富士山一周サイクリング(フジイチ)の所要時間は、初心者の場合10時間から14時間以上が目安となります。総距離約107キロメートルから140キロメートル、獲得標高約1,600メートルから2,000メートルというコースは、平地を走るサイクリングとは全く異なる負荷がかかるため、十分な準備とトレーニングが必要です。初心者が安心して完走を目指すなら、1泊2日のプランも有効な選択肢となります。
この記事では、富士山一周サイクリングに初めて挑戦しようと考えている方に向けて、コースの詳細から具体的な所要時間の目安、必要な準備やトレーニング方法、注意点まで詳しく解説していきます。日本を代表する絶景サイクリングコースであるフジイチを、安全に楽しむための情報をお届けします。

フジイチとは何か
「フジイチ」とは、富士山の麓を自転車で一周することを指す愛称です。正式には「富士山一周サイクリングルート」と呼ばれ、静岡県と山梨県にまたがるこのルートは、富士五湖(山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖)すべてを通過する魅力的なコースとなっています。
ぐるり富士山風景街道が推奨した公式ルートは、静岡県・山梨県両県の「県自転車活用推進計画」にもモデルルートとして位置付けられています。さらに、国のモデルルートにも認定されており、日本を代表するサイクリングコースの一つです。フジイチという名称は、「日本一周」を意味する「日本一」ならぬ「富士一」の語呂合わせから生まれました。ビワイチ(琵琶湖一周)やアワイチ(淡路島一周)と並んで、日本の三大「イチ」サイクリングコースの一つとして広く知られています。
富士山周辺をぐるりと一周するこのルートでは、日本を代表する富士山の雄大な姿を360度様々な角度から眺めながら走ることができます。サイクリストにとって憧れのコースですが、その美しさの裏には、初心者にとってはかなりの挑戦となる難易度が隠れているのも事実です。
フジイチのコース基本データ
フジイチのコースは、スタート地点や回り方によって若干の差異がありますが、一般的なデータについて説明します。総距離は約107キロメートルから140キロメートル、獲得標高は約1,600メートルから2,000メートルとなっています。最高標高地点は約1,145メートル、最低標高地点は約492メートルで、推奨所要時間は7時間から14時間と経験者から初心者まで幅があります。
ツール・ド・ニッポンが主催する公式イベント「富士山1周サイクリング」では、距離120キロメートル、最大標高差655メートル、獲得標高は上り1,959メートル・下り1,968メートルというデータが公開されています。これらの数字を見ると、平坦なサイクリングコースとは大きく異なることがわかります。
獲得標高が2,000メートル近くあるということは、コース全体を通じて常にどこかで上っているということを意味します。平地を130キロメートル走るのとは全く異なる負荷がかかるため、この数字を軽視してはいけません。
初心者の所要時間と目安
フジイチの所要時間は、サイクリストの経験や体力によって大きく異なります。上級者でロードバイク経験が豊富な方は5時間から7時間、中級者で100キロメートル以上の走行経験がある方は7時間から10時間、初心者でロードバイク歴1年未満の方は10時間から14時間以上が目安となります。
実際に走った方のGPSデータによると、総距離132.51キロメートル、合計時間14時間27分47秒、平均移動速度10.17キロメートル毎時という記録があります。これは休憩時間を含んだ数字で、初心者が余裕を持って走った場合の参考になるでしょう。
なぜこれほど時間がかかるのか
フジイチは、単純な距離だけで考えると「130キロメートルなら何とか走れそう」と思えるかもしれません。しかし、実際にはいくつかの理由から、平均速度はかなり遅くなります。
まず、獲得標高の多さが挙げられます。2,000メートル近い獲得標高があるということは、常にどこかで上っているということです。平地を走るのとは全く異なる負荷がかかります。次に、細かなアップダウンの連続という要因があります。大きな峠だけでなく、コース全体を通じて細かなアップダウンが続くため、これが徐々に体力を奪っていきます。そして、補給や休憩の時間も考慮しなければなりません。長時間のライドでは、適切な補給と休憩が不可欠であり、コンビニや飲食店での休憩時間も含めると、かなりの時間が加算されます。
1日で完走は可能か
結論から言えば、初心者が1日でフジイチを完走することは可能ですが、かなりの覚悟と準備が必要です。早朝5時頃にスタートし、日没の17時までに戻ってくるためには、12時間で完走する計算になります。休憩時間を2時間と見積もると、実走時間は10時間となり、130キロメートルを10時間で走るためには、平均時速13キロメートルを維持する必要があります。
アップダウンが多いことを考慮すると、上り坂では時速8から10キロメートル、平地と下りで時速20から25キロメートルというペース配分が現実的です。初心者がより安心して完走を目指すなら、1泊2日のプランがおすすめです。河口湖や山中湖周辺に宿泊し、2日間に分けて走ることで、余裕を持ってフジイチを楽しむことができます。
スタート地点の選択とルート
フジイチには複数のスタート地点がありますが、最も一般的なのは御殿場駅、富士山駅(旧富士吉田駅)、道の駅すばしりの3つです。
御殿場駅富士山口からスタートするルートは、走行距離約107キロメートル、獲得標高1,592メートル、所要時間約7時間が目安となります。新幹線や小田急線からのアクセスが良く、輪行で訪れるサイクリストに人気があります。富士山駅は山梨県側からのスタートに便利で、富士急行線でのアクセスが可能です。道の駅すばしりは駐車場が完備されており、車で訪れるサイクリストに適しています。
反時計回りがおすすめの理由
フジイチは反時計回りで走るのが一般的です。その理由は、車道の左側を走行するため、常に富士山側を向いて走ることができるからです。また、反時計回りの方が上り坂と下り坂のバランスが良いとされています。時計回りで走るサイクリストもいますが、初心者には反時計回りをおすすめします。
区間別コース詳細
御殿場駅をスタート地点とした反時計回りルートの区間別詳細について説明します。
御殿場駅から籠坂峠を経て山中湖までの区間は、フジイチ最大の難関である籠坂峠への上りが待っています。標高差約400メートルを一気に上るため、ペース配分が重要です。しかし、上りきった後には山中湖と富士山の美しい景色が待っています。
山中湖から河口湖までの区間は、交通量が一番多い区間です。観光シーズンには渋滞することもあるため、車に注意しながら走行する必要があります。忍野八海などの観光スポットも近くにあります。
河口湖から西湖・精進湖までの区間は、河口湖を超えると車線は広いまま交通量が減るので、走行が楽になります。西湖、精進湖と続く湖畔のルートは、静かで美しい景色を楽しめます。
精進湖から本栖湖・朝霧高原を経て白糸の滝までの区間では、本栖湖は千円札の裏面に描かれている逆さ富士で有名です。朝霧高原エリアは開放的な牧草地帯が広がり、富士山を間近に感じることができます。白糸の滝は国の天然記念物にも指定されている名瀑で、休憩ポイントとしても最適です。
白糸の滝から御殿場駅までの区間は、南部の裾野市エリアで、かなりの体力と時間が必要な区間です。細かなアップダウンが続き、特に単独で走る場合は十分な時間を確保しておくことが重要です。
初心者に必要な準備とトレーニング
フジイチに挑戦する前に、十分なトレーニングを積んでおくことが不可欠です。いきなりフジイチに挑戦するのではなく、段階的に距離と獲得標高を増やしていくことをおすすめします。
まずは30キロメートルから50キロメートルの距離から始め、徐々に距離を伸ばしていきましょう。100キロメートルを走れるようになったら、獲得標高のあるコースにも挑戦してみてください。トレーニングの準備期間としては、最低でも2から3ヶ月は見ておくことをおすすめします。週に2から3回のトレーニングを継続し、徐々に運動日数を増やしていくと同時に、運動時間や強度も上げていきましょう。
具体的なトレーニング方法
初心者向けのトレーニングとして、まずはLSD(Long Slow Distance)トレーニングがおすすめです。これは、長い距離をゆっくりとしたペースで走るトレーニングで、持久力の向上に効果的です。心拍数を最大心拍数の60から70パーセント程度に保ちながら、2時間以上かけてゆっくり走ります。
ケイデンス(ペダル回転数)を意識することも重要です。一般的に90回転毎分が理想とされています。高いケイデンスを維持することで、脚への負担を軽減し、長距離を走りやすくなります。週末には実際のコースに近い環境で練習することも効果的で、獲得標高500メートルから1,000メートル程度のコースを走り、上り坂と下り坂の走り方を体で覚えましょう。
必要な装備について
フジイチに挑戦する際に必要な装備について説明します。
自転車本体は、ロードバイクまたはクロスバイクが推奨です。マウンテンバイクでも走れますが、舗装路がメインのため効率は落ちます。
ヘルメットは必ず着用してください。令和5年4月1日から全ての自転車利用者に対し、ヘルメットの着用が努力義務化されました。ヘルメット非着用時の致死率は、着用時と比べて約2.2倍も高くなっています。
サイクルウェアは、吸汗速乾性に優れたサイクルジャージとレーサーパンツがおすすめです。長時間のライドではお尻の痛みが問題になりやすいため、パッド入りのレーサーパンツは必須といえます。
グローブは、振動吸収性のあるサイクルグローブを着用することで、手のしびれや疲労を軽減できます。アイウェアは、風や虫、紫外線から目を守るため、サングラスやクリアレンズのアイウェアを用意しましょう。
シューズは、ビンディングシューズとペダルを使用するとペダリング効率が向上します。ただし、初心者でビンディングに不慣れな場合は、フラットペダルとスニーカーでも問題ありません。
パンク修理キットとして、予備チューブ、携帯ポンプ、タイヤレバーは必須です。フジイチのルート上には自転車店がないエリアも多いため、自分でパンク修理ができるようにしておきましょう。携帯工具は、六角レンチセット、チェーンカッターなど、基本的な調整ができるものを持参してください。
ライトは、前照灯と尾灯が法律で義務付けられています。日没後の走行に備えて、必ず携帯してください。ボトルは、補給ポイントが少ないエリアもあるため、ダブルボトル(2本のボトル)を推奨します。補給食は、エネルギージェル、バー、おにぎりなど、走りながら補給できる食べ物を用意しましょう。輪行袋は、途中でリタイアした場合に備えて携帯しておくと安心ですが、フジイチのルート上には鉄道が走っていないエリアも多いため、注意が必要です。
コース上の注意点と危険箇所
フジイチで最も注意が必要なのは、下り坂での走行です。上りで消耗した体力と集中力が低下している状態で、長い下り坂を走ることになります。スピードが出やすく、カーブでの制御が難しくなるため、以下の点に注意してください。
スピードの出しすぎには注意が必要で、特に籠坂峠からの下りは長く、スピードが出やすいです。ブレーキを適切に使い、常にコントロール可能な速度を維持してください。カーブの手前で十分に減速することも重要です。カーブの途中でブレーキをかけると、タイヤがスリップする危険があります。路面状況にも注意し、落ち葉、砂利、水たまりなど、スリップの原因となる障害物がないか常に確認してください。対向車と後続車にも注意が必要で、狭い道では車との接触の危険があります。
交通量の多いエリア
山中湖から河口湖にかけては交通量が一番多い区間です。特に観光シーズンには渋滞することもあります。車のドライバーからは自転車が見えにくいことがあるため、車道の左端を走行し、急な進路変更は避けてください。後方確認をこまめに行い、追い越しをしてくる車に注意しましょう。大型バスや観光バスには特に注意が必要で、バスの風圧でバランスを崩すことがあります。信号のない交差点では、必ず一時停止して安全確認をしてください。
季節による注意点
フジイチに挑戦するベストシーズンは、春(4月から5月)と秋(9月から11月)です。
春は新緑が美しい季節ですが、標高の高いエリアでは朝晩の冷え込みが厳しいことがあり、防寒着を用意しておきましょう。花粉症の方は対策が必要です。夏は日差しが強く、熱中症のリスクが高まるため、十分な水分補給と塩分補給を心がけてください。午後は雷雨が発生しやすいため、早朝スタートで午後早めにゴールするスケジュールがおすすめです。秋は紅葉が美しく、気候も安定しているため、最もおすすめの季節ですが、日没が早まるため時間配分に注意が必要です。冬は路面凍結のおそれがあるため、基本的にはおすすめしません。富士山周辺は平地では想像できない寒さがあります。
トラブル発生時の対応
フジイチのルート上には、鉄道が走っていないエリアや自転車店がないエリアが多く存在します。トラブルが発生した場合の対応を事前に考えておくことが重要です。
パンクの場合は、自分で修理できるよう事前に練習しておきましょう。メカトラブルで自走不能になった場合は、タクシーを呼ぶか、家族や友人に迎えに来てもらうことを検討してください。携帯電話の充電は十分にしておきましょう。体調不良の場合は、無理をせず最寄りの休憩スポットで休んでください。症状が改善しない場合は、リタイアを選択する勇気も必要です。
初心者向けの走り方とペース配分
多くの初心者が陥りがちな失敗は、最初から飛ばしすぎることです。プロロードレーサー経験者も「ほとんどの方が、最初から飛ばしすぎて、中盤から後半で失速して失敗します」と指摘しています。
フジイチは130キロメートル以上の長丁場です。前半で距離を稼ぎたいと思うあまり飛ばしすぎると、後半で疲れ切ってペースが落ちてしまいます。最初の30キロメートルは意識的にペースを抑え、体を温めながら走りましょう。
補給のタイミング
長時間のライドでは、計画的な補給が不可欠です。30分から45分おきの栄養補給と、15分から20分おきの水分補給を心がけることで、疲労の蓄積を最小限に抑えることができます。
「お腹が空いてから食べる」「喉が渇いてから飲む」では遅すぎます。空腹感や喉の渇きを感じる前に、こまめに補給することが重要です。補給食としては、エネルギージェル、バー、バナナ、おにぎりなどがおすすめで、糖質の高いものが疲労回復に効果的です。
休憩の取り方
休憩は、疲れを感じる前に取ることが大切です。20から30キロメートルごとに5から10分の小休憩、50から60キロメートルごとに20から30分の大休憩を取ることをおすすめします。
休憩中は、ストレッチをして筋肉をほぐし、トイレに行き、補給を行いましょう。座ったまま長時間休むと、体が冷えて再スタートが辛くなるので注意が必要です。
上り坂の走り方
上り坂では、ギアを軽くしてケイデンス(ペダル回転数)を維持することが重要です。重いギアで踏み込むと、筋肉への負担が大きくなり、後半の失速につながります。理想的なケイデンスは70から90回転毎分で、軽いギアでクルクル回すイメージで走りましょう。急な上り坂では、サドルに座ったままのシッティングと、立ち漕ぎのダンシングを交互に使うことで、使う筋肉を分散させ、疲労を軽減できます。
下り坂の走り方
下り坂では、安全第一を心がけてください。スピードの出しすぎは禁物です。ブレーキは両手で均等にかけ、前輪だけ、後輪だけに頼らないようにしましょう。カーブの手前で十分に減速し、カーブの途中ではブレーキをかけないようにします。ペダルは水平に保ち、重心を低くして安定した姿勢を維持しましょう。路面の段差や障害物に注意し、常に前方を見て走行してください。
休憩スポットと補給ポイント
フジイチのルート上には複数の道の駅があり、休憩と補給に最適です。
道の駅すばしりは、御殿場からスタートする場合、最初の休憩ポイントとして利用できます。トイレ、売店、飲食施設が完備されています。道の駅富士吉田は、富士吉田市内にある道の駅で、地場の美味しい野菜やお土産が購入できます。近隣には「ふじさんミュージアム」や「富士山レーダードーム館」もあり、富士山の湧水を汲むこともできます。道の駅朝霧高原は、朝霧高原エリアにある道の駅で、乳製品やソフトクリームが人気です。電動スポーツバイクのレンタルも行っています。道の駅なるさわは、西湖近くにある道の駅で、富士山の眺望が素晴らしいスポットです。
おすすめのグルメスポット
フジイチを楽しむなら、地元のグルメも外せません。
吉田のうどんは、富士吉田市の名物で、硬めの太麺が特徴です。道の駅富士吉田や市内の多くの店舗で食べることができ、サイクリングで消耗した体に、炭水化物の補給として最適です。ほうとうは、山梨県を代表する郷土料理で、野菜たっぷりの味噌仕立ての鍋料理です。体が温まり、栄養補給にも優れています。富士宮やきそばは、富士宮市の名物で、独特のコシのある麺と肉かすが特徴で、B級グルメとして全国的に有名です。かっぱめしは、河口湖に伝わるかっぱ伝説にちなんだ名物料理で、とろろにきゅうりの浅漬けや海苔などをトッピングしたシンプルな丼飯です。さっぱりとした味わいで滋養強壮にも優れています。
コンビニエンスストアの位置
長距離ライドでは、コンビニエンスストアが重要な補給ポイントになります。御殿場市内、富士吉田市内、河口湖周辺にはコンビニが多くありますが、朝霧高原エリアや裾野市の一部ではコンビニが少なくなります。補給ポイントが少ないエリアに入る前に、十分な水分と補給食を確保しておきましょう。
レンタサイクルとE-BIKEの活用
自分のロードバイクを持っていない方や、輪行が難しい方には、レンタサイクルという選択肢があります。富士山周辺には複数のレンタサイクル店があり、用途に合わせた自転車を借りることができます。
富士市サイクルステーションは、電動アシスト付きのe-Bike、身長125センチメートルからのキッズも乗れるクロスバイク、ロードバイクまで、幅広いラインナップを揃えています。河口湖周辺のレンタサイクルでは、富士観光トラベルで電動アシスト付自転車が1時間600円、1日レンタル3,000円で利用できます。レンタサイクルぷーさんでは、大人用・子供用ともに電動アシスト付き自転車の取り扱いがあります。
E-BIKE(電動アシスト自転車)のメリット
初心者にとって、E-BIKE(電動アシスト自転車)は非常に魅力的な選択肢です。富士山周辺は獲得標高が2,000メートル近くあり、上り坂が多いコースです。E-BIKEを使用すれば、電動アシストの力で激坂もスイスイ走ることができます。体力に自信がない方でも、フジイチの美しい景色を楽しみながら完走を目指すことができます。
富士宮市では「Ride On!ふじのみや」というE-BIKEを使った観光プログラムを提供しています。朝霧、白糸、芝川、まちなか、ロングの5つのエリアで、オリジナルコースを巡りながら観光スポットや絶景スポットを楽しむことができます。朝霧高原エリアでは、レンタル料金が3時間以内2,000円、3時間を超える場合4,000円で利用でき、富士ミルクランド、あさぎりフードパーク、道の駅朝霧高原などに設置されています。
E-BIKEで富士山麓1周サイクリングツアー
サイクリングツアーズジャパンでは、E-Bikeで富士五湖をめぐる富士山麓1周サイクリングツアーを開催しています。レンタルE-Bike(ヤマハYPJ-EC、TCなど)を身長に合わせて用意してもらえ、電動アシストだから富士の裾野の激坂もスイスイ走れます。ガイド付きのツアーなので、道に迷う心配もなく、初心者でも安心して参加できます。
富士山周辺の観光スポット
フジイチのルート上には、数多くの観光スポットがあります。時間に余裕があれば、サイクリングと観光を組み合わせて楽しむことができます。
山中湖は富士五湖の中で最も大きな湖で、富士山に最も近い湖でもあります。湖畔には遊歩道が整備されており、サイクリングの途中で散策を楽しむこともできます。「山中湖きらら」は休憩スポットとしても人気です。
河口湖は観光施設が最も充実している湖です。大石公園からは、ラベンダー畑越しに富士山を望む絶景が楽しめます。湖畔にはカフェやレストランも多く、グルメ休憩にも最適です。
西湖・精進湖・本栖湖は比較的静かな雰囲気の湖です。特に本栖湖は、千円札の裏面に描かれている逆さ富士で有名です。早朝の風のない時間帯には、湖面に映る逆さ富士を見ることができるかもしれません。
忍野八海は、富士山の伏流水を源泉とする8つの湧水池です。透明度の高い美しい水と、古民家が点在する風景は、外国人観光客にも人気のスポットです。フジイチのルートから少し外れますが、時間に余裕があれば立ち寄る価値があります。
白糸の滝は、国の天然記念物にも指定されている名瀑です。幅約150メートルにわたって、絹糸のように繊細な水が流れ落ちる様子は圧巻です。マイナスイオンたっぷりの空気で、サイクリングの疲れを癒すことができます。
朝霧高原は、広大な牧草地帯が広がるエリアです。乳牛の放牧風景と富士山のコラボレーションは、他では見られない絶景です。富士ミルクランドやまかいの牧場など、観光牧場も点在しています。
公式イベントについて
毎年秋に開催される「スルガ銀行presents富士山1周サイクリング」は、フジイチに挑戦したいサイクリストにとって最適なイベントです。このイベントでは、コース上にメカニックのサポートカーや、万が一のためのリタイア収容車、そしてフジイチを知り尽くしたサポートライダーも帯同するため、初心者でも安心して完走を目指すことができます。
2025年のイベントは10月26日(日)に予定されていましたが、残念ながら2025年10月25日に開催中止が発表されました。今後の開催情報については、公式サイトで確認することをおすすめします。
また、富士山周辺の御殿場市、富士市、富士宮市、裾野市、小山町で構成された富士山ネットワーク会議が、東京2020オリンピック自転車ロードコースや観光コースを盛り込んだ「4市1町富士山一周サイクリングマップ」を作成しています。紙媒体のマップについては、4市1町の公共施設等で配布されていますので、事前に入手しておくと便利です。
フジイチ成功の鍵
富士山一周サイクリング(フジイチ)は、初心者にとっては決して簡単なチャレンジではありません。しかし、適切な準備とトレーニングを行えば、必ず完走できるコースです。
まず、十分なトレーニングを積むことが重要です。最低でも2から3ヶ月前からトレーニングを開始し、100キロメートル以上の走行と、獲得標高1,000メートル程度のコースを経験しておきましょう。次に、適切な装備を準備することです。パンク修理キット、補給食、十分な水分など、長距離ライドに必要な装備を忘れずに携帯してください。そして、無理のないペース配分を心がけることです。前半は抑えめに走り、こまめな補給と休憩を取りながら、後半に余力を残しておきましょう。最後に、天候と路面状況に注意することです。悪天候が予想される場合は、無理をせず延期する判断も必要です。
初心者へのアドバイス
初めてフジイチに挑戦する方へのアドバイスをまとめます。
1泊2日のプランを検討してください。1日で完走することにこだわらず、河口湖や山中湖周辺に宿泊して2日間で走ることで、余裕を持ってフジイチを楽しめます。仲間と一緒に走ることをおすすめします。単独よりもグループで走る方が、トラブル時のサポートや精神的な支えになります。公式イベントへの参加を検討してください。メカニックサポートやリタイア収容車があるイベントなら、初心者でも安心して挑戦できます。E-BIKEの活用も選択肢の一つです。体力に自信がない方は、電動アシスト自転車を使うことで、フジイチの魅力を存分に楽しむことができます。
富士山一周サイクリング(フジイチ)は、日本を代表する絶景サイクリングコースです。雄大な富士山を様々な角度から眺めながら走る体験は、サイクリストにとって一生の思い出になるでしょう。初心者の方は、十分な準備を行い、安全第一でフジイチに挑戦してください。富士山があなたを待っています。









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