標高差: 約1000m
- 平均勾配: 5%(一部10%超)
- 特徴: 小田原駅から標高1011mの大観山頂上までの本格的なヒルクライムコースです。長距離で高低差も大きく、中級者〜上級者向けのチャレンジングなコースとなっています。頂上からの富士山と芦ノ湖の絶景は、厳しい登りの疲れを忘れさせてくれるほどの価値があります。
- アクセス: JR小田原駅からスタート
4. 芦ノ湖から仙石原・大涌谷コース
- 距離: 約10km
- 標高差: 約300m
- 平均勾配: 3%(一部8%)
- 特徴: 芦ノ湖湖畔から仙石原方面へ向かい、さらに大涌谷へと登るコースです。箱根の外輪山を内側から登っていくようなルートで、途中のススキ草原や大涌谷の火山景観など、変化に富んだ景色を楽しめます。
- アクセス: 箱根町港(芦ノ湖)からスタート
5. 国道138号線・箱根新道コース
- 距離: 約15km
- 標高差: 約600m
- 平均勾配: 4%
- 特徴: 箱根新道(国道138号線)を使った登りコースで、箱根駅伝5区のコースとしても有名です。交通量がやや多いため注意が必要ですが、走りやすい路面コンディションが魅力です。
- アクセス: 箱根湯本付近からスタート
ヒルクライムの事前準備ポイント
1. 体力・技術面の準備
- 徐々に距離と高低差を増やす: いきなり難しいコースに挑戦せず、まずは短い緩やかな坂から始めて、徐々にレベルアップしていきましょう
- ペダリング技術の練習: 効率的なペダリングができるよう、低いギアでのケイデンスを意識した練習を日頃から行いましょう
- 立ちこぎと座りこぎの使い分け: 長い登りでは座りこぎを基本としつつ、急な区間では立ちこぎを交えるなど、バランスよく使い分ける技術を身につけましょう
2. 装備の準備
- 適切なギア比: 箱根の急な坂道に対応できるよう、十分に軽いギアを用意しましょう。ロードバイクであれば、後ろ11-32Tなどの幅広いカセットスプロケットがおすすめです
- タイヤ選び: グリップ力の高い質の良いタイヤを選び、適正空気圧を保つことで、安全性と効率を両立させましょう
- 軽量化: 長い上りでは、余分な荷物は極力減らし、自転車と身体の総重量を軽くすることが効率アップにつながります
3. 栄養と水分補給の準備
- 十分な水分: 特に暑い季節は、500mlのボトルを2本以上持参し、こまめな水分補給を心がけましょう
- エネルギー補給食: 長時間の上りでは、エネルギーバーやジェル、バナナなど、手軽に摂取できる炭水化物を準備しましょう
- 塩分補給: 汗で失われる塩分を補うため、スポーツドリンクや塩分タブレットも用意しておくと安心です
4. ルート・休憩ポイントの計画
- 事前のルート確認: GPSサイクルコンピューターやスマートフォンアプリでルートを確認し、勾配や距離、休憩ポイントを把握しておきましょう
- 休憩スポットのリサーチ: 途中の給水スポットやコンビニ、カフェなどの位置をあらかじめ調べておくことで、安心して走ることができます
- 天候のチェック: 山岳地帯の箱根は天候が変わりやすいため、当日の天気予報を必ずチェックし、雨具なども用意しておきましょう
5. 安全面の配慮
- 交通ルールの遵守: 観光地でもある箱根は交通量も多いため、交通ルールを厳守し、安全第一の姿勢で走行しましょう
- 目立つウェア: 視認性の高い明るい色のウェアを着用し、ドライバーから認識されやすくしましょう
- ライトの装備: 箱根には日陰になりやすいトンネルや山道もあるため、昼間でもライトを点灯させておくと安全です
- 緊急時の対応準備: パンク修理キットや予備チューブ、マルチツールなどの基本的なメンテナンス道具と、緊急連絡先のリストを持参しましょう
ヒルクライムは適切な準備と計画があれば、大きな達成感と素晴らしい景色を楽しめる素晴らしい体験です。自分の体力と技術レベルに合ったコースから始め、徐々にチャレンジングなコースに挑戦していくことで、安全に箱根のヒルクライムを満喫することができます。
箱根サイクリングの季節別おすすめコースは?ベストシーズンと避けるべき時期
箱根の四季折々の魅力を楽しむためのサイクリングコースと、季節ごとの注意点をご紹介します。それぞれの季節ならではの景色やイベントに合わせたプランニングで、より充実した箱根サイクリングを楽しみましょう。
春(3月〜5月)のサイクリング
春の魅力:
- 桜や新緑の美しい景観
- 過ごしやすい気温
- 観光シーズン前で比較的空いている時期(桜の満開時期を除く)
おすすめコース: 箱根湯本〜強羅〜芦ノ湖周遊コース
- 距離: 約30km
- 特徴: 箱根湯本からスタートし、強羅を経由して箱根の外輪山内側を回るコースです。春には道沿いの桜や新緑が美しく、特に強羅公園周辺では春の花々が咲き誇ります。強羅から仙石原へ抜ける道は交通量も少なく、春の箱根の風景を満喫できます。
- 見どころ: 強羅公園の桜、仙石原のミズバショウ(4月)、芦ノ湖畔の新緑
春の注意点:
- 春の訪れが遅い箱根では、3月上旬はまだ寒い日もあるため防寒対策を忘れずに
- ゴールデンウィーク期間は観光客が多く、道路が混雑するため早朝スタートがおすすめ
- 春一番など突然の強風に注意が必要
夏(6月〜8月)のサイクリング
夏の魅力:
- 涼しい高原気候で避暑に最適
- 深い緑と清流の美しさ
- 箱根の夏祭りなどイベントも充実
おすすめコース: 芦ノ湖・大涌谷・仙石原循環コース
- 距離: 約25km
- 特徴: 標高の高い芦ノ湖周辺や大涌谷を中心に走るコースで、夏でも比較的涼しく快適にサイクリングを楽しめます。大涌谷の火山景観や仙石原のススキ原など、夏の箱根ならではの景色を満喫できます。
- 見どころ: 芦ノ湖のボート、大涌谷の間欠泉、千条の滝の清流
夏の注意点:
- 標高が低い箱根湯本や小田原周辺は暑さが厳しいため、熱中症対策を徹底する
- お盆期間は特に交通量が多く混雑するため避けるか、早朝に走行する
- 夏は突然のゲリラ豪雨に注意が必要なため、天気予報をこまめにチェックする
秋(9月〜11月)のサイクリング
秋の魅力:
- 紅葉の美しさ
- サイクリングに最適な気温
- 晴天率が高く視界が良好な日が多い
おすすめコース: 大観山ヒルクライム・芦ノ湖周遊コース
- 距離: 約40km
- 特徴: 小田原駅から大観山を目指すヒルクライムと、芦ノ湖周辺の紅葉スポットを巡るコースです。10月下旬から11月中旬にかけては山々が色づき、特に大観山からの眺望は圧巻です。
- 見どころ: 大観山からの紅葉と富士山の眺め、紅葉に彩られた芦ノ湖、仙石原のススキ野原(10〜11月)
秋の注意点:
- 紅葉の見頃(10月下旬〜11月中旬)は観光客が特に多いため、平日の走行がおすすめ
- 気温の日内変動が大きいため、脱ぎ着しやすい服装を心がける
- 落ち葉で滑りやすい箇所があるため、コーナリングは慎重に
冬(12月〜2月)のサイクリング
冬の魅力:
- 雪化粧をした富士山の美しい景観
- 澄んだ空気と視界の良さ
- 観光客が少なく静かな環境
おすすめコース: 箱根スカイライン・芦ノ湖展望コース
- 距離: 約20km
- 特徴: 仙石原から箱根スカイラインを通り、大観山方面へ向かうコースです。冬は空気が澄み、特に晴れた日には雪をかぶった富士山と芦ノ湖の絶景を楽しめます。交通量も少なく、静かな箱根の冬の魅力を味わえます。
- 見どころ: 雪化粧の富士山、冬の澄んだ芦ノ湖、大観山からのパノラマビュー
冬の注意点:
- 寒さ対策は必須で、特に風の強い日は体感温度がさらに下がるため、防寒着・グローブ・シューズカバーなどの装備を万全に
- 路面凍結の可能性がある早朝や日陰の多い道では特に注意が必要
- 日没が早いため、ライトを必ず装備し、走行時間にも余裕を持たせる
ベストシーズンと避けるべき時期
ベストシーズン:
- 総合的なベストシーズン: 5月中旬〜6月下旬、9月中旬〜11月上旬
- 気温が穏やかで雨も少なく、最も快適にサイクリングが楽しめる時期です
- 景観を重視する場合: 4月上旬(桜)、11月上旬〜中旬(紅葉)
- 桜や紅葉のベストタイミングは年によって変動するため、開花・紅葉情報をチェックしましょう
避けるべき時期:
- 6月下旬〜7月中旬の梅雨時期
- 連日の雨で路面状況が悪く、視界も悪いためサイクリングには不向きです
- 8月中旬のお盆期間
- 観光客が最も多く、道路が混雑し快適なサイクリングが難しい時期です
- 12月下旬〜1月上旬の年末年始
- 観光客の増加と冬の厳しい気象条件が重なる時期です
意外なおすすめ時期:
- 平日の5月(ゴールデンウィーク後)
- 新緑が美しく、観光客も少ない穴場の時期です
- 10月の平日
- 秋晴れの日が多く、紅葉前で観光客もまばらな快適な時期です
箱根サイクリングは四季折々の魅力があり、それぞれの季節に適したコース選びが重要です。自分の体力レベルや目的に合わせて、最適な季節とコースを選び、箱根の自然を満喫しましょう。特に晴れた日の早朝スタートは、交通量も少なく、朝日に照らされる富士山や芦ノ湖の美しさを独り占めできる特別な体験となります。
箱根サイクリング中の休憩・補給におすすめの施設は?地元グルメも楽しむプランとは?
箱根でのサイクリングを満喫するためには、適切な休憩と補給が欠かせません。長い上り坂や変化に富んだルートが多い箱根では、エネルギー切れを防ぐためにも計画的な休憩スポット選びが重要です。また、箱根の旅の醍醐味でもある地元グルメを楽しむことで、サイクリングの思い出がさらに豊かなものになるでしょう。
箱根エリア別おすすめ休憩スポット
箱根湯本・塔ノ沢エリア
- 箱根湯本駅周辺
- 箱根サイクリングの起点として人気の箱根湯本駅周辺には、飲食店やカフェが充実しています。朝のスタート前に腹ごしらえをするのに最適です。
- おすすめ店舗: 「ベーカリー&テーブル 箱根湯本店」(焼きたてパンとコーヒー)、「箱根かつサンドカフェ」(箱根名物のかつサンド)
- 塔ノ沢温泉街
- 湯本から少し登った塔ノ沢周辺には、温泉旅館や足湯スポットがあります。最初の上り坂で疲れた体を癒すのに最適です。
- おすすめスポット: 「塔ノ沢 福住楼」前の足湯(無料)、「ラリアンス」(テラス席のあるカフェ)
大平台・宮ノ下エリア
- 宮ノ下駅周辺
- 箱根登山鉄道の宮ノ下駅周辺には、歴史ある老舗旅館やカフェがあります。富士屋ホテル周辺は特に風情があり、休憩におすすめです。
- おすすめ店舗: 「NARAYA CAFE」(足湯カフェ)、「渡邊ベーカリー」(箱根名物のシチューパン)
- 大平台駅周辺
- 大平台から宮ノ下への道中には絶景ポイントもあり、休憩を兼ねた写真撮影スポットとしておすすめです。
- おすすめスポット: 大平台駅近くの展望ポイント(早川渓谷の眺望)
強羅・小涌谷エリア
- 強羅公園周辺
- 強羅公園周辺には飲食店やカフェが点在し、四季折々の花も楽しめます。箱根登山ケーブルカーの強羅駅周辺も賑わいがあります。
- おすすめ店舗: 「パン咲」(手作りパン)、「CHEESE CRAFT WORKS」(チーズ料理専門店)
- 小涌谷温泉郷
- 小涌谷には温泉施設や飲食店が集まっており、サイクリングの中間地点の休憩スポットとして人気です。
- おすすめスポット: 「小涌園ユネッサン」(日帰り入浴施設)、「天山」(そば処)
芦ノ湖・元箱根エリア
- 芦ノ湖畔
- 芦ノ湖周辺には多くの観光施設と飲食店があり、湖畔の美しい景色を眺めながら休憩できるスポットが豊富です。
- おすすめ店舗: 「ベーカリー&テーブル 箱根」(湖が見えるテラス席)、「箱根 ハイカラ屋敷」(老舗カフェ)
- 元箱根港周辺
- 箱根神社近くの元箱根港周辺には、様々な飲食店があり、芦ノ湖と富士山を望む絶好のロケーションです。
- おすすめスポット: 「箱根 香山」(湖畔の和カフェ)、「チャイニーズ 芦ノ湖」(中華料理)
仙石原・大涌谷エリア
- 仙石原
- 箱根の高原地帯、仙石原周辺にはレストランやカフェが点在し、ゆったりとした雰囲気で休憩できます。
- おすすめ店舗: 「ベーカリー&テーブル 仙石原」(パンとコーヒー)、「箱根 仙石原 すきやばし次郎」(寿司)
- 大涌谷
- 火山活動で有名な大涌谷周辺には、黒たまご販売所や食事処があります。独特の火山風景を楽しみながら休憩できます。
- おすすめスポット: 「大涌谷観光センター」(黒たまごとご当地グルメ)
補給食と水分摂取のポイント
サイクリング中の補給食
- 手軽に食べられるもの: エネルギーバー、バナナ、オニギリなど、走行中でも簡単に食べられるものがおすすめです。
- 地元のパン屋さん: 箱根には美味しいパン屋が多いので、現地で買って携帯するのも良い方法です。
- コンビニの活用: 箱根湯本、宮ノ下、芦ノ湖周辺など、主要エリアにはコンビニがあるので上手に活用しましょう。
水分補給のポイント
- ボトルは2本以上: 箱根の坂道は予想以上に体力を消耗するため、十分な水分(最低でも1L以上)を携行しましょう。
- 給水スポット: 公園や観光施設のトイレには給水場があることが多いので、地図でチェックしておきましょう。
- スポーツドリンク: 特に暑い季節は塩分も失われるため、スポーツドリンクの携行がおすすめです。
箱根の地元グルメを楽しむプラン
半日サイクリングと地元グルメプラン(約30km)
- 午前: 箱根湯本駅スタート → 大平台・宮ノ下 → 芦ノ湖畔
- 朝食: 箱根湯本の「ベーカリー&テーブル」でモーニング
- 補給食: 宮ノ下の「渡邊ベーカリー」でシチューパン購入
- 昼食: 芦ノ湖畔の「箱根 ハイカラ屋敷」で湖を眺めながら箱根カレー
- 午後: 芦ノ湖周辺散策 → 元箱根 → 箱根登山バスで箱根湯本に戻る(または下り中心の復路サイクリング)
- おやつ: 元箱根の「茶屋本陣 畔屋」で甘味処
- 温泉: 箱根湯本の日帰り温泉「天成園」でサイクリング疲れを癒す
1日かけて箱根グルメを満喫するプラン(約50km)
- 午前: 小田原駅スタート → 箱根湯本 → 宮ノ下 → 強羅
- 朝食: 小田原駅近くの「鱗吉」で朝どれ海鮮丼
- 補給食: 宮ノ下の「カフェ・ド・モトナミ」でケーキセット休憩
- 昼食: 強羅の「そば処 大藏」で箱根そば
- 午後: 強羅 → 仙石原 → 芦ノ湖 → 大観山 → 小田原
- おやつ: 芦ノ湖畔の「ベーカリー&テーブル 箱根」で湖を眺めながらコーヒータイム
- 補給食: 大観山展望台の売店で「黒たまご」を購入
- 夕食: 小田原に戻って「小田原おでん本店」で地元の名物おでん
サイクリストに嬉しい施設情報
メンテナンススポット
- 小田原駅西口サイクルステーション: 空気入れや簡単なメンテナンスツールが利用可能
- 箱根湯本 サイクルコンシェルジュ: サイクリスト向け情報や簡易メンテナンスサービスを提供
サイクルラック完備の施設
- 箱根ビジターセンター: 芦ノ湖畔にあり、サイクルラック完備
- 小田原城: サイクルラックが設置され、観光とサイクリングの組み合わせに最適
- 箱根町港: 芦ノ湖畔の港にはサイクルラックがあり、海賊船観光との組み合わせも可能
サイクリスト優遇施設
- ベーカリー&テーブル 各店舗: サイクリスト向けのテラス席やサイクルラックを用意
- 箱根 星の王子さまミュージアム: 入場料割引あり(サイクルジャージ着用で)
- 小田急 山のホテル: サイクルフレンドリーな宿泊施設としても知られる
箱根サイクリングは、豊かな自然や絶景だけでなく、温泉や美食も楽しめる総合的な体験です。計画的な休憩と補給を心がけながら、箱根ならではの体験を満喫しましょう。特に地元の名物料理やスイーツは、サイクリングで消費したカロリーを気にせず楽しめる特別な報酬となります。休憩時に観光スポットを訪れたり、サイクリング後に温泉で疲れを癒したりすることで、箱根の魅力をより深く味わうことができるでしょう。
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