一ツ葉・西都原自転車道は、宮崎市の海沿いから西都市の古墳群までを結ぶ、約24kmの自転車歩行者専用道路です。松林の中を抜ける海沿いの区間と、古代の史跡が点在する内陸の区間、性格の異なる二つの風景を一本の道でつなぐ点に大きな特徴があります。旧国鉄妻線の廃線跡を活用して整備されたルートで、勾配がほとんどないため、サイクリング初心者から本格的なロードバイク乗りまで幅広く楽しめます。この記事では、コースの成り立ちから沿線の立ち寄りスポット、終点にあたる西都原古墳群の見どころまで、宮崎でサイクリングを計画している人に向けて具体的にまとめます。

一ツ葉・西都原自転車道は旧国鉄妻線の廃線跡を活用したルート
一ツ葉・西都原自転車道の正式名称は、宮崎県道365号宮崎佐土原西都自転車道線です。宮崎市佐土原町と西都市を結び、区間の長さは約24kmに及びます。起点は宮崎市フェニックス自然動物園、終点は西都原古墳群のあたりとされ、海沿いの松林から内陸の古墳群まで、風景の異なる二つのエリアを自転車で行き来できます。
この自転車道は、1984年12月1日に廃止された国鉄妻線の線路敷を転用して整備されました。妻線は、宮崎県宮崎郡佐土原町(現在の宮崎市佐土原町)にあった佐土原駅と、西都市の杉安駅とを結んでいたローカル線です。廃止後、地元の愛着もあって線路敷が大きく撤去されずに残った経緯があり、それが自転車・歩行者専用道路への転用につながりました。鉄道の敷地をそのまま道路にしているため急な勾配がほとんどなく、国道219号線に沿うようなかたちでほぼ直線的に走れる区間が続きます。
長い年月の中で圃場整備や道路への転用が進み、自転車道としての連続性が一部で失われている区間もあります。実際にコースを走るなら、事前に宮崎市や西都市の観光案内、サイクリング専門サイトなどで最新のルート状況を確認しておくと安心です。
妻線の廃線跡を辿るサイクリングは歴史散策にもなる
妻線は宮崎県中部を走っていたローカル線で、神話の聖地として知られる西都市妻地区を通っていたことにも縁がある路線でした。鉄道としての役目を終えたあとも、地域住民にとって思い入れのある土地であったことから、撤去せずに緑道・自転車道として整備する方向に進みました。全国的に見ても、廃線跡を自転車道として再生させた事例のひとつといえます。
この背景を知ってから走ると、単なるサイクリングロードとしてだけでなく、かつて蒸気機関車やディーゼルカーが行き交っていた土地を自転車で辿る、歴史散策のような楽しみ方ができます。道沿いに残る痕跡や、鉄道時代の名残を感じさせる直線的な線形に注目しながら走るのもおすすめです。
コースの魅力は海沿いの松林と内陸の史跡という二つの顔
一ツ葉・西都原自転車道の魅力は、松林の中を抜ける爽快な走りと、古代の史跡を巡る歴史散策的な要素、この二つに集約されます。
宮崎市側の起点付近は、太平洋に面した一ツ葉海岸に近く、松林の丘陵地帯が広がるエリアです。フェニックス・シーガイア・リゾートに隣接しており、松林の中を抜けるサイクリングロードは海風を感じながら走れる開放的なルートとして知られています。宮崎市中心部からも自転車で30分以内でアクセスできる立地の良さがあり、地元の学生や愛好者によるサイクリングコースとしても親しまれてきました。
そこから内陸方面、西都市へ向かうと、道沿いには古墳を中心とした古代から中世にかけての史跡が点在するようになります。かつての妻線の駅があった集落や田園風景を眺めながら、ほぼ直線の道をひたすら走っていけるのも、鉄道敷を転用した自転車道ならではの特徴です。勾配が少なく走りやすいため、本格的なロードバイク乗りだけでなく、家族連れやサイクリング初心者にも向いています。
起点の宮崎市フェニックス自然動物園は動物園と遊園地を併設
コースの起点とされる宮崎市フェニックス自然動物園は、太平洋に面した宮崎市北東部の一ツ葉海岸沿い、松の丘陵地に位置する動物園です。フェニックス・シーガイア・リゾートに隣接しており、動物園としての展示だけでなく、遊園地的な要素や軽食を楽しめるレストランも備えています。サイクリングの出発前や帰着後に立ち寄って休憩したり、家族でのんびり過ごしたりするスポットとしても人気があります。
一ツ葉エリア全体では、松林に囲まれたサイクリングロードが整備されており、フェニックス自然動物園インターチェンジ周辺を経由するルートも走れます。海沿いの開放的な景色と松林の緑を楽しみながら、ウォーミングアップ的に走るのに適したエリアです。
沿線にはフローランテ宮崎と佐土原温泉の立ち寄りスポットがある
一ツ葉・西都原自転車道の沿線には、休憩や観光を兼ねて立ち寄れるスポットがいくつも点在しています。
まず挙げられるのがフローランテ宮崎です。四季折々の花々を楽しめる都市公園で、サイクリングの途中に花を眺めながらひと息つくのにぴったりの場所です。季節ごとに異なる表情を見せるため、訪れる時期によって違った景色を楽しめます。
また、佐土原温泉にある「石崎の杜 歓鯨館」も沿線の立ち寄りスポットとして知られています。海を望める大浴場を備えた日帰り温泉施設で、サイクリングで汗をかいたあとに立ち寄って疲れを癒やすのに向いています。長距離を走ったあとに温泉でリフレッシュできるのは、このコースならではの楽しみ方です。
動物園、庭園、温泉施設という多彩な休憩ポイントを組み合わせながら、一日がかりで楽しめるサイクリングルートとして設計されている点が、一ツ葉・西都原自転車道の強みです。
終点の西都原古墳群は300基以上が集まる国の特別史跡
コースの終点にあたるのが、国の特別史跡に指定されている西都原古墳群です。西都市中心部から北へ広がる西都原台地の上に位置し、300基以上の古墳が密集する、日本を代表する古墳群のひとつです。規模は東西約2.6km、南北約4.2kmに及び、面積にすると東京ドーム約230個分に相当するといわれるほど広大なエリアに古墳が点在しています。
古墳群の中でも特に有名なのが、男狭穂塚(おさほづか)と女狭穂塚(めさほづか)です。男狭穂塚は帆立貝形古墳としては国内最大級の規模を誇り、この二つの古墳を中心に据えた台地一帯が西都原古墳群のシンボル的なエリアになっています。古墳群内には内部に入って見学できるものもあり、資料展示室も設置されているため、歴史や考古学に関心がある人にとって見応えのあるスポットです。
西都原古墳群は遺跡としてだけでなく、広々とした台地に広がる景観そのものが観光資源になっています。町の中心部からわずか数キロという立地にもかかわらず周囲を遮るものが少なく、開放的でスケールの大きな風景を楽しめます。
西都原古墳群周辺は約4kmでレンタサイクルとEバイクが使える
西都市の中心部から西都原古墳群のエリアまでは、自転車で向かうのにちょうどよい約4kmという距離にあります。この手頃な距離感もあって、レンタサイクルを利用して古墳群を自由に巡る観光スタイルが定着しています。西都市の中心部にある自転車ショップではレンタサイクルの貸し出しを行っており、電動アシスト付きのEバイクも利用できます。体力に自信がない人や坂道が気になる人でも、Eバイクを使えば古墳群周辺を無理なく巡れます。
古墳群の中でも、男狭穂塚・女狭穂塚の周囲には整備された周回道路があり、この道路は毎年自転車レースの舞台としても使われています。コースはおおむねフラットな地形を基調としながらも、ところどころにテクニカルなカーブが配置されており、サイクリング初心者から自転車競技に慣れた上級者まで幅広い層が楽しめるコース設定になっています。
西都市では「ツール・ド・サイト」と名付けられたサイクリングマップも作成されており、西都原古墳群を中心とした周辺エリアを自転車で巡るためのルート情報がまとめられています。初めて訪れる場合は、このマップを手元に置いておくと迷わず見どころを回れます。
西都原ガイダンスセンターこのはな館は無料の自転車貸し出しがある
西都原古墳群を訪れる際に立ち寄っておきたい施設が、西都原ガイダンスセンター「このはな館」です。西都エリアの観光拠点として整備されており、建物のデザインは西都原古墳群にある31基の前方後円墳を縦に分割した形をイメージしているとされ、総ガラス張りの外観で自然光をふんだんに取り込んだ、開放的な空間になっています。
館内には自然食レストラン「旬彩や」や、地元の特産品・お土産を扱うショップ「ゆめりあ」が併設されており、サイクリングの合間の食事や休憩に使えます。古墳群についての地図やパンフレットを備えた観光案内窓口もあり、ボランティアガイドによる案内を利用できる場合もあるため、初めて西都原古墳群を訪れる人にとって心強い拠点になります。
このはな館では、無料の自転車貸し出しも行われています。補助輪付きの子供用自転車から大人用自転車、二人乗りできるタンデム自転車まで、合計25台ほどが用意されており、90分間無料でレンタルできます。手ぶらで訪れても気軽に古墳群周辺のサイクリングを楽しめるのは大きな利点です。館内設備は改修工事などで一時休館する場合があるため、訪問前には西都市観光協会などの公式情報で最新の営業状況を確認しておくと安心です。
一ツ葉エリアは約23km、所要2時間半から3時間が目安
一ツ葉エリアのサイクリングコースは、全区間でおよそ23km前後、所要時間の目安はおおむね2時間半から3時間程度です。宮崎市中心部側からのモデルコースとしては、イオンモール宮崎周辺を出発点とし、宮崎中央卸売市場、一ツ葉の松林エリア、佐土原温泉「歓鯨館」、シーガイア周辺の商業施設「BLOCK BLOCK BLUE POINT」、一ツ葉海岸を経由するルートが紹介されています。海沿いの開放的な景色と松林の緑を織り交ぜながら、飲食店や商業施設にも立ち寄れる、バリエーション豊かなコース取りになっています。
宮崎市内には自転車利用者向けに市営の自転車駐車場が22か所設置されており、市街地から出発する際の駐輪先にも困りにくい環境が整っています。観光案内所などで貸し出されるレンタサイクルは返却時間が18時までと定められている場合が多いため、日没時刻や自分の走行ペースを踏まえて余裕を持った計画を立てておくことが大切です。西都原古墳群まで足を延ばすなら、道中の観光や休憩の時間も考慮して、朝早めに出発するのがおすすめです。
春の桜と菜の花、秋のコスモス300万本が古墳群を彩る
西都原古墳群は古代の史跡であると同時に、宮崎県を代表する花の名所です。季節ごとに異なる花が古墳群の風景を彩り、サイクリングで訪れる楽しみを豊かにしてくれます。
春には、約800mにわたる桜並木に約2000本の桜と約30万本の菜の花が同時に咲き誇り、ピンクと黄色のコントラストが古墳群の緑の丘と重なる景色をつくり出します。桜の見頃はおおむね3月下旬から4月上旬にかけてで、この時期には「西都花まつり」といった催しも開かれ、多くの観光客で賑わいます。自転車で古墳の間を縫うように走りながら花見を楽しめるのは、この場所ならではの体験です。
夏には古墳群の一角にひまわり畑が広がり、夏空の下で咲く大輪の花々が来訪者の目を楽しませます。青空と黄色いひまわり、古墳の緑という色彩の組み合わせは、夏らしい写真映えするスポットになっています。
秋には、西都原古墳群でも規模の大きい花のイベントとしてコスモス畑が主役になります。その規模は宮崎県内でも最大級とされ、約300万本ものコスモスが古墳群一帯を彩ります。例年10月中旬頃から開花が始まり、10月下旬から11月上旬にかけて見頃を迎えることが多いようです。ピンクや白、赤と色とりどりのコスモスが風に揺れる中を自転車で走り抜ける体験は、他ではなかなか味わえません。
西都原古墳群は一年を通じて花のイベントが途切れることが少なく、何度訪れても異なる表情を楽しめます。サイクリングと合わせて花の見頃を確認しておくと、旅程がより充実したものになります。
記紀の道はニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの伝承地を結ぶ
西都原古墳群周辺の魅力を深く味わうために欠かせないのが、「記紀の道」と呼ばれる散策路です。記紀の道は西都市内に整備された全長約4kmのルートで、『古事記』『日本書紀』に記された日向神話ゆかりの伝承地を結んでいます。自転車であれば徒歩よりも効率よく、これらの伝承地を一日で巡れます。
日向神話の中心となるのは、天照大神の孫にあたる神・ニニギノミコトと、その妻となったコノハナサクヤヒメにまつわる物語です。ニニギノミコトは三種の神器を携え、高天原から地上を治めるために日向の高千穂へ降り立ったとされる神です。記紀の道沿いには、ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメが出会ったと伝わる「逢初川(あいぞめがわ)」、二人の間に生まれた三柱の皇子を出産したとされる「無戸室(うつむろ)」、生まれた皇子たちの産湯に使ったと伝わる「児湯の池」など、神話の名場面を今に伝える伝承地が点在しています。
西都原古墳群のシンボルである男狭穂塚・女狭穂塚にも、この神話が深く結びついています。伝承では、男狭穂塚にはニニギノミコトが、女狭穂塚にはコノハナサクヤヒメが眠っているとされ、両古墳は宮内庁の陵墓参考地に指定されているため内部への立ち入りは制限されています。規模の面でも、男狭穂塚は全国最大級の帆立貝形前方後円墳、女狭穂塚は九州最大の前方後円墳とされており、その大きさから当時の権力の強さがうかがえます。
神話の物語を知った上で古墳群やその周辺をサイクリングすると、史跡巡りというより、日本神話の舞台を自分の足で辿るような旅になります。歴史好きはもちろん、家族での旅行や学びを兼ねた観光にも向くルートです。
一ツ葉エリアは一年を通じて温暖でサイクリングに向く
一ツ葉海岸を含む宮崎のエリアは、一年を通じて温暖な気候であることで知られています。日向灘に面したこの海岸線は、太平洋側を南北に走る地形の影響で低気圧の影響を受けやすく、良質な波が立ちやすいことからサーフィンの名所としても人気があります。宮崎では季節を問わず一年中サーフィンが楽しめるとされるほど、海のコンディションに恵まれた土地柄です。
サイクリングの観点からも、この温暖な気候は追い風になります。シーガイアの周辺は、もともと黒松林の一部を切り開いて整備された施設で、ゴルフ場やホテル、テニスコートなどが点在するリゾートエリアですが、松林による木陰と海からの風が心地よく、サイクリングやジョギングに適した環境が整っています。真夏は日差しが強くなるため、こまめな水分補給と休憩を心がけたいところですが、春や秋の穏やかな気候の時期は、海風を感じながら快適に走れます。冬場も比較的温暖なため、防寒対策をすれば年間を通してサイクリングを楽しめる土地柄です。
コースは分割して楽しむのも一つの方法
一ツ葉・西都原自転車道と西都原古墳群周辺のサイクリングを楽しむにあたり、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
コース全体は約24kmという距離になるため、往復を通しで走る場合はそれなりの体力と時間の余裕が必要です。松林エリアから内陸の古墳群エリアまでは風景が大きく変化するため、写真撮影や休憩をこまめに挟みながら、無理のないペースで走ることをおすすめします。
コースの一部は圃場整備や道路への転用によって連続性が失われている区間もあるため、事前にルートを確認しておくのが望ましいです。宮崎市や西都市の観光情報サイト、サイクリング専門の情報サイトなどで最新のコース状況を調べてから出発すると安心です。
体力や時間に応じてコースを分割して楽しむのも一つの方法です。一ツ葉エリアの海沿い・松林区間だけを日帰りで楽しむプランや、西都市内でレンタサイクルを借りて西都原古墳群周辺だけを集中的に巡るプランなど、目的に応じて柔軟にコースを選べるのもこのエリアの魅力です。西都原古墳群周辺は中心部からの距離が約4kmと手頃なため、レンタサイクルを使った気軽な観光サイクリングにも向いています。
季節による見どころの違いも大きなポイントです。桜と菜の花が咲く春、ひまわりが彩る夏、コスモスが一面に広がる秋と、訪れる時期によって景色が大きく変わるため、複数回訪れてそれぞれの季節を体験するのもおすすめです。
鬼の窟古墳は土塁を巡らせた国内唯一の円墳
西都原古墳群を巡る中で、男狭穂塚・女狭穂塚と並んで立ち寄っておきたいのが「鬼の窟(おにのいわや)古墳」です。古墳時代の終末期、7世紀初頭に築かれたとされるこの古墳は、西都原における最後の首長墓とされています。直径約36mの円墳で、周囲を二重の濠と高い土塁が取り囲んでいるのが最大の特徴です。土塁を巡らせた円墳は、日本国内でもこの鬼の窟古墳のみとされており、貴重な遺構として知られています。
埋葬施設は巨石を積み上げた横穴式石室で、当時としては最先端の埋葬形式でした。天井石には畳3枚分ほどもある大きな石が使われ、羨道(せんどう、入口から玄室へ至る通路)は長さ約4.82m・幅約2.29m・高さ約1.8m、奥にある玄室は長さ約4.82m・幅約2.29m・高さ約2.15mという規模です。石材はすべて加工された切石を積み上げてあり、当時の高い土木・石工技術がうかがえます。
西都原古墳群には墳丘を持つ古墳だけでなく、南九州特有の「地下式横穴墓」や、全国に広く分布する「横穴墓」も混在しています。これらは円墳の裾部や墳丘の下に築かれていることが多く、地上からは見えにくいものの、古墳群全体の成り立ちを知るうえで重要な要素です。自転車で古墳群を巡る際は、代表的な前方後円墳だけでなく、こうした多様な埋葬形式の存在にも目を向けると、古代の歴史をより深く感じられます。
宮崎県はサイクルツーリズムとロードレース大会に力を入れている
宮崎県では、自転車を通じて県内各地の魅力を発見してもらう取り組みとして「みやざきサイクルツーリズム」が推進されています。雄大な自然が広がる海岸線や野生馬を間近に見られる公園など、宮崎ならではの観光資源を自転車で巡るスタイルが提案されており、一ツ葉・西都原自転車道や西都原古墳群周辺もこうしたサイクルツーリズムの重要なルートに位置づけられています。
競技志向のサイクリストに向けては、県内で年間を通じて複数回開催される「MIYAZAKIロードレースカップ」というロードレース大会シリーズがあり、都城市や宮崎市、東諸県郡、児湯郡など県内各エリアを舞台にレースが行われています。西都原古墳群周辺の周回道路も、こうした自転車競技の会場として活用されることがあり、地域を挙げてサイクリング文化を育てている様子がうかがえます。
児湯郡川南町では距離別に複数コースを選べる大規模なサイクリングイベントが開催されるなど、県内各地でサイクリストの人気を集める催しが定期的に企画されています。串間市や都城市、日之影町などでもロードバイクや異なるアクティビティを組み合わせたイベントが行われており、宮崎県全体としてサイクルツーリズムの推進と地域活性化に力を入れていることがわかります。一ツ葉・西都原自転車道や西都原古墳群周辺を訪れる際は、県内のサイクリングイベント情報もあわせて確認しておくと、旅の計画がより充実したものになります。
佐土原温泉とフローランテ宮崎でサイクリングの疲れを癒やせる
長距離のサイクリングを楽しんだあとは、身体をしっかり休めることも大切です。佐土原温泉「石崎の杜 歓鯨館」のように、海を望みながら入浴できる日帰り温泉施設が沿線にあるのは、このコースの強みです。汗を流したあとに温泉でゆっくり過ごせば、サイクリングの疲れも癒やされ、旅の満足度が高まります。
フローランテ宮崎のような都市公園を組み合わせれば、自転車を降りてゆっくり花や緑を眺める時間を旅程に加えることもできます。サイクリングだけでなく、動物園、庭園、温泉、古墳群と、多様な観光要素を一日の中で組み合わせられるのが、一ツ葉・西都原自転車道の魅力です。
一ツ葉・西都原自転車道は、旧国鉄妻線の廃線跡を活用して整備された、宮崎市と西都市を結ぶ約24kmのサイクリングロードです。海沿いの松林を抜ける区間から、古代の史跡が点在する内陸部まで、変化に富んだ風景を自転車で楽しめるのが最大の特徴です。起点となる宮崎市フェニックス自然動物園から出発し、フローランテ宮崎や佐土原温泉「石崎の杜 歓鯨館」といった沿線スポットに立ち寄りながら走り、終点にあたる西都原古墳群を目指すルートは、歴史散策とレジャーを同時に楽しめるコースといえます。西都原古墳群自体も、国の特別史跡に指定された300基以上の古墳が広がる、日本でも屈指のスケールを誇る史跡です。男狭穂塚・女狭穂塚を中心とした周回道路でのサイクリングや、レンタサイクル・Eバイクを使った気軽な散策など、楽しみ方も幅広くあります。春の桜と菜の花、夏のひまわり、秋のコスモスと、四季折々の花が古墳群の景色を彩ることも、このエリアを何度でも訪れたくなる理由になっています。歴史と自然と花と温泉、多彩な魅力が詰まった一ツ葉・西都原自転車道と西都原古墳群は、宮崎でサイクリングコースを探している人にとって、走ってみる価値のあるルートです。








