小山田周回サイクリングコースとは、東京都町田市小山田地区を一周する約10キロメートルの周回ルートで、尾根幹(おねかん)の派生コースとして多くのロードバイク愛好家に親しまれています。尾根幹は東京都調布市から町田市を結ぶ全長約15〜17キロメートルの幹線道路で、適度なアップダウンと広い道幅が特徴の、都内屈指のサイクリングコースです。小山田周回と尾根幹を組み合わせたルートは、初心者から上級者まで幅広いレベルのサイクリストが楽しめる定番のコース設定として知られています。
この記事では、小山田周回サイクリングコースと尾根幹の詳細なコースガイドから、三つの坂の攻略法、周辺の見どころ、アクセス方法、季節ごとの楽しみ方まで、町田・多摩エリアのサイクリング情報を網羅的にお伝えします。これからロードバイクを始めたい方にも、すでにサイクリングを楽しんでいる方にも役立つ内容となっています。

尾根幹(おねかん)とは?町田・多摩エリアを代表するサイクリングコースの概要
尾根幹とは、正式名称を「都道南多摩尾根幹線道路」といい、東京都調布市の多摩川原橋から町田市小山町の町田街道までを結ぶ幹線道路です。 多摩ニュータウンの南縁を東西に横断する形で整備されており、全長は約15キロメートルから17キロメートルほどとなっています。道幅が広く、緩やかなアップダウンがいくつも繰り返される地形が最大の特徴で、2021年に開催された東京オリンピックの自転車ロードレースのコースにも採用された実績があります。
尾根幹がサイクリストに支持される理由
尾根幹がロードバイク愛好家の「聖地」と呼ばれる理由は、大きく三つあります。
一つ目は、都心からのアクセスの良さです。 多摩川サイクリングロードからスムーズに接続でき、JR南武線の矢野口駅からも近い位置にあるため、輪行(自転車を電車に載せて移動すること)でも気軽に訪れることができます。
二つ目は、コースの質の高さです。 道幅が広く適度なアップダウンが連続するため、実践的なトレーニングに最適な環境が整っています。信号は所々にあるものの、比較的走りやすい道路環境となっています。
三つ目は、周辺に派生コースが豊富に存在することです。 小山田周回をはじめ、連光寺周回、恵泉周回、戦車道路(尾根緑道)など、レベルや目的に応じてさまざまなルートを組み合わせることができます。
尾根幹の基本コースデータと練習拠点
尾根幹の練習拠点として多くのサイクリストに利用されているのが、稲城市の矢野口交差点にあるローソンです。駐輪スペースが広く、仲間との集合場所としても使いやすいポイントとなっています。ここを起点として基本ルートを往復すると、おおよそ30キロメートルほどの距離となり、累積獲得標高は約320メートルです。
コースは矢野口付近からスタートし、稲城市、多摩市、八王子市、町田市を通過しながら西へ向かいます。道中にはいくつもの緩やかな坂が波打つように現れ、脚力と持久力を鍛えるのに適した地形が続きます。
尾根幹サイクリングコースの詳細ガイド:矢野口から町田方面への道のり
スタート地点・矢野口エリアの特徴
尾根幹ライドのスタート地点として最もポピュラーなのが、JR南武線の矢野口駅周辺です。駅前にはクロスコーヒーというサイクリストに人気のカフェがあり、ライド前後の休憩にも便利な場所となっています。矢野口から尾根幹に入ると、まずは稲城市内の比較的穏やかな区間を走ることになり、道路の両側には歩道や植栽帯が整備された広々とした道が続きます。
稲城エリアから多摩・町田方面へ
稲城市を過ぎて多摩市に入ると、本格的なアップダウンが始まります。尾根幹はその名の通り丘陵地帯の尾根を縫うように走っているため、登っては下り、下っては登るという繰り返しが続くのが特徴です。多摩エリアでは、くじら橋や杜の一番街といった地点がランドマークとして知られており、これらのポイントを目印にしながら走ると自分の位置を把握しやすくなります。
多摩市を過ぎて町田市に入ると尾根幹の終盤区間となり、町田街道との接続点が西端にあたります。ここで折り返して矢野口方面に戻るのが一般的な走り方ですが、この町田方面の区間から小山田周回コースへと分岐することも可能です。
なお、尾根幹の途中には八王子方面(橋本方面)に抜ける際に短いトンネルがあります。トンネル内は照明があるもののやや暗い区間となるため、前後のライトを点灯させて走行することが推奨されます。
小山田周回サイクリングコースの全貌と魅力
小山田周回コースとは、町田市小山田地区を周回する約10キロメートルのルートで、「裏尾根幹(うらおねかん)」という別名でも知られるサイクリングコースです。 尾根幹本線とは異なる趣の里山の風景と、本格的なヒルクライム(坂道走行)を楽しめるコースとして、多くのサイクリストに愛されています。
小山田周回コースの基本情報
小山田周回コースの基本データは以下の通りです。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 一周の距離 | 約10キロメートル〜10.6キロメートル |
| 獲得標高 | 約150メートル〜183メートル |
| 所要時間の目安 | 20分〜25分程度(一周) |
| 信号 | そこそこあるが交通量は比較的少ない |
| 路面状態 | 公道のため一般的な舗装路 |
スタートとゴールの目印として、多くのサイクリストがセブンイレブンを利用しています。このコンビニを基準にすると、コースの起終点がわかりやすくなります。
小山田周回コースならではの魅力
小山田周回の最大の魅力は、平坦、下り、坂(3つ)とバラエティに富んだ区間がわずか10キロメートルの中に凝縮されている点です。 さまざまなタイプの走行が詰まっており、走っていて飽きることがありません。
また、周辺には里山の風景が広がっており、都心からほど近い場所とは思えないほど豊かな自然を感じることができます。春には桜並木が美しく、季節ごとに異なる表情を見せてくれるのも大きな魅力の一つです。
小山田周回コースの三つの坂を徹底解説
小山田周回コースには、サイクリストの脚を試す三つの主要な坂が存在します。それぞれに異なる特徴を持ち、コースの大きな見どころとなっています。
第一の坂:町田メモリアルパーク付近の坂
コースを走り始めて最初に現れるのが、町田メモリアルパーク(霊園)付近の坂です。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 平均勾配 | 約6パーセント |
| 距離 | 約700メートル |
勾配自体はそれほどきつくないものの、距離がやや長めであるため、ペース配分を考えながら登る必要があります。小山田周回の「ウォーミングアップ」的な位置づけの坂ですが、油断していると後半の坂で脚が残らなくなるため注意が必要です。この坂の周辺は開けた風景が広がっており、天気の良い日には気持ちよく登ることができます。
第二の坂:日大三高前の坂
二番目に現れるのが、日本大学第三高等学校(日大三高)の前を通る坂です。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 入口からの勾配 | 約7パーセント |
| 最大勾配 | 約10パーセント |
| 距離 | 約400メートル |
距離は短いものの、最大勾配が10パーセントに達するため、パワーのある走りが求められます。特に入口から一気に勾配が上がるため、ギアの選択とペダリングのリズムが重要になります。 短い分一気に駆け抜けることもできますが、次に控える最大の難所に備えて体力を温存しておくことも大切です。
第三の坂:多摩丘陵病院坂(通称「病院坂」)が最大の難所
小山田周回コース最大の難所であり、ハイライトとなるのが、多摩丘陵病院の前を通る「病院坂」です。
| 項目 | データ |
|---|---|
| 勾配 | 8パーセント〜10パーセント |
| 距離 | 約1キロメートル |
8パーセントから10パーセントという急勾配が約1キロメートルにわたって続くこの坂は、多くのサイクリストにとって大きな挑戦となります。登り切った地点は東京国際カントリー倶楽部(ゴルフ場)の付近で、ちょうど多摩市と町田市の境界線にあたります。
病院坂を攻略するためのポイントは、序盤からペースを上げすぎないことです。1キロメートルという距離は全力で踏み続けるには長いため、軽めのギアを早めに選択し、ケイデンス(ペダルの回転数)を一定に保つことを意識しましょう。上半身の力を抜いてリラックスした状態でペダリングに集中し、呼吸を整えながら一定のリズムで登り続けることが重要です。この病院坂を何回も繰り返し登ることで、ヒルクライムの実力を着実に伸ばすことができるため、トレーニング目的で訪れるサイクリストも多くいます。
尾根幹周辺のその他の周回コースと町田エリアの楽しみ方
尾根幹の周辺には、小山田周回以外にもいくつかの人気周回コースが存在します。これらを組み合わせることで、飽きることなくサイクリングを楽しむことができます。
連光寺周回と恵泉周回
連光寺周回は、多摩市連光寺地区を巡るルートで、尾根幹のメインコースに近い位置にあるため、ウォーミングアップとして最初に走るサイクリストも多いコースです。
恵泉周回は、恵泉女学園大学の周辺を巡るコースで、Strava(サイクリストに人気のフィットネスアプリ)でもセグメントとして登録されています。距離は約3.4キロメートル、獲得標高は約50メートルとなっており、小山田周回に比べると距離も標高差も小さいため、初心者がヒルクライムに慣れるための入門コースとしても適しています。コース沿いには「ショパン坂」と呼ばれるカフェの横の坂もあり、独特の雰囲気を持つルートです。
戦車道路(尾根緑道)の特徴と注意点
戦車道路とは、正式名称を「尾根緑道」といい、かつて旧日本陸軍の戦車がテスト走行に使用していた道路が遊歩道として整備されたものです。 尾根幹から小山田方面に向かう際に通過することがあり、木々のトンネルの中を走る爽快な区間として知られています。
ただし、戦車道路は遊歩道であるため、歩行者が優先です。 自転車で走行する際は、歩行者に十分配慮し、速度を落として走ることがマナーとして求められます。
裏尾根幹の秘密のルート
小山田周回コースの中には、「裏尾根幹」と呼ばれるルートも含まれています。通常の周回コースから少し外れた場所に私道のような入口があり、国士舘大学の裏手を通るやや荒れた道が続きます。この先には20パーセントほどの急勾配が待ち構えており、まるでジブリ映画のトトロの森のような雰囲気の山道を抜けると霊園に出るという、冒険心をくすぐるルートです。ただし、路面状態が良くない区間もあるため、ロードバイクよりもマウンテンバイクやグラベルバイクの方が適している場合もあります。
小山田緑地と周辺の見どころ・グルメスポット
小山田緑地の概要と見どころ
小山田周回コースの近くには、東京都立小山田緑地があります。1990年に開園したこの公園は、本園、梅木窪分園、大久保分園、山中分園の四つの区域に分かれており、広大な敷地に豊かな自然が残されています。
本園にある「みはらし広場」は標高123メートルの高台に位置し、天気の良い日には富士山と丹沢山系の山並みを一望できます。 この展望は国土交通省が選定した「関東富士見100景」にも選ばれており、テーブルとベンチが設置されているため、サイクリングの途中で休憩を取りながら絶景を楽しむのに最適なスポットです。
梅木窪分園には杉木立や雑木林の中を抜ける散策路が整備されており、途中にはつり橋もあります。「アサザ池」と呼ばれる池の近くには東屋やトイレも完備されており、サイクリングの休憩ポイントとしても利用できます。
小山田地区の豊かな自然環境
小山田地区は一級河川鶴見川の最源流域にあたり、複雑に刻み込まれた谷戸(やと)が数多く残されています。クヌギやコナラなどの雑木林が広がり、ホトケドジョウやオオタカなどの貴重な生物種の生息地としても知られています。サイクリングの途中でこうした豊かな自然環境に触れられることも、小山田周回コースの大きな魅力の一つです。
尾根幹・小山田周回エリアのグルメスポット
サイクリングの楽しみの一つは、途中や帰りに立ち寄るグルメスポットです。矢野口のクロスコーヒーは尾根幹ライドの前後に立ち寄るサイクリストが多い人気カフェで、自転車ラックが設置されており安心してバイクを停めることができます。尾根幹沿いにはサイクリストウェルカムなカフェが複数あり、補給食やドリンクの調達にも困らない環境が整っています。
初心者のための尾根幹・小山田周回サイクリングコース攻略ガイド
装備と走行時の注意点
尾根幹や小山田周回は初心者でも挑戦できるコースですが、いくつかの注意点を把握しておくとより安全に楽しめます。
装備面では、ヘルメットの着用は必須です。 前後のライトも必ず携帯し、特に尾根幹のトンネル区間では忘れずに点灯しましょう。パンク修理キットと携帯ポンプも持参が推奨されます。小山田周回のような郊外エリアでは近くに自転車店がないことも多いため、自分で対処できる準備が大切です。十分な水分とエナジーバーなどの補給食も用意しておくと安心です。
走行面では、尾根幹は道幅が広いバイパスであるため交通量が多い点に注意が必要です。 大型トラックやバスの通行もあるため、後方からの車両には十分気を配りましょう。土日は特に車の交通量が増えます。また、尾根幹はロードバイクの練習場所として有名であることから、残念ながら事故やトラブルが多発している区間でもあります。集団での高速走行や信号無視は絶対に行わず、常に安全第一の走行を心がけることが大切です。
おすすめの時間帯は早朝です。 車もロードバイクも少ないため、初心者でも安心して走ることができます。空気も澄んでいて気持ちが良く、特に夏場は日中の暑さを避けるためにも早朝ライドが推奨されます。
レベル別おすすめコースの組み合わせ方
初心者から上級者まで、段階に応じたおすすめのコース設定があります。
| レベル | コース内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| レベル1(入門) | 尾根幹のみの往復 | 片道約15キロメートルを往復し、アップダウンに慣れる |
| レベル2(初級) | 尾根幹+恵泉周回 | 距離が短く勾配も穏やかなヒルクライム入門 |
| レベル3(中級) | 尾根幹+小山田周回 | 三つの坂で弱点を見つけ、周回数を増やしていく |
| レベル4(上級) | 尾根幹+小山田周回複数周+裏尾根幹 | 高い負荷でトレーニングに活用 |
まずは尾根幹の往復から始めて、慣れてきたら恵泉周回、そして小山田周回へとステップアップしていくのが無理のない進め方です。
尾根幹・小山田周回へのアクセス情報
電車でのアクセス方法
尾根幹へのアクセスに最も便利なのはJR南武線の矢野口駅です。矢野口駅から尾根幹の入口までは自転車で数分の距離にあり、輪行で訪れる場合にも便利な立地となっています。
小山田周回方面へ直接アクセスする場合は、京王相模原線・小田急多摩線・多摩モノレールの「多摩センター」駅から京王バスで日大三高行きに乗り「扇橋」バス停で下車して徒歩12分、またはJR横浜線・小田急線の「町田」駅から神奈川中央交通バスで小山田行きに乗り「大泉寺」バス停で下車して徒歩12分というルートがあります。ただし、バスでの自転車輸送は通常できないため、輪行の場合は最寄り駅から自走するか折りたたみ自転車を利用することになります。
車・自走でのアクセス方法
車でアクセスする場合は、矢野口駅周辺のコインパーキングを利用できます。ただし、週末は満車になることもあるため、早めの到着がおすすめです。
多摩川サイクリングロードを利用すれば、都心方面からスムーズに尾根幹にアクセスすることも可能です。都心部から矢野口までの距離は出発地点にもよりますが概ね20キロメートルから30キロメートル程度で、ウォーミングアップを兼ねて自走で向かうサイクリストも多くいます。
小山田周回サイクリングコースの季節ごとの楽しみ方
春と秋はサイクリングのベストシーズン
春(3月〜5月)の小山田周回は桜の季節が特におすすめです。 コース沿いには多くの桜の木が植えられており、満開の時期にはまるで桜のトンネルを走っているかのような美しい光景が広がります。小山田緑地のみはらし広場からは桜越しに富士山を望めることもあり、絶好の撮影スポットとなります。気候的にも暑すぎず寒すぎない気温で、長時間のライドも快適に楽しめます。ただし、花見客で周辺が混雑する日もあるため、安全運転を心がけましょう。
秋(9月〜11月)は春と並ぶベストシーズンです。 気温が下がり空気が澄んで見通しが良くなるため、みはらし広場からの富士山の眺望が最も美しくなる時期でもあります。紅葉の時期には小山田周回の里山の風景が赤や黄色に染まり、写真撮影を兼ねたゆったりライドにも最適です。
夏と冬の走り方と注意点
夏(6月〜8月)は暑さとの戦いになります。 舗装路面からの照り返しもあり熱中症のリスクが高まるため、午前5時から7時頃の早朝ライドが強く推奨されます。ボトルは2本以上持参し、途中のコンビニエンスストアでの水分補給も活用しましょう。小山田周辺は木陰が多い区間もあるため、尾根幹の直射日光が厳しい区間に比べると若干走りやすい面もあります。
冬(12月〜2月)は空気が最も澄んでおり、展望スポットからの眺めは一年で最も良い時期です。 富士山がくっきりと見える日が多く、みはらし広場からの景色は圧巻です。ただし朝晩の冷え込みが厳しく、特に小山田周回の日陰になりやすい区間では路面凍結のリスクがあります。防寒対策としてグローブ、ウインドブレーカー、シューズカバーなどの装備が欠かせません。冬は日没が早いため、前後のライトを必ず携帯し、暗くなる前に帰着できるよう計画を立てることが大切です。
東京オリンピックのコースにもなった尾根幹の歴史
2021年に開催された東京オリンピックの自転車ロードレースでは、尾根幹の一部がコースとして使用されました。これにより、尾根幹の知名度は国内のみならず世界的にも高まりました。
オリンピックのコースは、武蔵野の森公園をスタートし、多摩川沿いを走った後、尾根幹を通過して道志みちへと向かい、最終的には富士スピードウェイでゴールするというルートでした。プロ選手たちがハイスピードでアップダウンをこなす姿が印象的でしたが、一般のサイクリストも同じ道路を走ることができるという点は、尾根幹ライドならではの魅力です。「オリンピック選手と同じ道を走れる」という体験は、多くのサイクリストにとって特別な感慨をもたらしています。
尾根幹・小山田周回でのマナーとルール
安全で楽しいサイクリングを続けるために、マナーとルールの遵守は不可欠です。
交通ルールの遵守は最も基本的なマナーです。 信号は必ず守り、車道の左側を走行し、逆走は絶対にしないことが求められます。グループライドの場合は並走を避けて一列で走行し、後続車両が追い越しやすいように道路の左寄りを走ることを心がけましょう。大人数での走行は他の交通の妨げになることがあるため、グループは適度な人数に分けて走行することが望ましいです。
戦車道路(尾根緑道)のような遊歩道区間では歩行者が優先であることを忘れず、速度を落とし声かけやベルで存在を知らせながら安全な間隔を保って走行しましょう。コンビニエンスストアや休憩スポットでは大声での会話を控え、補給食のゴミは必ず持ち帰ることも大切です。
小山田周回をはじめとする周辺コースは地域住民の生活道路でもあります。 常に謙虚な姿勢を忘れず、地域の方々への感謝の気持ちを持って走ることが、サイクリストと地域の良好な関係を築くことにつながります。
トレーニングとしての小山田周回サイクリングコースの活用法
インターバルトレーニングと病院坂リピート
小山田周回の三つの坂はインターバルトレーニングに最適です。坂の上りで高強度の努力をし、平坦や下りの区間で回復するという流れを一周ごとに繰り返すことで、効率的に心肺機能と脚力を鍛えることができます。
具体的なトレーニングメニューとしては、ウォーミングアップとして尾根幹を矢野口から小山田周回の入口まで約30分走行し、メインセットとして小山田周回を3周から5周(各坂で80パーセントから90パーセントの出力で登坂)、クールダウンとして尾根幹を矢野口まで約30分で帰還するという設定が考えられます。全体で2時間から2時間30分程度のトレーニングとなり、朝の限られた時間でも十分にこなせる内容です。
より坂に特化したトレーニングとしては、病院坂のリピート(繰り返し登坂)があります。病院坂を登り、下って戻り、再び登るという反復練習を5本から10本行うことで、ヒルクライムの実力を着実に向上させることができます。ただし、下りの区間では速度が出やすいためブレーキ操作には十分注意が必要で、特に路面が濡れている日はスリップに要注意です。
パワーメーターを活用した科学的トレーニング
近年はパワーメーターを装備したロードバイクが増えており、数値に基づいた科学的なトレーニングが可能になっています。小山田周回の各坂をパワーゾーンを意識しながら登ることで、より効果的なトレーニングを行うことができます。FTP(機能的体力閾値とは、1時間持続可能な最大出力のこと)の一定割合を目標に設定し、各坂をその出力で登り切るという練習はレースに向けた準備としても有効です。
町田・多摩エリアの小山田周回サイクリングコースまとめ
尾根幹と小山田周回サイクリングコースは、東京近郊に住むサイクリストにとってかけがえのないフィールドです。尾根幹の広い道路と緩やかなアップダウン、小山田周回の三つの坂と里山の風景、そして小山田緑地の自然と展望が凝縮されたこのエリアは、トレーニングからのんびりライドまであらゆるサイクリングの楽しみ方に対応しています。
初心者は尾根幹の往復から始めて徐々にステップアップし、中級者以上は小山田周回の坂でヒルクライム力を磨き、上級者は複数の周回コースを組み合わせて長時間のトレーニングに活用するという、レベルに応じた使い方ができるのがこのエリアの魅力です。2021年の東京オリンピックのコースにも使われた尾根幹を走り、里山の原風景が残る小山田を巡る体験は、都心からわずか1時間ほどの場所で味わえるぜいたくなサイクリング体験といえるでしょう。安全とマナーを守り、地域への感謝を忘れず、尾根幹と小山田周回の魅力を存分に楽しんでください。








