別府湾岸・国東半島サイクル海道で温泉と絶景サイクリングを満喫する旅

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別府湾岸・国東半島サイクル海道は、大分県の別府市から国東半島を巡る全長約152キロメートルのサイクリングコースで、美しい海岸線と極上の温泉、そして歴史ある寺院群を一度に楽しめる贅沢なルートとして知られています。このコースは全体的にアップダウンが少なく、初心者から上級者まで幅広いサイクリストが楽しめる点が大きな魅力です。「おんせん県」大分の代表的な別府八湯で疲れを癒しながら、「日本の夕陽百選」に選定された真玉海岸の絶景や、六郷満山の神秘的な寺院群を巡る旅は、サイクリング愛好家にとってまさに理想的な体験となります。本記事では、別府湾岸・国東半島サイクル海道の魅力を詳しく解説し、温泉と絶景を満喫するサイクリング旅行の計画に役立つ情報をお届けします。コースの概要から立ち寄りスポット、レンタサイクル情報、おすすめのモデルコースまで、この記事を読めば別府湾岸・国東半島サイクル海道を存分に楽しむための準備が整います。

目次

別府湾岸・国東半島サイクル海道とは

別府湾岸・国東半島サイクル海道は、大分市、別府市、日出町、杵築市、国東市、豊後高田市の5市1町をまたぐ海沿いのサイクリングコースです。宇佐市法鏡寺の瀬社橋交差点付近をスタート地点とし、大分市佐賀関の関埼灯台入口付近がゴールとなります。

このコースの最大の特徴は、全長約152キロメートルという距離でありながら、全体的にアップダウンが少ないことです。長距離コースと聞くと経験者向けのように感じるかもしれませんが、高低差が少ないため滞在しながらのんびり走ることができ、初心者の方やe-bikeを使用したライドにも適しています。ロングライド初挑戦のサイクリストにとってもぴったりのコースと言えるでしょう。

海風を受けながら爽快に走るこのコースでは、神仏習合の土地として独自の文化を持つ国東半島の仏閣神社を観光することができます。湾岸沿いには「日本の夕陽百選」にも選定されている真玉海岸があり、干潟に沈む夕日の絶景を楽しむことができます。また、別大国道沿いには自転車専用道路も整備されており、地元の方や多くのサイクリストに親しまれています。

国東半島の歴史と六郷満山文化

国東半島は、九州の北東部に位置し、瀬戸内海の南端に突き出した丸い形をした半島です。中央部にある両子山系の峰々から放射状に延びた尾根と深い谷からなる独特の地形を持ち、里山と海岸線と山岳がすべて揃っているとても景色の変化に富んだ地域となっています。

国東半島を語る上で欠かせないのが「六郷満山」という独自の文化です。六郷満山とは、国東半島にある寺院群の総称で、奈良時代に宇佐八幡の化身とされる仁聞菩薩が半島各地に28寺院を開基したことに始まります。古来からあった山岳信仰と仏教、宇佐神宮の神仏習合が混然一体となった霊地として、僧たちの修行の場となりました。神様と仏様をどちらも大切にする「神仏習合」という独自の文化が根付いたこのエリアは、現在もパワースポットとして多くの人々を惹きつけています。

両子寺の見どころ

両子寺は、養老2年(西暦718年)に仁聞によって開かれた寺院で、六郷満山のなかでは山岳修行の中心となった歴史を持ちます。江戸時代から総持院として全山を統括してきた由緒ある寺院です。山門に立つ仁王像は高さ約2.5メートルで、石造仁王像としては国東半島最大級の大きさを誇ります。

境内の森は「森林浴の森日本100選」に選ばれており、新緑や紅葉の名所としても知られています。拝観料は300円で、拝観時間は8時30分から16時30分までとなっています。サイクリングの途中に立ち寄って、静寂な森の中で心を落ち着けるひとときを過ごすことができます。

国宝・富貴寺大堂

六郷満山の文化財で最も有名なのが、国宝に指定されている「富貴寺大堂」です。この建物は現存する九州最古の木造建築物で、宇治平等院鳳凰堂、平泉中尊寺金色堂と並ぶ日本三阿弥陀堂の一つでもあります。

富貴寺大堂の中には、中央の木造阿弥陀如来坐像(国重要文化財)や大堂壁画(国重要文化財)があり、平安時代の人々が思い描いた極楽浄土の世界が表現されています。拝観料は大人500円です。平安時代から受け継がれてきた貴重な文化財を間近で見ることができる、まさに歴史の宝庫といえる場所です。

熊野磨崖仏の迫力

熊野磨崖仏は、鬼が一晩で積んだという伝説のある険しい石段を登った先にあります。日本最大級の磨崖仏は国指定の重要文化財で、平安時代の末期に作られたとされています。

絶壁の右手には引き締まった表情の「大日如来(約6.7メートル)」が、左手には微笑んでいるかのような「不動明王(約8メートル)」がそれぞれ刻まれています。8メートルを超える不動明王像は、日本最大級の磨崖仏として知られています。拝観料は大人300円です。険しい石段を登る苦労を忘れさせるほどの迫力ある磨崖仏は、訪れる人々に深い感銘を与えます。

国東半島のサイクリングルート「仁王輪道」

国東半島に位置する4市町(豊後高田市、国東市、杵築市、日出町)をめぐるサイクルルートが「国東半島サイクルルート」です。通称「仁王輪道」と呼ばれるこのルートは、国東半島の特徴ともいえる仁王像の力強さにあやかって名付けられました。

仁王輪道のコースは9つのコースから構成されており、初心者から上級者まで幅広い方が楽しめるコースが用意されています。半島をぐるっと1周できるロングコースでは、観光スポットも多くエイドも充実しています。西側の中山香周辺ルートでは坂も多いため、サイクリングで汗を流した後は温泉宿で疲れを癒すのもおすすめです。

国東半島の観光資源は、杵築市・日出町の風情のある城下町、豊後高田市の昭和の町など中心市街地にとどまりません。半島外周のリアス式の海岸線や世界農業遺産にも選ばれた里山エリアにも魅力が満載です。

国東市サイクリングターミナルの利用方法

「道の駅くにさき」の敷地内にある「国東市サイクリングターミナル」では、気軽に自転車を借りることができます。電動アシスト自転車や「GIANT」のロードバイク、補助輪付きキッズサイクルまで揃っており、レンタル料金は大人500円、高校生以下300円と手頃な価格設定となっています。

用意されているルートは、黒津崎海岸を周る3キロメートルコースと、3分の2以上がサイクリング専用道路となる片道約13キロメートルコースの2種類です。いずれもサイクリングターミナルを出発・終点としているため、初めての方でも安心してサイクリングを楽しむことができます。

Northコースで楽しむ海岸線サイクリング

Northコースは片道約13キロメートルで、伊予灘に面した海岸線に沿って整備された専用のサイクリングロードを走ることができます。途中の「羽田海岸りんりんパーク」の展望台からは、天気の良い日には本州や四国まで見渡すことができる絶景が広がります。

また、コース沿いには「おしり岩」というユニークな岩があり、晴れた日の干潮時に訪れるのがおすすめです。満潮時はおしりの下の方が海に浸かってしまうため、潮の満ち引きを確認してから訪れると良いでしょう。自然が作り出したユーモラスな造形を楽しみながら、のんびりとサイクリングができます。

別府八湯で楽しむ温泉めぐり

別府は「別府八湯」と呼ばれる8つの温泉郷を持ち、サイクリングで巡るのに適したエリアです。別府温泉、浜脇温泉、観海寺温泉、堀田温泉、明礬温泉、鉄輪温泉、柴石温泉、亀川温泉の8つの温泉郷があり、それぞれに違った泉質と趣を楽しむことができます。

鉄輪温泉の魅力

別府八湯の中で最も温泉場らしい雰囲気を味わえるのが鉄輪温泉です。おびただしい湯けむりが立ち上がり、まさに別府を象徴する景観が広がっています。鎌倉時代に一遍上人が開発したとされ、周辺には多くの共同浴場、旅館、土産品店がひしめいています。

鉄輪温泉の泉質の多くは、弱酸性のナトリウム塩化物泉です。化粧水の成分としても使われるメタケイ酸を多く含むことから「リンス泉」とも呼ばれています。

おすすめの立ち寄り湯として「ひょうたん温泉」があります。1922年から続く別府鉄輪の源泉十割かけ流しの温泉施設で、日本で唯一ミシュラン観光ブックで4回連続三つ星を獲得しています。サイクリングで疲れた体を癒すのに最適な施設です。

また、「鉄輪むし湯」では、鎌倉時代から続く日本古来の入浴法を体験することができます。床の上には石菖という薬草が敷き詰められ、素晴らしい香りが楽しめます。

明礬温泉で体験する硫黄泉

別府八湯の中で最も標高の高い場所にある明礬温泉は、強酸性の硫黄泉が特徴です。皮脂などを取り除くクレンジング効果があることから「シャンプー泉」とも呼ばれています。

「みょうばん湯の里」は、別府一の高台に位置する大露天岩風呂から四季により移り変わる明礬温泉の景色を望むことができます。営業時間は10時から19時(受付18時まで)で、入浴料は大人600円、小人300円です。

明礬温泉から鉄輪温泉までは車で7分ほどで、路線バスも走っているためアクセスも便利です。鉄輪はJR日豊本線別府駅よりバスで約20分、明礬は別府駅よりバスで約30分となっています。

地獄めぐりで別府の自然を体感

別府温泉を訪れたらぜひ体験したいのが「地獄めぐり」です。海地獄、血の池地獄、鬼石坊主地獄、かまど地獄、鬼山地獄、白池地獄、龍巻地獄など、多彩な地獄を巡ることができます。

海地獄は約1200年前に鶴見岳の爆発によってできたもので、コバルトブルーの美しい色が特徴です。温度は約98度で、国指定名勝に選ばれています。血の池地獄は日本最古の天然地獄で、酸化鉄を含む赤い熱泥が特徴です。血のような赤色をしていることからこの名前がつきました。温度は約78度で、こちらも国指定名勝です。「血の池軟膏」という皮膚用の塗り薬が名物として販売されています。

竹瓦温泉と砂湯体験

別府温泉のシンボル的存在である竹瓦温泉は、明治12年(1879年)に創設されました。当初建築されたものは竹屋根葺きの浴場で、その後改築されたものが瓦葺きであったため、「竹瓦温泉」の名称がついたと伝えられています。現在の建物は昭和13年(1938年)に建設されたもので、正面は唐破風造の豪華な屋根をもつ温泉となっており、その外観は別府温泉を代表する景観となっています。

竹瓦温泉では、名物の「砂湯」を体験することができます。砂湯とは、温泉で温めてから湯を抜いた砂に寝転び、全身を砂に埋めて体を蒸すというものです。専用の浴衣に着替え砂に寝そべると、係の人が砂をかけてくれます。水分を含んだ砂は想像以上に重量があり、体に砂を乗せるたびに全身に砂の重みがのしかかってきます。しかしこの全身を押さえつけられる感覚には不思議なリラックス効果があり、あまりの気持ちよさに10分というわずかな時間内で熟睡してしまう人も少なくないそうです。

竹瓦温泉の砂湯は屋内にあるため、冬場でも凍えずに楽しめるのが魅力です。トリップアドバイザーの「旅好きが選ぶ!日帰り温泉&スパ」でトップ20にランクインしている人気施設でもあります。料金は普通浴が大人300円、小人100円、砂湯が1500円です。営業時間は普通浴が6時30分から22時30分、砂湯が8時から22時30分(最終受付21時30分)となっています。JR別府駅より徒歩で約10分とアクセスも良好です。

絶景スポットで楽しむ別府湾岸の風景

真玉海岸の夕日

「日本の夕陽百選」にも選定されている真玉海岸は、大分県豊後高田市にある海岸で、干潟に沈む夕日が美しいことで有名です。遠浅の海岸で、干潮時には広大な干潟が現れ、夕日が干潟の水面に反射して幻想的な風景を作り出します。カメラマンに人気の撮影スポットとしても知られており、サイクリングの合間に立ち寄って夕暮れ時の絶景を楽しむのがおすすめです。

別府湾サービスエリアからの大パノラマ

標高380メートルにある別府湾サービスエリアは、眼下に別府市内と別府湾の海岸線を望む景勝地です。晴れた日には四国をも望む大パノラマが広がります。

「TIMEHILLS(タイムヒルズ)」というエリアには日本の古民家2棟を含む4つの建物があり、すべての建物から海から昇る朝日や山に沈む夕日、別府市の夜景など絶景を一望できます。「鳥になれる見晴し台」からの眺めはまさに別世界で、気持ちいいほどに見晴らしが良く、別府市街地や別府湾が広がっています。上下線が遊歩道でつながり、「恋人の聖地」「日本夜景遺産」にも認定されています。大分自動車道別府ICより4分でアクセス可能で、サイクリング後に立ち寄って夕日や夜景を楽しむのも良いでしょう。

城下町散策の楽しみ方

杵築市のサンドイッチ型城下町

杵築市は日本唯一の「サンドイッチ型城下町」として知られています。小高い丘の上に杵築城がそびえ、その周囲を坂の町が囲むように広がっています。江戸時代の町割りが色濃く残る武家屋敷通りや石畳の坂道は、まるで時が止まったかのような雰囲気を醸し出しています。

城下町には塩屋の坂、酢屋の坂、飴屋の坂など趣のある坂道があり、杵築城を中心に「サンドイッチ型城下町」をつくり出しています。2月下旬から3月下旬までは「城下町杵築散策とひいなめぐり」が開催され、城下町はより一層華やかになります。

2021年4月よりスタートした「きつきレンタサイクル」では、好きなタイプの自転車をレンタルして返却時間まで1日たっぷり楽しむことができます。杵築の城下町や海岸線をサイクリングで楽しむことができ、観光案内所ではレンタサイクルの返却や休憩場所もあり、サイクリストに優しい設備が整っています。

別府から杵築へのサイクリングルート

海と山の風景を背にのんびりと走る別府から杵築へのサイクリングルートは、アップダウンも控えめで距離も程よく、初級から中級サイクリストにぴったりのコースです。国道10号線を北上すれば別府湾の海沿いに出て、右手にはきらめく海、左手には緑の山並みが広がる気持ちの良いルートが続きます。

別府・杵築間はJR日豊本線が走っており、輪行で帰路につくことも可能です。往復走ってもよし、片道ライド+電車移動でもよし、旅の自由度が高いのも魅力です。

日出町の城下町と名物グルメ

日出町は江戸時代、日出藩木下家3万石の城下町として栄えました。日出城址周辺はその名残を感じさせ、静かな街並みが訪れる人を迎えます。日出城は日出藩初代藩主・木下延俊が築城し、現在は天守閣跡、城壁、お堀跡などが残っています。

日出城址そばにある二の丸館では、シティサイクルのレンタルを実施しています。電動アシストタイプとスポーツタイプがあり、営業時間は9時から17時です。電動アシストタイプは500円(4時間まで)、スポーツタイプは4時間800円、8時間1000円となっています。

別府湾の海水と湧水が出会う場所で育った「城下かれい」は日出町の名物グルメです。美味淡白な味わいとして古くから有名で、日出城址の南側、真水が湧き出る海底で育った希少な城下かれいを味わうことができます。

豊後高田「昭和の町」でレトロ体験

大分県豊後高田市にある「昭和の町」は、昭和30年代の街並みを再現・保存した観光スポットです。かつて商業の中心地として栄えた商店街を、昭和レトロな雰囲気で蘇らせた町おこしの成功例として知られています。

主な見どころとして、昭和時代の生活用品や玩具などを展示する「昭和ロマン蔵」があります。また、懐かしい駄菓子や玩具のコレクションが楽しめる「駄菓子屋の夢博物館」や、昭和の生活を再現した「昭和の夢町三丁目館」も人気です。

各店舗では「一店一宝」として、それぞれの店が昭和の宝物を展示しています。昭和の味を楽しめる飲食店も多く、ボンネットバスでの観光も人気となっています。サイクリングの途中に立ち寄り、懐かしい雰囲気の中で休憩するのもおすすめです。

姫島サイクリングで離島の魅力を満喫

国東半島の沖合、瀬戸内海に浮かぶ姫島は、約30万年前の火山活動により形成された離島です。日本で46あるジオパークのうちのひとつとして認定されており、人口約1800人の小さな島ながら、豊かな自然と伝説に満ちた観光地となっています。伊美港からフェリーで約20分でアクセスできます。

ひめしまブルーラインの絶景

島のシンボルにもなっている矢筈岳沿いの東海岸を走る「ひめしまブルーライン」は、松原から大海、両瀬を結ぶ海岸道路です。潮風や潮の香り、絶景の海を楽しみながらのサイクリングに最適で、広い歩道もついています。

ひめしまブルーラインの終着点付近にある姫島灯台は、白く美しい石造りが特徴的で、明治37年に点灯された歴史ある灯台です。島内の港付近のお土産屋でレンタサイクルができ、最初の1時間が200円、その後は1時間毎に100円と良心的な価格です。11.2キロメートルの道のりを、自転車で約1時間半かけて走ることができ、途中に姫島七不思議やジオパークがいくつもあって、飽きないサイクリングが楽しめます。

姫島七不思議を巡る

昭和25年に瀬戸内海国立公園に指定された姫島には、多くの言い伝えが残されています。語り継がれている「姫島七不思議」の七か所は、観光スポットにもなっている伝説の場所です。

拍子水は、お姫様がおはぐろをつけた後、口をすすごうとしたが水がなく、手拍子を打って祈ったところ、この場所から水が湧き出たと伝えられています。この拍子水を活用した温泉施設があり、島民に親しまれ、観光客にも人気です。

逆柳は、お姫様が使用した柳の楊枝を土中に逆さまに挿したところ、芽を出し成長していったという伝説の柳で、枝が垂れていないとされる不思議な柳です。浮洲は、姫島の沖合にある小さな州で、漁業の神様である高倍様が祀られ、そこにある鳥居は、高潮や大時化の時でも決して海水に浸かることがないと伝えられています。

世界農業遺産「国東半島・宇佐の農林水産循環」

平成25年5月30日、国際連合食糧農機関(FAO)の国際会議において、大分県の国東半島宇佐地域が世界農業遺産に認定されました。

クヌギ林とため池の循環システム

降水量が少なく、水の確保が困難だった国東半島宇佐地域では、安定的に農業用水を得るために小規模なため池を連携させ、効率的な土地・水利用を行ってきました。周辺にはため池の水をかん養するクヌギ林が随所に存在し、その景観を独特なものにしています。

クヌギの林はしっかりと根を張り、土壌の保水力を高め、ため池の水へとつながります。やがては田畑を潤し、海へと流れ、土壌に含まれる大地の栄養分を含んだ水が海を豊かにするという循環システムが形成されています。

田染荘の農村景観

かつて、この地域の人々は、足りない水と戦いながら自然の地形を活かした水田農業を営んできました。そうした努力の跡を、15世紀からほとんどそのままの姿で現在に伝えるのが「田染荘小崎の農村景観」です。

11世紀の荘園遺跡に起源を持ち、14から15世紀の耕地・村落の基本形態が継承されていることが高く評価され、2010年には国の重要文化的景観に選定されました。サイクリングで訪れる際には、この歴史ある農村風景をゆっくりと眺めながら走ることができます。

原木しいたけ栽培と里山の保全

この地域では、クヌギを利用した原木しいたけの栽培が盛んに行われています。クヌギは切り株から15年程で再生することから、この原木しいたけ栽培により森林の新陳代謝が促され、里山の良好な環境と景観の保全につながっています。

国東半島で味わう地元グルメ

国東半島には、新鮮な海の幸を中心とした魅力的なグルメが揃っています。サイクリングで訪れた際には、ぜひ地元の味を楽しんでください。

国東はタコが名物で、タコ推しの定食屋さんが多くあります。タコ刺しは柔らかく美味しく、タコ飯も人気です。明治初期の造り酒屋を利用した食事処では、名物の「たこめし」が楽しめます。伊美港に揚がった鮮度のよいタコを使っていて、赤飯のようなピンク色が特徴です。たこめし御膳は1210円から提供されています。

大分空港近くの海辺にある「オオタニ水産」はヒラメ処として知られています。レストランの隣はヒラメの養殖場で、刺身から唐揚げまで新鮮なヒラメ料理を手軽に堪能できます。豊後高田市のご当地グルメ「岬かき揚げ丼」は、旬の季節には豊後高田の特産「岬ガザミ」も味わえます。

地元名物の関アジ・関サバ、城下かれいを毎朝仕入れているお店もあり、身の透明感、歯ごたえ、甘みなどは格別です。杵築市では創業300年以上の老舗料亭で鯛茶漬け「うれしの」が名物です。胡麻の風味と鯛がマッチする上品な味わいが楽しめます。

レンタサイクル・シェアサイクル情報

別府でのレンタサイクル

別府周辺には、レンタサイクル・シェアサイクルのポートが6箇所あります。「おおいたサイクルシェア」というサービスでは、大分市と別府市で自転車を借りることができます。

「Space Beppu」では、温泉街の風情あふれる通りや、昭和レトロな商店街、おしゃれなカフェ巡りにぴったりなレンタサイクルプランを提供しています。営業時間は10時から17時で、料金は1時間プラン500円、3時間プラン1000円、以降1時間ごとに500円追加です。

別府第一ホテルでは、電動アシスト付き自転車で別府の坂道・細道も快適に観光できます。宿泊者以外の方も利用可能です。ジャイアントストア別府でもレンタサイクルサービスを提供しています。

「レンチャ」は「好きな場所で自転車に乗れて、好きな場所で返却できる」配達・回収サービスを提供しており、別府・湯布院・大分エリアで利用できます。

国東半島でのレンタサイクル

国東市サイクリングターミナルでは、自転車の貸し出しを行っており、電動アシスト自転車やマウンテンバイク、子ども用自転車を配置しています。国東市では「くにさきサイクリングルートMAP」を作成・配布しており、ルートは「Southコース(1周約3キロメートル)」と「Northコース(片道約13キロメートル)」の2種類から選べます。

サイクリングツアーの活用

「Oita Cycle Tour Ring」では、ロードバイクやMTBから電動アシスト自転車(Eバイク)まで、幅広いラインナップのサイクリングツアーが体験できます。初心者から本格派のサイクリストまで対応しており、「国東半島 歴史探訪海岸コース」「国東半島 六郷満山修験道コース」「別府 湯けむり地獄コース」「奥別府 里山棚田コース」などのツアーを提供しています。ガイド付きのツアーに参加することで、より深くこの地域の魅力を知ることができます。

アクセス情報

大分空港は国東半島の東側に位置しています。空港からはバス(エアライナー)で大分市内や別府方面へ行くことができます。国東半島には鉄道が通っていないため、最寄り駅からはバスやタクシーを利用する必要があります。最寄りのJR駅は杵築駅、宇佐駅、中津駅など(日豊本線)です。

大分空港から国東半島各地へは大分交通などのバスが運行しています。主要な目的地は国東市、杵築市、豊後高田市などです。明礬温泉から鉄輪温泉へのアクセスには、路線バス「すぱっと」が便利です。

おすすめモデルコース

1泊2日コース

1日目は別府を起点に、別府駅周辺でレンタサイクルを借り、海岸沿いを北上して日出町へ向かいます。城下かれいを味わった後、杵築市の城下町を散策します。夕方は鉄輪温泉または明礬温泉で宿泊し、温泉三昧を楽しみます。

2日目は国東半島へ移動し、六郷満山の寺院(両子寺、富貴寺、熊野磨崖仏など)を巡りながらサイクリングを楽しみます。真玉海岸で夕日を眺めて旅を締めくくります。

日帰りコース

別府から杵築までの海岸沿いルートは、アップダウンも控えめで距離も程よく、日帰りサイクリングに最適です。往路は自転車で走り、帰路はJR日豊本線で輪行して戻ることもできます。

姫島日帰りコース

伊美港からフェリーで約20分で姫島へ渡ります。島内でレンタサイクルを借り、ひめしまブルーラインを走りながら姫島七不思議を巡ります。温泉施設で汗を流した後、フェリーで帰港するコースです。

サイクリングのベストシーズンと注意点

大分県の気候を考慮すると、春(3月から5月)や秋(9月から11月)が快適にサイクリングを楽しめる季節です。春は桜や新緑、秋は紅葉と、季節ごとの美しい景色を楽しむことができます。夏は気温が高くなるため、早朝や夕方のサイクリングがおすすめです。冬は比較的温暖な瀬戸内海気候の恩恵を受けますが、防寒対策は必要です。

国東半島は電車が通っておらず、路線バスも本数が限られているため、レンタサイクルの返却時間や交通手段の確認は事前にしっかり行うことが大切です。別府市内は坂が多いため、電動アシスト自転車がおすすめです。特に鉄輪温泉エリアは坂が多いので注意が必要です。

サイクリング中は水分補給をこまめに行い、日焼け対策も忘れずに行いましょう。温泉に立ち寄る際は、汗をしっかり拭いてから入浴するマナーを守ることが大切です。

まとめ

別府湾岸・国東半島サイクル海道は、美しい海岸線、歴史ある六郷満山の寺院群、世界農業遺産の里山風景、そして極上の温泉を一度に楽しめる贅沢なサイクリングルートです。全長約152キロメートルのコースは、全体的にアップダウンが少なく、初心者から上級者まで幅広い方が楽しめます。

杵築市や日出町の城下町散策、豊後高田市の昭和の町、姫島でのサイクリングなど、多彩な観光スポットも魅力です。サイクリングで汗を流した後は、別府八湯の温泉で疲れを癒し、地元の新鮮な海の幸を味わう贅沢な旅が実現できます。

自転車に乗って、大分県の自然と文化、そして温泉の魅力を存分に体感してください。別府湾岸・国東半島サイクル海道での旅は、きっと忘れられない思い出になることでしょう。

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