あまいち完全ガイド!三角駅から牛深150kmの天草サイクルルートを徹底解説

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あまいちとは、熊本県天草地域を縦断するサイクルルートの愛称で、JR三角駅から牛深港までの約150kmを結ぶコースです。2024年12月24日に熊本県が正式に名称とルート詳細を発表し、九州初のナショナルサイクルルート指定を目指しています。「天草」と「一体、一周、一番」を組み合わせた名称には、天草の魅力を自転車で一周しながら体感してほしいという願いが込められています。

このサイクルルートは、世界遺産である三角西港と崎津集落、日本の道百選に選ばれた天草パールライン、歴史ある富岡城、そして建築家レンゾ・ピアノ設計の牛深ハイヤ大橋など、見どころが満載です。勾配が穏やかで海岸沿いの絶景を楽しみながら走れることから、初心者から上級者まで幅広いサイクリストに適したルートとなっています。この記事では、あまいちサイクルルートの全容、各エリアの見どころ、グルメ情報、レンタサイクル情報、そして安全にサイクリングを楽しむためのポイントまで、詳しく解説します。

目次

あまいちとは何か

あまいちは、熊本県が九州初のナショナルサイクルルート指定を目指して設定した天草サイクルルートです。2024年12月24日に木村熊本県知事が名称とロゴマークを発表し、本格的なPR活動と整備が進められています。

ルートの正式な区間は、宇城市のJR三角駅から上天草市を経由して天草市の牛深港までの約150kmです。主に海岸沿いの国道324号や県道で構成されており、勾配が穏やかなのが大きな特徴となっています。サイクリング初心者でも挑戦しやすい設計でありながら、経験豊富なサイクリストにとっても十分に走りごたえのある距離と景観を備えています。

木村熊本県知事は発表の際に、ナショナルサイクルルート指定による経済効果について言及しました。過去の事例では、指定前に6億円程度だった経済波及効果が、指定後には20億円規模に拡大したデータがあるとのことで、地域活性化の起爆剤としても大きな期待が寄せられています。県と沿線の宇城市、上天草市、天草市、苓北町が協力して、自転車用の路面表示の整備やPR活動に取り組んでおり、ナショナルサイクルルート指定に向けた準備が着実に進んでいます。

スタート地点のJR三角駅と三角西港の魅力

あまいちサイクルルートの起点となるJR三角駅は、熊本駅から特急「A列車で行こう」で約40分、普通列車でも約1時間でアクセスできる好立地にあります。駅周辺には三角港緑地公園が整備されており、サイクリングの準備を整えるのに最適な場所となっています。

JR三角駅からサイクリングを始めてすぐに出会えるのが、世界文化遺産の三角西港です。三角西港は明治三大築港のひとつで、オランダ人水理工師ムルドルの設計と日本人石工の卓越した技術が融合した港湾都市として、明治20年(1887年)に開港しました。2015年には「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として世界文化遺産に登録されています。

三角西港の魅力は、明治時代を彷彿とさせるレトロな洋館や石畳の景観にあります。この歴史的な雰囲気が評価され、数多くのドラマや映画の撮影地として利用されてきました。聖地巡礼スポットとしての知名度も高く、国内外から多くの観光客が訪れています。サイクリストにとっては、スタート直後から世界遺産を楽しめる贅沢なルートといえるでしょう。

天草五橋とパールラインを走る醍醐味

三角西港を後にすると、次に待ち受けるのが天草五橋です。天草五橋は、九州本土と天草諸島をつなぐ国道266号線上に点在する島々を結ぶ5つの橋の総称で、昭和41年(1966年)に完成して以来、天草の大動脈として重要な役割を果たしてきました。

5つの橋は、1号橋(天門橋)、2号橋(大矢野橋)、3号橋(中の橋)、4号橋(前島橋)、5号橋(松島橋)から構成されています。九州本土と天草諸島を結ぶ全長約12kmのこのルートは、この地域で真珠の養殖が盛んだったことから「天草パールライン」と名付けられ、日本の道百選にも選定されています。

天草五橋は自動車専用道路ではないため、自転車での走行が可能です。平成30年(2018年)に完成した「天城橋」も加わり、「上天草十橋」として新たな注目を集めています。サイクリングで橋をめぐる観光スタイルが人気を博しており、橋の上から眺める海と島々のパノラマは格別です。

特に3号橋(中の橋)と4号橋(前島橋)付近は「天草松島」と呼ばれる日本三大松島のひとつで、海と島々が織りなす美しいコントラストを楽しめます。天草松島の多島海をオレンジ色に染める夕日は「日本の夕日百選」に選ばれており、夕刻のサイクリングでは息をのむような絶景に出会えます。

パールラインの区間距離は15.6kmで、通行料金は無料です。冬季閉鎖もなく、一年を通じてサイクリングを楽しめます。かつては有料道路だった高規格道路であり、主要連絡路として整備状態は大変良好なため、路面のコンディションを心配する必要はありません。

パールラインより先の区間は「天草ありあけタコ街道」とも呼ばれており、沿道に吊るされたタコの干物が地域の風物詩となっています。この光景はサイクリング中の楽しみのひとつであり、天草らしさを感じられる瞬間です。

上天草エリアで楽しむ絶景とサイクリング

上天草市は、サイクリングに最適な環境が整備されているエリアです。潮風が心地よい海沿いを走り、山に入ると徐々に上がっていく高度に心躍らせながら、途中で上天草の美味を楽しむこともできます。五感すべてで天草の魅力を感じながら「島一周」を楽しめるサイクリングが、このエリアの醍醐味です。

上天草エリアでぜひ訪れたい絶景スポットが、高舞登山展望台です。標高162mの頂上にある展望台からは、東に八代海、西に有明海が広がる雄大なパノラマを一望できます。天草五橋を見下ろし、天草松島の全景を眺めることができるため、写真撮影には最高のロケーションといえます。この展望台は国指定の名勝にも選ばれています。

もうひとつの必見スポットが千巌山展望所です。千巌山も天草を代表する展望スポットのひとつで、松島の風光明媚な島々を一望できます。奇岩が織りなす独特の風景から名付けられ、こちらも国指定の名勝となっています。

上天草市では、初心者向けのショートコースも複数用意されています。阿村コースは距離14.2kmで約90分、樋合島コースは距離12.4kmで約90分、千巌山コースは距離8.6kmで約70分となっており、体力や経験に応じて選ぶことができます。

特におすすめなのが維和島一周コースです。距離は約15kmで、所要時間は休憩と観光を含めて2〜3時間程度です。交通量が少なく信号もほとんどないため、初心者でも安心して走行できるコースとなっています。天草五橋の4号橋と5号橋の間に位置する維和島は、サイクリングデビューにも最適な場所です。

苓北町と歴史ある富岡城を訪ねる

あまいちルートの中間地点にあたる苓北町には、歴史的に重要な富岡城があります。富岡城は別名「臥竜城」と呼ばれ、慶長9年(1604年)に天草統治の本拠地として肥前唐津の城主・寺沢志摩守広高によって築城されました。三方を海に囲まれ、一方だけが街に通じている天然の要害という地形的特徴を持っています。

富岡城は、日本史上有名な島原・天草一揆と深い関わりを持つ場所です。寺沢氏や富岡城番代によるキリシタン弾圧、天候不順や凶作の中でも続いた厳しい税の取り立てなどが引き金となり、1637年(寛永14年)に島原・天草一揆が勃発しました。天草の一揆軍は富岡城を攻めましたが落とすことができず、島原へ渡っていきました。

一揆の後、天草は山崎甲斐守家治の領地となり、山崎氏によって大規模な修築と拡張が行われました。現在に見られる富岡城の形は、この時代に整えられたものです。その後、天草は天領となり、寛永18年(1641年)から長く江戸幕府直轄地として治められました。代官所もこの富岡城三の丸に置かれ、初代代官・鈴木重成がここで政を行いました。明治維新までは天草の中心地として機能していた歴史ある場所です。

現在、富岡城跡には平成17年(2005年4月)にオープンした熊本県富岡ビジターセンターがあります。本丸跡に位置しており、外観はかつて実在した本丸多聞櫓をモデルにしています。館内では雲仙天草国立公園の紹介、天草地域の魅力ある自然景観、歴史・文化、環境などについての情報を発信しています。開館時間は9時から17時まで、入場料は無料です。休館日は水曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始(12月30日・31日・1月1日)となっています。

二の丸跡地には、巴湾を見守るように4人の偉人像が建てられています。日本の恩人として勝海舟と頼山陽、天草の恩人として天草初代代官の鈴木重成とその兄・鈴木正三が祀られています。天草の人々は鈴木神社を建立するほど、この2人の恩人を深く敬っています。

富岡城跡地から眼下を見下ろすと袋池があり、大蛇になった娘の伝説が伝わっています。城跡から見下ろすとハート型に見えることでも知られています。小高い丘から見下ろす巴湾の砂嘴は素晴らしい絶景で、写真撮影には絶好のスポットです。

富岡海域公園展望所も見逃せないスポットです。日本初の海中公園として指定された富岡海中公園を一望できる展望所で、海水の透明度が高いこの一帯には、岩礁や断崖が絵のように連なり、色とりどりのサンゴや魚類が生息しています。

世界遺産・崎津集落の魅力を体感する

天草市河浦町にある崎津集落は、あまいちルートのハイライトのひとつです。2018年6月にユネスコにより「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界文化遺産に登録されました。2023年7月4日には登録から5周年を迎え、国内外からの注目度がますます高まっています。

崎津集落の象徴である崎津教会は、熊本県天草諸島の下島南西部に位置するゴシック様式の教会で、「海の天主堂」という愛称でも親しまれています。教会建築の名人として知られる鉄川与助が設計・施工を担当し、1934年頃、ハルブ神父時代に建てられました。正面にそびえる尖塔部分等は鉄筋コンクリート造りで、内部は木造を主としています。教会としては珍しい畳敷きになっているのが特徴で、日本の生活様式とキリスト教建築が融合した独特の空間となっています。

崎津教会が建つ漁港一帯は、1996年に日本の渚百選「キリシタンの里 崎津」に選ばれています。2001年には日本のかおり風景100選「河浦 崎津天主堂と海」に選定され、2011年には天草市崎津の漁村景観が「国の重要文化的景観」にも選ばれました。複数の認定を受けていることからも、この地域の景観的・文化的価値の高さがうかがえます。

崎津集落が世界遺産に認定された理由は、禁教下において仏教、神道、キリスト教が共存しながら信仰を続けた集落としての歴史的価値にあります。潜伏キリシタンたちは、表向きは仏教徒や神道の信者として振る舞いながら、密かにキリスト教の信仰を守り続けました。その独特の信仰形態と、それを支えた集落の構造が評価されています。

崎津教会から徒歩約1分の場所には「崎津資料館みなと屋」があります。昭和初期の旅館を改修して作られた施設で、崎津の歴史や文化を深く知ることができます。キリスト教布教期から潜伏期にかけての貴重な資料が展示されており、崎津集落への理解を深めるのに最適な場所です。

崎津集落から車で約9分の場所には「大江教会」もあります。「丘の天主堂」と呼ばれるロマネスク様式の白亜の天主堂で、敷地内にはフランスのカトリック巡礼地でもある「ルルドの泉」が再現されています。

教会を訪れる際には見学マナーを守ることが大切です。教会は祈りの場として通常開放されていますが、脱帽して静かに入堂することが求められます。飲食、喫煙、飲酒は厳禁で、大きな声での会話も慎む必要があります。椅子や机に置いてある聖書や祈祷書などは信者の私物であるため、触らないように注意しましょう。

下田温泉で疲れを癒す

天草諸島の下島にある下田温泉は、サイクリングの疲れを癒すのに最適な場所です。美しい夕陽を眺めながら東シナ海が一望できるこの温泉地は、約700年前にこの地で一羽の白鷺が傷を癒したことが起源とされる歴史ある温泉です。

温泉の多い熊本県においても、国民保養温泉地に指定されているのはわずか3箇所しかありません。下田温泉はそのひとつとして指定されており、その泉質の良さは折り紙付きです。源泉の温度は51度で、浴場まで運んできた時に40〜42度になります。沸かさず、薄めず、循環せずの純粋な天然温泉として、訪れる人々の体と心を癒しています。

下田温泉エリアではE-バイク(電動アシスト自転車)のレンタサイクルも利用できるため、温泉街や海岸沿いの軽いサイクリングも楽しめます。足を伸ばせば五和町のイルカウォッチングや、先述した世界文化遺産の崎津集落の散策など、観光と温泉を組み合わせた滞在が人気を集めています。

ゴール地点の牛深とハイヤ大橋

牛深は天草諸島の最南端に位置する町で、あまいちルートのゴール地点です。熊本市から車で約3時間の距離にあるこの町には、ルートの終着点にふさわしいシンボルが待っています。

牛深ハイヤ大橋は、熊本県天草市牛深湾に架かる長さ883mの橋で、熊本県内最長を誇ります。この橋の設計を手掛けたのは、関西国際空港の設計でも知られるイタリアの建築家レンゾ・ピアノ氏です。平成9年(1997年)8月に完成したこの橋は、全長883m、幅員16mの規模を持ち、自然景観と調和した美しいデザインが評価されて新熊本100景にも選ばれています。

牛深ハイヤ大橋は臨港道路でありながら、車道からも景観を楽しめるよう高低分離された歩車道を備えています。良好な景観を楽しめる散策路としても機能しており、自転車での走行も可能です。瀬戸内海のような多島美を眺めながら、ゆったりとサイクリングを楽しむことができます。150kmのあまいちルートを走り切った達成感とともに、この美しい橋からの絶景を堪能してください。

牛深ハイヤ大橋から約680m(徒歩約9分)の場所には「天草マリンスポーツ体験センター」があります。サイクリングだけでなく、SUP、カヤック、シュノーケリングなどのマリンアクティビティも提供しており、E-バイクでのサイクリングが特に人気です。坂道もアシスト付きで楽に登れるため、牛深周辺の探索に最適です。料金は大人(中学生以上)5,000円からとなっています。

天草で味わう絶品グルメ

天草は食の宝庫として知られており、サイクリングの合間に楽しめる絶品グルメが数多くあります。長距離サイクリングには十分なエネルギー補給が欠かせませんが、天草ではそれが至福の時間にもなります。

天草を代表する食材のひとつが車エビです。天草は車えびの養殖発祥の地であり、100年以上前から養殖が始まりました。上天草市大矢野町の維和島で、天然の車えびを畜養という形で養殖したのが始まりとされています。海に囲まれた天然に近い養殖場は水質もほぼ海と同じで、養殖密度を抑え、ビタミンなど免疫力を高めるエサを与え、生け簀を清潔に保つことでウイルス感染を防いでいます。活き活きとした新鮮な車海老は刺身、塩焼き、天ぷらなど様々な調理法で楽しめます。

もうひとつの名物が天草大王です。天草大王は日本最大級の大きさを誇る地鶏で、絶妙な歯ごたえと旨味、ジューシーさが特徴です。昭和初期頃に一度絶滅してしまいましたが、熊本県が8年の歳月をかけて復元に成功しました。天草大王の魅力は、肉質が柔らかすぎず堅すぎず、程よい食べ応えを楽しめることにあります。クセがなくコク豊かなうま味が凝縮しているのが最大の特徴です。

天草ちゃんぽんもぜひ味わいたい一品です。天草ちゃんぽんは、長崎ちゃんぽん、小浜ちゃんぽんとともに日本三大ちゃんぽんのひとつに数えられています。天草市だけでも100軒以上のちゃんぽん店があり、それぞれの店が独自の味を競っています。サイクリングで消耗したエネルギーを補給するのにぴったりのボリュームと栄養があります。

上天草市役所(大矢野庁舎)から車で約5分の場所にある「マルケイ食堂」は、鮮魚店が営む食堂として地元でも評判の店です。鮮度抜群の魚がリーズナブルに味わえると人気で、車えびの塩焼きと刺身を堪能できます。「道の駅 上天草さんぱーる」では海鮮丼や新鮮な魚を楽しめ、館内にはいけすもあります。

「天草大王と車えび」と銘打った企画は、食の宝庫・天草を代表する二大食材を味わえる人気企画として知られています。フルコースからお造り、しゃぶしゃぶ、ピザ、ラーメンまで、期間限定メニューが多数登場します。

イルカウォッチングで特別な体験を

天草では野生のミナミハンドウイルカとの出会いを楽しむことができます。熊本県天草市は「雲仙・天草国立公園」に指定されており、天草の五和町二江の沖合には約200頭以上のハンドウイルカが生息しています。季節を問わず一年を通して野生のイルカの群れを観察することができる、日本でも貴重なスポットです。

なぜこの海域にイルカが集まるのかには理由があります。島原半島と天草諸島に囲まれる五和沖は「早崎瀬戸」と呼ばれ、潮の流れが早いことで知られています。流れが早く起伏に富んだ地形を持つ周辺海域には、イルカのエサとなる多くの海洋生物が生息しているのです。

イルカウォッチングのベストシーズンは、春(4月頃)から秋(10月頃)までの期間です。特に5月頃から9月頃までの期間はミナミハンドウイルカの出産期にあたり、運が良ければ赤ちゃんを連れた親子のイルカを見ることができます。

約300頭のバンドウイルカが遊泳しているこの地域では、出航からわずか10分以内にイルカに出会えるのが魅力です。1回の出航でイルカに会える確率は99%という高確率を誇ります。料金は大人2,700円、小学生1,800円、幼児900円程度で、体験時間は約60分です。サイクリングの合間に、野生のイルカとの感動的な出会いを体験してみてはいかがでしょうか。

レンタサイクルで気軽にあまいちを楽しむ

天草でサイクリングを楽しむためのレンタサイクルサービスが充実しています。自分の自転車を持っていない方や、遠方から訪れる方でも気軽にあまいちサイクルルートを体験できます。

「mio camino AMAKUSA(ミオ・カミーノ天草)」は、上天草エリアでレンタサイクルを提供している施設です。おすすめはe-bike(電動アシスト自転車)で、快適に上天草の風を感じながらサイクリングを楽しめます。

電動自転車のラインナップは豊富で、GIANT(ESCAPE RX-E+/電動アシストクロスバイク)は適正身長165〜180cm、MERIDA(eBIG.SEVEN600/電動アシストマウンテンバイク)は適正身長160〜175cm、miyata(RIDGE-RUNNER/電動アシストマウンテンバイク)は適正身長165〜180cm、Panasonic(XU1/電動アシストクロスバイク)は適正身長159〜178cm、Panasonic(JETTER/電動アシストクロスバイク)は適正身長144〜181cmと、様々な体格の方に対応しています。

料金はe-バイク(クロス、MTB)が1日1,500円、通常のクロスバイク・ロードバイクは1日1,000円とリーズナブルです。営業時間は9:00〜17:30で、施設の所在地は熊本県上天草市松島町合津6215番17です。熊本市内から約1.5〜2時間、天草市内から約1〜1.5時間でアクセスできます。

天草市・苓北町では「Noole(ノール)」というレンタサイクル事業も展開されています。レンタル料金は1回1,000円で翌日16:30まで利用可能です。保険代はレンタル料金に含まれており、ヘルメットは無料で貸し出されます。貸出返却時間は9:00〜16:30です。

Nooleで使用される自転車は、街乗りに最適で安全性と機能性に優れています。錆びにくいベルトドライブを採用し、バッテリーはシートポストに内蔵されています。オプションのバッテリーを使用することで、最大150kmまでアシスト走行が可能となっており、あまいちルートの全長にも対応できる設計です。苓北町観光案内所(富岡港船客待合所内)などにステーションが設置されています。

あまいちサイクリングマップを活用する

熊本県では「あまいちサイクリングマップ(Ver3)」を作成しており、天草を初めて訪れる人にも分かりやすい情報が提供されています。エリアマップが追加され、サイクリングの拠点となる「ゲートウェイ」の位置、地形の立体表示、危険箇所、急勾配区間、救急医療機関等の情報が拡充されています。

このマップは「Ride with GPS」アプリと連携しており、現在地、標高、スタート地点からの距離等をスマートフォンに表示させることができます。サイクリング中のナビゲーションに非常に便利です。

利用可能なコースデータには、大矢野島・天草上島コース、天草下島コース、上天草シーサイドコース、天草西海岸サンセットコース、苓北町(富岡)周遊コースがあります。自分の体力や時間、興味に合わせてコースを選択することができます。

ナショナルサイクルルートとは何か

ナショナルサイクルルートは、2019年に国が導入した「日本を代表し、世界に誇りうるサイクリングルート」を認定する制度です。あまいちは、この栄えある認定を目指して整備が進められています。

ナショナルサイクルルートに指定されるには、「ルート設定」「走行環境」「受入環境」「情報発信」「取組体制」の5つの観点で指定要件を満たしているかが評価されます。

主な必須要件として、ルートの延長がおおむね100km以上であること、矢羽根等により自転車通行空間が整備されていること、サイクルルートの存する域内にある道の駅などの駐車場を有する拠点が「ゲートウェイ」として整備されていること、ゲートウェイではレンタサイクル又はシェアサイクルが利用可能であること、ホームページ、SNS、パンフレットなどで必要な情報発信をしていること(日英2か国語以上)、官民が連携し一体的に協議・検討・議論を行う常設の協議会と事務局が設置されていることなどが挙げられます。

指定されたナショナルサイクルルートについては、状況確認や新規追加ルートの有無の確認などのフォローアップが3〜5年ごとに実施されます。あまいちがこの制度で認定されれば、九州初のナショナルサイクルルートとなり、国内外からの注目度がさらに高まることが期待されます。

安全にサイクリングを楽しむための注意点

天草でのサイクリングを安全に楽しむためには、いくつかの注意点と対策を知っておくことが大切です。

天草のサイクリングコースは、市街地へ向かう幹線道路以外は交通量が比較的少なく、安全に走行できる環境が整っています。ただし、天草五橋上は風が強いことがあり、交通量も多い区間があるため注意が必要です。島内には飲食店が少ないエリアもあるため、大矢野島などで食事を済ませるか、飲み物や軽食を持参することをおすすめします。自動販売機やコンビニも限られているため、事前の準備が重要です。

天草の天候は変わりやすく、特に梅雨時期や台風シーズンは注意が必要です。出発前に必ず天気予報をチェックし、天候急変に備えてコンパクトなレインウェアを携帯することをおすすめします。

夏場や気温の高い日は熱中症に注意が必要です。こまめな水分補給を心がけ、少なくとも20〜30分ごとに水分を摂取することが大切です。60分のサイクリングの場合、ペットボトル1本(500ml)を持参して30分ごとに水分を取るのが目安となります。

服装については、動きやすい服装で構いません。スニーカーや歩きやすい靴で、パンツスタイルがおすすめです。暑い時期にはサングラスやタオルがあると便利です。寒い時期には手袋やイヤーマフなどの防寒具、ウィンドブレーカーやフリースジャケットなどの暖かい服装が必要となります。

自転車の整備については、出発前に必ずブレーキ、タイヤ空気圧、チェーンの状態を確認しましょう。パンク修理キット、予備チューブ、携帯ポンプは必携です。サイクリングをする際に最も重要な持ち物はパンク修理用の工具セットといえます。

補給食については、走行中は想像以上にパワーを消耗するため、なるべくカロリーが高いものを持っていくとよいでしょう。糖分が摂れるうえに溶けにくい「スポーツ羊羹」や、摂取しやすいエネルギーゼリーなども携帯しておくと便利です。

天草へのアクセス方法

あまいちサイクルルートの起点であるJR三角駅へのアクセス方法と、天草各地へのアクセス方法を紹介します。

電車でのアクセスは、JR熊本駅からJR三角駅まで、特急「A列車で行こう」で約40分、普通列車で約1時間です。「A列車で行こう」は車内でハイボールを楽しめる観光列車として人気があり、旅の始まりから特別な体験ができます。

車でのアクセスは、九州自動車道松橋インター下車後、国道266号線を天草・牛深方面に向かって約2時間30分です。自転車を車載して天草まで移動し、好きなポイントからサイクリングを始めることもできます。

鹿児島方面からは、蔵之元港よりフェリーで約30分で牛深に到着できます。あまいちルートのゴール地点である牛深から逆走するプランも可能です。

天草空港も天草下島にあり、阿蘇くまもと空港から天草空港までは約20分、福岡空港からは約35分で到着できます。飛行機を利用すれば、遠方からでも効率的に天草にアクセスできます。

おすすめの宿泊施設

天草でのサイクリング旅行を満喫するためのおすすめ宿泊施設を紹介します。1日では走りきれない距離のあまいちルートを、宿泊しながらゆっくり楽しむのもおすすめです。

高級温泉旅館として評価が高いのが「石山離宮 五足のくつ」です。全室が露天風呂付き離れとなっており、客室の露天風呂は源泉かけ流しの天然温泉です。岩風呂や切り石の風呂など部屋によってお風呂の趣も異なり、遠くに東シナ海を望むオーシャンビューのお風呂を完備した客室もあります。

リゾートホテルとしては、「海のやすらぎ ホテル竜宮」が雲仙天草国立公園内に位置し、有明海に浮かぶ美しい島々が見渡せる絶好のロケーションを誇ります。ウニ、アワビ、車エビなど天草の海の幸を堪能できる豪華な料理が口コミで高い評価を得ています。

「天草 天空の船」は、高台から天草の海や天草大橋を見下ろすリゾートホテルです。絶景を望むプールやバリエステのサロン、宿泊者専用のライブラリーラウンジを完備しており、優雅なひとときを過ごせます。

「ホテルアレグリアガーデンズ天草」は、約5万平米の広大な敷地に立つスパリゾートホテル施設です。オーシャンビューの客室や、見晴らしの良い景色を愉しめるロビーやレストランを完備しています。

リーズナブルな宿泊施設としては、「ホテルサンロード」が天草の交通の基点である本渡バスセンターから徒歩2分の場所にあります。シングル利用で1人1泊6,000円から利用できるため、予算を抑えたい方におすすめです。

温泉旅館では、「天草下田温泉 望洋閣」が天草西海岸に面し東シナ海を望むオーシャンビューの宿として知られています。水平線に沈む雄大で美しい夕陽は「日本の夕陽百選」にも選出されるほどの絶景で、天草の新鮮な海の幸と天草最古の歴史ある天然温泉でくつろげます。

「湯本の荘 夢ほたる」は湯量豊富な天草下田温泉にある宿で、社長が現役の魚屋という特色を持っています。天草西海岸でとれた新鮮な伊勢海老や魚介類を、魚屋直営だからこそできるリーズナブルな価格で提供しており、国民保養温泉地である下田温泉の源泉かけ流し温泉も大きな魅力です。

関連イベント情報

あまいちサイクルルートでは、サイクリングイベントも開催されています。2025年10月7日には「天草一周!あまいちグランフォンド2025」が開催されました。天草の絶景を楽しみながら走れるサイクリングイベントとして多くのサイクリストが参加し、盛況のうちに終了しました。

「天草四郎サイクリングフェスタ」は、天草の隠れた観光スポットを自転車ならではのスピードで巡り、サイクリングを通じて全国へ発信するイベントです。大会コース(上島一周約80km)を規定時間内に完走できる方を対象としており、主催は「あまいちサイクリングクラブ」が務めています。

これらのイベントへの参加は、同じ趣味を持つサイクリストとの交流や、ガイド付きで安心してコースを走れるという点で、あまいちを体験する絶好の機会となります。

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