国境に浮かぶ島、対馬。東京23区や琵琶湖よりも大きいこの島は、リアス式海岸の美しい景観と豊かな歴史を持ち、サイクリングの聖地として注目を集めています。アップダウンの多い地形は、初心者にとっては挑戦となりますが、その先に広がる絶景は、疲れを忘れさせてくれる特別な体験です。
対馬でのサイクリングは、自分のペースで島の魅力を存分に味わえる最高の観光方法。海岸線に沿って走れば、エメラルドグリーンの海と白い砂浜が目に飛び込んできますし、内陸に足を延ばせば、豊かな森と歴史的な神社仏閣に出会えます。また、地元の食材を使った独自の食文化も、自転車での小回りの利く旅だからこそ堪能できるのです。
ただ、対馬でのサイクリングを計画するときには、コース選びが非常に重要になります。体力や興味に合わせて適切なコースを選ばなければ、山がちな地形に苦戦することも。そこで今回は、初心者から上級者まで、様々なレベルの方々に向けた対馬のサイクリングコース情報を徹底的にご紹介します。コース特性はもちろん、立ち寄るべき絶景スポットやグルメ情報、レンタサイクルの情報、季節別の楽しみ方まで、対馬サイクリングの全てをこの記事に詰め込みました！
対馬サイクリングの魅力とは？初心者から上級者まで楽しめるコースの特徴
対馬でのサイクリングの最大の魅力は、何と言っても「多様性」です。初心者から上級者まで、それぞれの体力やスキルに合わせたコースを見つけることができます。
まず、地形的な特徴から見ていきましょう。対馬は南北約82km、東西約18kmと細長い島で、中央部には山々が連なっています。この地形が生み出す変化に富んだコースレイアウトがサイクリストを魅了します。平坦な市街地から始めて、徐々に勾配のある道に挑戦するという段階的な楽しみ方ができるのです。
初心者の方には、厳原（いづはら）港周辺の平坦な城下町ポタリングがおすすめです。江戸時代の石垣が残る歴史的な街並みを、ゆっくりと自転車で巡ることができます。距離も5〜10km程度と短く、アップダウンも少ないため、サイクリング初心者や体力に自信のない方でも安心して楽しめます。厳原の武家屋敷通りや厳原八幡宮、対馬藩お船江跡など、見どころも豊富です。
中級者向けには、美津島・鶏知エリア満喫ライドや浅茅湾（あそうわん）周辺のコースがあります。特に浅茅湾は、複雑に入り組んだリアス式海岸の絶景を楽しめる人気コースです。和多都美（わたづみ）神社の海中鳥居や万関橋など、フォトジェニックなスポットが点在しています。距離は30〜60km程度で、適度なアップダウンが楽しめます。
そして上級者には、対馬一周チャレンジライドという究極のコースが待っています。約180〜200kmに及ぶこのコースは、対馬の海岸線をほぼ一周する壮大なルート。数日かけて走るのが一般的で、激しいアップダウンと長距離走行が特徴です。しかし、その分だけ達成感も格別。対馬の多様な景観を全て味わい尽くせる贅沢なコースといえるでしょう。
もう一つ、対馬サイクリングの大きな魅力が「テーマ性」です。歴史巡り、グルメ巡り、絶景ポイント巡りなど、自分の興味に合わせたテーマでコースを組むことができます。例えば、対馬とんちゃんや新鮮な海の幸を堪能するグルメライド、写真映えする絶景スポットを巡るフォトジェニックライドなど、目的に応じた楽しみ方ができるのです。
さらに、近年は電動アシスト自転車（e-bike）の普及により、体力に自信のない方でも対馬の険しい地形を楽しめるようになりました。e-bikeを利用すれば、アップダウンの多い区間も楽々走行でき、これまで諦めていた場所にも足を延ばせます。
対馬のサイクリングコースは、初心者から上級者まで、そして様々な目的に応じて選べる多様性が魅力。自分のペースで、自分の興味に合わせて島を探索できる、それが対馬サイクリングの最大の魅力なのです。
対馬のおすすめサイクリングコース5選！難易度別に徹底紹介
ここでは、難易度別に厳選した対馬のおすすめサイクリングコース5選をご紹介します。
1. 【初心者向け】厳原のんびりポタリングコース（約5〜10km）
対馬の県庁所在地・厳原港周辺の平坦な市街地をゆっくり巡る初心者向けコースです。歴史的建造物や商店街を散策しながら、対馬の雰囲気を気軽に味わえます。
おすすめスポット：
- 厳原八幡宮神社：歴史ある大きな神社
- 対馬藩お船江跡：藩の船を格納した歴史的な場所
- 武家屋敷通り：江戸時代の面影を残す風情ある街並み
- 金石城跡：対馬藩主宗家の居城跡
グルメポイント： 「元祖 対馬とんちゃん 対馬本店」で島の名物・対馬とんちゃんを堪能するのがおすすめです。また「江崎泰平堂」では対馬銘菓「かすまき」を購入できます。
コースの特徴： 市街地は歩行者や車の通行が多いので注意が必要ですが、自転車なら徒歩では少し遠い場所へも楽にアクセスでき、厳原の歴史と文化をコンパクトに楽しめます。一方通行の道もあるので、事前にルート確認をしておくと安心です。
2. 【初中級者向け】美津島・鶏知エリア満喫ライド（約20〜30km）
対馬空港がある美津島町の鶏知地区周辺を巡る、比較的平坦なエリアを中心としたコースです。鮎もどし自然公園でのんびりしたり、地元のグルメを楽しめます。
おすすめスポット：
- 鮎もどし自然公園：清流「瀬川」沿いの広大な公園
- 万関橋：対馬を南北に分ける重要な橋
- 対馬市交流センター（ティアラ）：観光情報収集にも便利
グルメポイント： 美津島町の「味処 八丁」で対馬とんちゃん定食、鶏知の「かあちゃんの店」では地元の食材を使った定食が味わえます。
コースの特徴： 空港からのアクセスが良く、比較的走りやすい道で対馬の自然やグルメを手軽に楽しめます。国道沿いは交通量が多いので注意が必要です。鮎もどし自然公園へ向かう道には一部登り坂がありますが、初心者でも挑戦できるレベルです。
3. 【中級者向け】神秘の浅茅湾一周ライド（約50〜60km）
無数の島々が浮かぶ複雑なリアス式海岸「浅茅湾」を巡る、風光明媚なコースです。神話の舞台・和多都美神社や、対馬を南北に分ける万関橋など見どころが豊富です。
おすすめスポット：
- 和多都美神社：海中にそびえる鳥居が神秘的。干満で景色が変わります。
- 万関橋：浅茅湾と三浦湾を結ぶ運河にかかる橋。潮流の速さも見どころ。
- 烏帽子岳（えぼしだけ）展望台：浅茅湾を一望できる絶景ポイント。
グルメポイント： 豊玉町（とよたまちょう）の「和多都美御食事処」で海鮮丼を堪能。美津島町の「ひもの定食 梅乃家」も地元では人気です。
コースの特徴： 海岸線沿いはアップダウンが続き、特に烏帽子岳展望台へ向かう道は激坂です。しかし、日本有数のリアス式海岸の美しさと、神話の世界に触れることができる神秘的なコースであり、その価値は十分。e-bikeの利用も検討すると良いでしょう。
4. 【中上級者向け】上対馬縦断絶景ライド（約50〜70km）
対馬北部の比田勝港を起点に、韓国展望所や烏帽子岳展望台など、国境の島ならではの絶景スポットを巡るコースです。美しい海岸線と山々のパノラマが楽しめます。
おすすめスポット：
- 韓国展望所：天気が良ければ釜山の街並みが見えることも！
- 烏帽子岳展望台：浅茅湾の複雑なリアス式海岸を一望
- 三宇田（みうだ）浜海水浴場：白い砂浜とエメラルドグリーンの海が美しいビーチ
- 殿崎（とのさき）：日露戦争ゆかりの地
グルメポイント： 比田勝の「海風商事 食堂部」で新鮮な魚介類を楽しめます。上県町の「麺処 あげち」の対州（たいしゅう）そばもおすすめです。
コースの特徴： 烏帽子岳展望台への登り坂は特に勾配がきついため、中級者以上の体力が必要です。夏は暑さ対策を万全に。国境の島ならではの雄大な景色と、変化に富んだ海岸線の美しさを満喫できるコースです。
5. 【上級者向け】対馬一周チャレンジライド（約180〜200km）
対馬の海岸線をほぼ一周する、最もタフで達成感のあるロングライドです。数日かけて走破するのが一般的で、対馬の雄大な自然と変化に富んだ景色を存分に味わえます。
おすすめスポット：
- 万関橋：対馬を南北に分ける象徴的な橋
- 和多都美神社：神秘的な海中鳥居
- 烏帽子岳展望台：浅茅湾の絶景
- 韓国展望所：国境の島ならではの景観
- 金田城跡（かねだじょうあと）：古代の山城跡
- 豆酘崎（つつざき）：対馬最南端の岬
グルメポイント： 長距離を走るため、各地の食堂や商店を利用することになります。比田勝の「寿司・活魚料理 志まもと」や厳原の「対馬とんちゃん部隊 友だちんこ」などが特におすすめです。
コースの特徴： アップダウンが非常に激しく、補給ポイントが少ない区間もあるため、事前の綿密な計画と装備（補給食、パンク修理キット、ライト等）が不可欠です。宿泊施設は早めに予約しましょう。数日に分けて走る計画を立てるのが現実的です。対馬の魅力を余すことなく体験できる究極のコースであり、完走した時の達成感は格別です。
これらのコースは、自分の体力や興味に合わせて自由にアレンジすることも可能です。例えば、e-bikeを利用すれば、通常は上級者向けのコースでも、中級者でも楽しむことができるでしょう。その日の体調や天候に合わせて、柔軟にプランを調整することをおすすめします。
対馬サイクリングで訪れるべき絶景スポットとグルメは？
対馬でのサイクリングをより充実したものにするために、立ち寄るべき絶景スポットとグルメ情報をご紹介します。これらのスポットを効率よく巡ることで、対馬の魅力を最大限に楽しむことができるでしょう。
絶景スポット
1. 烏帽子岳展望台
対馬でも屈指の絶景ポイントです。標高224mの山頂からは、浅茅湾の複雑に入り組んだリアス式海岸を一望できます。特に夕暮れ時の景色は圧巻で、夕日に照らされた海と島々のシルエットは息をのむほどの美しさです。登り道はかなりの勾配ですが、頂上からの景色はその苦労を忘れさせてくれるでしょう。
2. 和多都美神社
浅茅湾に面した神秘的な神社です。最大の見どころは海中に建つ大鳥居。干潮時には砂浜を歩いて鳥居の下をくぐることができ、満潮時には鳥居が海に浮かぶような幻想的な光景が広がります。日本神話にも登場する古い神社で、パワースポットとしても人気です。
3. 韓国展望所
対馬最北端に近い上対馬町にある展望所です。晴れた日には、わずか49.5km先の韓国・釜山の街並みを肉眼で見ることができます。国境の島ならではの特別な体験ができるスポットで、日韓の近さを実感できる貴重な場所です。
4. 万関橋
対馬を南北に分ける重要な橋で、浅茅湾と三浦湾を結ぶ運河にかかっています。潮の満ち引きで流れの向きが変わる独特の潮流が見られることでも有名です。両側に広がる海の景色も美しく、写真スポットとしても人気があります。
5. 豆酘崎
対馬最南端の岬で、断崖絶壁と荒々しい海の景色が広がります。明治時代に建てられた灯台や砲台跡もあり、歴史を感じることができるスポットです。天気の良い日には、九州本土を望むこともできます。
6. 茂木浜海水浴場
全長400m以上の白い砂浜が続く対馬最大級のビーチです。エメラルドグリーンの透明度の高い海と、サラサラの砂浜が特徴。日露戦争時には、海戦後にロシア兵が上陸したという歴史も持っています。サイクリングの休憩に立ち寄れば、海水浴や砂浜でのリラックスタイムを楽しめます。
7. 金田城跡
7世紀末から8世紀初頭にかけて築かれた古代山城の跡です。当時の朝鮮半島情勢を背景に、防衛のために築かれたとされています。山の上にあるため登るのには少し体力が必要ですが、城壁から見る景色は素晴らしく、歴史ロマンを感じられるスポットです。
グルメスポット
1. 対馬とんちゃん
対馬のソウルフードとして知られる「対馬とんちゃん」は、豚のホルモンを甘辛いタレで煮込んだ料理です。「対馬とんちゃん部隊 友だちんこ」（厳原）や「味処 八丁」（美津島）など、島内各地で味わうことができます。サイクリングで消費したエネルギーを補給するのに最適な一品です。
2. 海鮮料理
三方を海に囲まれた対馬では、新鮮な海の幸が豊富に味わえます。特にアナゴやイカは対馬の名物。「寿司・活魚料理 志まもと」（比田勝）や「割烹 いその味処」（厳原）などで、その日獲れたての海鮮料理を堪能できます。
3. 対州そば
対馬の郷土料理の一つで、シンプルながらも深い味わいが特徴のそばです。「麺処 あげち」（上県町）などで味わえます。サイクリングの疲れた体に染み渡る優しい味が魅力です。
4. ろくべえ
対馬の郷土料理で、イモ、ニンジン、タケノコなどの野菜を煮込み、味噌で味付けした料理です。「志まもと 郷土料理店」（厳原）などで提供されています。素朴な味わいで、島の食文化を感じられる一品です。
5. かすまき
対馬の伝統的な和菓子で、求肥を黒砂糖で煮詰めたあんで包んだもの。「江崎泰平堂」（厳原）などで購入できます。サイクリング中の小腹満たしにもぴったりです。
これらの絶景スポットとグルメを、サイクリングコースに組み込むことで、より充実した対馬の旅を楽しむことができるでしょう。ただし、飲食店は営業時間や定休日が変わることもあるため、訪問前に最新情報を確認することをおすすめします。また、人気店は予約をしておくと安心です。
対馬でのレンタサイクル情報と準備すべき装備は？
対馬を訪れる際、自転車を持参するのは手間がかかります。そこで便利なのがレンタサイクルです。ここでは、対馬でのレンタサイクル情報と、サイクリングに必要な装備についてご紹介します。
レンタサイクル情報
1. 対馬観光物産協会（厳原）
厳原港周辺の観光に便利なレンタサイクルサービスです。電動アシスト自転車も用意されており、アップダウンの多い対馬でも快適に走行できます。
- 場所: 観光情報館ふれあい処つしま（厳原町今屋敷672-1）
- 料金:
- 電動アシスト自転車: 2時間以内700円、4時間以内1,000円
- シティサイクル（ママチャリ）: 4時間以内500円、8時間以内800円
- 注意点: 保証料1,000円が別途必要（返却時に返金）
- 条件: 電動アシスト自転車は高校生以上・身長150cm以上・体重70kg以下が利用条件
2. 対馬市交流センター（美津島）
対馬空港に近い美津島町にあるレンタサイクルサービスです。空港から到着後すぐにサイクリングを始めたい方に便利です。
- 場所: 対馬市交流センター（美津島町鶏知）
- 料金: 各種自転車あり（詳細は問い合わせ）
3. 上対馬総合センター（比田勝）
対馬北部を走りたい方におすすめのレンタサイクルポイントです。韓国展望所や烏帽子岳展望台へのアクセスに便利です。
- 場所: 上対馬総合センター（上対馬町比田勝）
- 料金: 各種自転車あり（詳細は問い合わせ）
レンタサイクル利用のポイント：
- 人気の高い電動アシスト自転車は数に限りがあるため、事前予約がおすすめです。
- 貸出・返却場所が同じとは限らないので、プランに合わせて確認しましょう。
- 営業時間は季節や曜日によって変わることがあるため、事前に確認が必要です。
- レンタル時に身分証明書の提示が必要なことがあります。
準備すべき装備
対馬でのサイクリングを安全かつ快適に楽しむためには、適切な装備が欠かせません。以下の装備を準備しておくことをおすすめします。
1. 安全装備
- ヘルメット: 万が一の転倒時に頭部を守る最も重要な装備です。レンタサイクルショップで借りることもできますが、サイズが合うものを持参するのがベストです。
- グローブ: 手のひらを保護し、ハンドルの握りやすさを向上させます。
- アイウェア: 風や虫、紫外線から目を守ります。
2. 修理・メンテナンス用品
- パンク修理キット: チューブに穴が開いた時の応急処置用です。
- 携帯ポンプ: タイヤの空気圧を調整できます。
- 携帯工具: 簡単な調整や修理に使用します。
- 予備チューブ: 特に長距離を走る場合は必携です。
3. 補給・携行品
- ボトル・水筒: 十分な水分補給は必須です。島内では給水ポイントが限られているため、十分な量を持参しましょう。
- 補給食: エネルギーバーやゼリー飲料など、手軽に栄養補給できるものを。
- 地図またはナビゲーションアプリ: オフラインでも使えるものが安心です。対馬は携帯電話の電波が弱い場所もあります。
- モバイルバッテリー: スマートフォンの充電用に。
4. 天候対策
- 防風・防水ジャケット: 急な天候変化に対応するために。
- 日焼け止め: 特に夏場は必須です。
- アームカバー・レッグカバー: 日差し対策や気温変化への対応に。
5. その他
- 小型バックパックまたはサドルバッグ: 荷物の携行に便利です。
- ライト: トンネルや夕暮れ時の走行に必要です。フロントとリアの両方があると安心。
- 現金: 島内では電子決済に対応していない店舗も多いです。
これらの装備をすべて持参するのは大変ですが、特に安全装備と補給品は最低限準備しておくことをおすすめします。また、レンタサイクルショップでは基本的な装備（ヘルメットなど）を貸し出している場合もあるので、事前に確認すると良いでしょう。
対馬での快適なサイクリングのためには、事前の準備と計画が重要です。レンタサイクルの予約と装備の準備を万全にして、素晴らしい対馬の旅を楽しんでください。
対馬サイクリングの注意点と季節別おすすめシーズンは？
対馬でのサイクリングを安全に楽しむための注意点と、季節ごとの特徴やおすすめシーズンについてご紹介します。
対馬サイクリングの注意点
1. 道路・交通関連の注意点
- アップダウンの激しさ: 対馬は山がちな地形で、予想以上に激しいアップダウンがあります。体力に合わせたコース選びが重要です。
- 交通ルール: 車両は左側通行です。特に国道382号線など交通量が多い道路では十分な注意が必要です。
- 見通しの悪いカーブ: 山道に多い急カーブでは、対向車に注意が必要です。
- トンネル: 島内には照明の少ないトンネルもあります。ライトを点灯し、目立つ服装で走行しましょう。
- 道路状況: 一部区間では路面状態が良くない場所もあります。特に雨後は注意が必要です。
2. 天候・気候関連の注意点
- 急な天候変化: 特に海沿いのコースでは、突然の風や雨に見舞われることがあります。
- 夏の暑さ: 7〜8月は非常に暑くなるため、熱中症対策が必須です。
- 風の強さ: 海に囲まれた対馬は、季節によっては強風が吹くことがあります。特に橋や海岸沿いでは注意が必要です。
3. 設備・サービス関連の注意点
- 補給ポイントの少なさ: 特に山間部や北部では、コンビニやレストランなどの補給ポイントが限られています。十分な飲料水や補給食を持参しましょう。
- 携帯電話の圏外エリア: 島内には携帯電話の電波が届かないエリアがあります。緊急時の連絡手段を考慮しておくことが大切です。
- 宿泊施設の予約: 特に観光シーズンは宿泊施設が満室になることも。長距離コースの場合は特に、事前予約が必須です。
4. その他の注意点
- 野生動物: 対馬はツシマヤマネコをはじめとする野生動物の宝庫です。特に夜間や早朝はイノシシなどが道路に出てくることもあるので注意が必要です。
- 外国船: 対馬は国境の島であり、外国船が接岸していることもあります。むやみに近づかないようにしましょう。
- ゴミの持ち帰り: 美しい自然を守るため、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
季節別おすすめシーズン
対馬は四季それぞれに魅力がありますが、サイクリングに最適な季節をご紹介します。
春（4月〜5月）: 最もおすすめのシーズンの一つです。気温が15〜20℃程度と快適で、新緑が美しく、花々も咲き誇ります。特に4月下旬から5月にかけては、対馬椿やツツジが見頃を迎え、彩り豊かな景色を楽しみながらサイクリングができます。ただし、ゴールデンウィーク期間は観光客が多くなるため、宿泊施設の予約は早めにしておきましょう。
初夏（6月）: 梅雨入り前の6月上旬も良いシーズンです。気温が上がり始めますが、まだ本格的な暑さではなく、緑も濃くなって美しい景観が広がります。海の透明度も増してきて、サイクリングの休憩に海水浴を楽しむこともできます。ただし、6月中旬以降は梅雨入りするため、雨具の準備は必須です。
夏（7月〜8月）: 本格的な夏のシーズンは、対馬のビーチが最も美しい時期です。茂木浜や三宇田浜などの海水浴場を巡るサイクリングが楽しめます。ただし、気温は30℃を超えることも多く、熱中症のリスクがあります。早朝や夕方の比較的涼しい時間帯に走行し、日中は海水浴や休憩をとるプランがおすすめです。また、台風シーズンでもあるため、天気予報には十分注意しましょう。
秋（9月〜11月）: もう一つのおすすめシーズンです。台風シーズンが終わる9月下旬頃から、気温も落ち着き（15〜25℃程度）、湿度も下がって非常に快適なサイクリング環境となります。10月下旬から11月にかけては紅葉も楽しめ、特に内陸部の山々は美しい赤や黄色に染まります。昼夜の寒暖差が大きくなるため、重ね着できる服装がおすすめです。
冬（12月〜3月）: 対馬は比較的温暖な地域ですが、冬は北風が強く、気温も5〜10℃程度まで下がります。サイクリングには少し厳しい季節ですが、観光客が少なく静かな対馬を楽しみたい方や、寒さに強い上級者サイクリストにとっては挑戦しがいのあるシーズンです。防寒対策を十分に行い、日照時間が短いことを考慮したプランニングが必要です。
総合的なおすすめ: 初心者から中級者の方には、春（4月下旬〜5月）と秋（10月〜11月上旬）がもっともおすすめです。気候が穏やかで、景色も美しく、快適なサイクリングが楽しめるでしょう。上級者の方は、より挑戦的な環境を求めるなら夏や冬のシーズンも検討してみてください。
以上、対馬サイクリングの注意点と季節別のおすすめシーズンをご紹介しました。事前に十分な情報収集と準備をすることで、安全で充実した対馬サイクリングを楽しんでください。美しい自然、豊かな歴史、おいしい食事が皆さんを待っています！
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