宮古島の美しいエメラルドグリーンの海と青い空。そんな絶景を思う存分に楽しめるアクティビティとして、近年注目を集めているのがサイクリングです。宮古島は比較的平坦な地形が多く、初心者でも楽しめるサイクリングスポットとして人気を集めています。
島の周囲には「伊良部大橋」「池間大橋」「来間大橋」という3つの橋があり、それぞれが周辺の島々と宮古本島を結んでいます。これらの橋の上からは息をのむような美しい景色を眺めることができ、車では味わえない開放感を自転車で体験できるのが魅力です。
また、宮古島は沖縄本島と比べてもアップダウンが少なく、自転車で周るには最適な環境。サトウキビ畑が広がる内陸部や素朴な集落、絶景ビーチなど、様々な表情を見せる宮古島の魅力を、風を感じながら存分に堪能できます。
この記事では、宮古島のサイクリングの魅力から初心者向けコース、絶景スポット、おすすめレンタサイクルショップ、そして快適に楽しむためのポイントまで徹底的にご紹介します。ぜひ参考にして、あなただけの宮古島サイクリング旅を計画してみてください。

宮古島でサイクリングするメリットとは?
宮古島でサイクリングを楽しむメリットは数多くありますが、特に以下の点が大きな魅力となっています。
自由なペースで景色を楽しめる
車での観光と比べ、自転車なら自分のペースで景色を楽しめるのが最大の魅力です。特に橋の上からの絶景は、車では立ち止まって眺めることが難しいですが、自転車なら好きなタイミングで停止して写真撮影もできます。宮古島特有のエメラルドグリーンの海(通称:宮古ブルー)を存分に楽しめるのは、サイクリングならではの特権です。
車では行きづらいスポットにもアクセス可能
宮古島には駐車場が少ないけれど魅力的なスポットが多数あります。例えば、下地島の「17END」と呼ばれる絶景スポットや、伊良部島の人気店「なかゆくい商店」など、駐車スペースが限られている場所でも、自転車なら簡単にアクセスできます。
健康的に島を満喫できる
宮古島の美しい景色を楽しみながら適度な運動ができるのも魅力の一つ。特に伊良部大橋は全長3,540mあり、橋を渡るだけでも良い運動になります。島の美味しいグルメを楽しんだ後の消化促進にもなりますね。
環境にやさしい観光ができる
自転車は環境負荷の少ない移動手段です。美しい自然に囲まれた宮古島を守るためにも、環境に配慮した観光は大切です。サイクリングを選ぶことで、宮古島の豊かな自然を次世代にも残す一助となります。
地元の人との触れ合いの機会が増える
車での移動に比べて、地元の人との距離が近くなるのもサイクリングの魅力です。道を尋ねたり、休憩所で会話をしたりと、宮古島の人々との触れ合いが生まれやすくなります。島の文化や歴史を知る貴重な機会にもなるでしょう。
初心者におすすめの宮古島サイクリングコースは?
宮古島は高い山が少なく比較的平坦な地形のため、初心者でも楽しみやすいサイクリングスポットです。特に以下のコースは、初めて宮古島でサイクリングを楽しむ方におすすめです。
伊良部大橋・伊良部島コース(約20km)
宮古島の中でも特に人気の高いコースです。まず最大の見どころは、全長3,540mの伊良部大橋。無料で渡れる橋としては日本一長く、橋の上から見る宮古ブルーは圧巻の美しさです。
伊良部島に渡ったら、まず立ち寄りたいのが「なかゆくい商店」。宮古島で最も美味しいとの呼び声高いサーターアンダギー(地元では「さたぱんぴん」と呼ばれています)のお店です。運動後の甘いご褒美として最適です。
さらに足を延ばして「伊良部そば かめ」で本場の伊良部そばを味わうのもおすすめ。特に「かめそば」は軟骨ソーキ、三枚肉、かまぼこ、ゆし豆腐が入った看板メニューで絶品です。
時間に余裕があれば、下地島の「17END」まで足を延ばすのもおすすめ。ここからは下地島空港に着陸する飛行機を間近で見ることができる絶景スポットです。
来間大橋・来間島コース(約15km)
来間大橋は全長1,690mの「日本一の農道橋」として知られています。橋からは宮古島最大のビーチである与那覇前浜の美しい砂浜が見え、景色も抜群です。
来間島には「竜宮城展望台」があり、ここからのパノラマビューは必見。与那覇前浜や来間大橋、その先の宮古島本島を一望できます。島内にはおしゃれなカフェや雑貨店も点在しているので、のんびり過ごすのにぴったりです。
池間大橋・池間島コース(約25km)
池間大橋からは特に透明度の高い海を楽しめます。「飲めそうなほど透明」と表現されることも多い池間の海は、宮古島の中でも特に美しいと言われています。
池間島内にある「フナウサギバナタ」は、映画のワンシーンのような写真が撮れる人気スポット。また池間島のオハマビーチからは、池間大橋の絶景を撮影することができます。
宮古島の絶景を楽しめるサイクリングスポットとは?
宮古島でサイクリングする最大の魅力は、何と言っても絶景ポイントの多さです。特に以下のスポットは、サイクリング中に立ち寄るべき絶景ポイントとして人気があります。
伊良部大橋
無料で渡れる橋としては日本最長の伊良部大橋。全長3,540mの橋の上からは360度見渡す限りのコバルトブルーの海が広がります。橋の中央部は船が通れるようにアーチ状になっており、その構造美も見事です。
橋の上には自転車で停車できるスペースが2か所あり、そこから海を眺めるのがおすすめ。車では味わえない開放感を堪能できます。晴れた日には宮古島本島や池間島、来間島も望むことができます。
東平安名崎(ひがしへんなざき)
宮古島の最東端に位置する約2kmの岬で、太平洋と東シナ海が出会う場所です。岬の突端には灯台があり、わずか200円ほどで登ることができます。灯台からの眺めは圧巻で、断崖絶壁と広大な海のコントラストが美しいです。
日本の都市公園百選にも選ばれており、サイクリングの目的地として人気があります。宮古島の長辺を北から南へ一気に走るルートの途中に位置しているため、立ち寄りやすいスポットでもあります。
池間大橋と西平安名崎
池間大橋から見える西平安名崎との間に広がる海は、宮古島の中でも特に透明度が高いと言われています。池間島のオハマビーチからは橋の全景を撮影できる絶好のポイントがあり、「夏」を凝縮したような写真が撮れます。
西平安名崎展望台からはエメラルドグリーンの美しい海が広がり、池間島や大神島を一望できる人気スポットです。近くには「HARRY’S Shrimp Truck」があり、ガーリックシュリンプを食べながら休憩するのもおすすめです。
砂山ビーチとサンセットスポット
絵画のような美しいアーチ状の地形が特徴の砂山ビーチは、写真撮影に最適なスポット。ビーチへは自転車を降りて歩く必要がありますが、その価値は十分にあります。
また宮古島西海岸は夕日の名所として知られており、サイクリングの締めくくりに西海岸沿いを走りながら水平線に沈む夕日を眺めるのは格別です。西海岸沿いには雰囲気の良いカフェやレストランも点在しており、夕日を眺めながら食事を楽しむこともできます。
宮古島でレンタサイクルを借りるならどこがおすすめ?
宮古島には複数のレンタサイクルショップがあります。それぞれ特徴が異なるので、自分の目的や体力に合わせて選ぶとよいでしょう。
レンタサイクルぷらすにどぉ
宮古島の中心部にあるレンタサイクル店で、クロスバイクとロードバイクをレンタルできます。電動アシスト自転車は取り扱っていませんが、本格的なサイクリングを楽しみたい方に人気です。
特徴的なのは、1日1組限定のサイクリングツアーを開催していること。3つのコースから選べるので、ガイド付きで安心して宮古島のサイクリングを楽しみたい方におすすめです。
- 営業時間:9:00〜17:30
BIGJOY宮古島
電動アシスト自転車やロードバイク、原付、大型バイクまで幅広いレンタル車両を取り揃えています。特に電動アシスト付き自転車は坂道や長距離移動も楽に走行できるため、体力に自信のない方や初心者におすすめです。
配達&回収サービス(有料)もあるので、ホテルまで配達してもらうこともできます。シュノーケリング3点セットやライフジャケットなどもレンタル可能なので、マリンアクティビティと組み合わせたプランも立てやすいです。
- 営業時間:9:00〜18:00
富浜モータース
宮古島の中心街・西里大通りにある老舗レンタバイク&レンタサイクル店です。電動アシスト自転車はありませんが、一般的なママチャリのレンタル料金が1日1,000円とリーズナブル。手軽にサイクリングを楽しみたい方や、近距離の移動に便利です。
- 営業時間:9:00〜18:00
レンタサイクル「しまそらポタリング」
「みやこ下地島空港」でのレンタサイクルです。伊良部・下地島でレンタル可能なのはこちらのみ(2023年6月現在)。電動アシスト付き自転車ではないので長距離には向きませんが、下地島や伊良部島をのんびり探索するには最適です。
空港利用者はもちろん、伊良部大橋を通過せずに伊良部島・下地島からサイクリングを始めたい方におすすめです。
- 営業時間:10:00〜19:00
Aid station Strongman(ストロングマン)
本格的なロードバイクをレンタルしたい方におすすめのショップです。サイクリストに人気で、宮古島一周や長距離ライドを計画している方に適しています。
- 営業時間:13:00~19:00
宮古島サイクリング時の注意点と持ち物は?
宮古島でのサイクリングをより快適に、そして安全に楽しむためのポイントをご紹介します。
時期と気候を考慮する
宮古島の夏(6月〜9月)は気温が30度を超える日が多く、強い日差しにさらされるサイクリングは熱中症のリスクが高まります。サイクリングに最適なのは、3月〜5月の春か、10月〜12月の秋がおすすめです。気温は25度前後で、適度な暖かさと爽やかな風を感じながら走ることができます。
特に4月前後の春は「海開きが終わって梅雨入り前、晴れの日が増えて気温も25度ぐらいのちょっと暑いくらいの時期」で、連日30度超えの夏よりもはるかに快適です。
日焼け対策を万全に
南国の宮古島では、曇りの日でも紫外線は強烈です。長袖・長ズボンの着用や、日焼け止めの塗り直し、サングラス、帽子(ヘルメットの場合は日よけ付き)の着用を心がけましょう。特に橋の上や海岸沿いは日陰がほとんどないので注意が必要です。
水分・塩分補給をこまめに
暑い時期はもちろん、涼しい季節でも風を受けながらのサイクリングは汗をかきやすいもの。常に水分を携帯し、こまめな補給を心がけましょう。スポーツドリンクなど塩分も一緒に摂取できるものがおすすめです。
島内にはコンビニやスーパーもありますが、特に海岸沿いや橋の周辺では補給できる場所が限られるため、余裕を持った準備が必要です。
コースと体力に合わせた計画を
宮古島本島だけでも一周すると約100kmとなり、相応の体力と時間が必要です。初心者や体力に自信のない方は、伊良部大橋・来間大橋・池間大橋のいずれかのみを目指すコース設定がおすすめです。
また朝早くから出発し、日が高くなる前に主要な走行を終えるようなプランも熱中症予防に効果的です。実際の行程では、休憩やグルメスポット、写真撮影の時間も考慮して余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
風の強さに注意
宮古島は海に囲まれた離島のため、季節や天候によっては強風が吹くことがあります。特に橋の上は風の影響を受けやすく、自転車の操作が難しくなる場合も。強風注意報が出ている日のサイクリングは避け、常に天気予報をチェックしておきましょう。
おすすめの持ち物リスト
- 日焼け止め(SPF50+、PA++++など高い保護効果のもの)
- 水分(500mlのペットボトル2〜3本、または大容量のウォーターボトル)
- 軽食・エネルギー補給用の食べ物(チョコレート、バナナ、エネルギーバーなど)
- サングラス(紫外線だけでなく、風や虫からも目を守ります)
- 帽子または日除け付きヘルメット
- 薄手の長袖シャツ(UVカット機能付きが理想的)
- スマートフォン(地図アプリ用、緊急連絡用)と防水ケース
- モバイルバッテリー(長時間の外出に備えて)
- 基本的な修理キット(パンク修理セット、六角レンチなど)
- 常備薬(特に持病がある方)
- 現金(小さな商店ではクレジットカード非対応の場合も)
- タオル(汗を拭いたり、首に巻いて日よけにしたり)
宮古島の美しい景色と爽快な風を感じながらのサイクリングは、きっと忘れられない思い出になるはずです。ぜひこの記事を参考に、あなたにぴったりのサイクリングプランを立ててみてください。車では味わえない発見や感動が、宮古島のサイクリングには詰まっています。
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