あぶくま川サイクリングロードは福島市から伊達市まで続く21kmの河川敷コース

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あぶくま川サイクリングロードとは、福島市の教育会館前から伊達市の大正橋までを結ぶ、全長約21キロメートルの自転車歩行者専用道路です。阿武隈川の両岸の堤防上に整備されており、自動車の通行がないため、子ども連れや初心者でも安心して走れます。利用は無料で、予約や申し込みも不要です。この記事では、コースの詳細、レンタサイクルの利用方法、アクセスや駐車場、周辺の観光スポット、季節ごとの見どころ、毎年春に開催されるイベントまでをまとめました。

目次

あぶくま川サイクリングロードは福島市教育会館前から伊達市大正橋までの21キロ

あぶくま川サイクリングロードは、福島市街地の東部を流れる阿武隈川の堤防天端に整備された、全長約21キロメートルのコースです。福島市の教育会館前を起点とし、阿武隈川の両岸を北へ向かい、伊達市の大正橋付近まで続いています。堤防上のフラットな道が中心で、勾配はゆるやかです。ロードバイクだけでなく、電動アシスト自転車やクロスバイク、いわゆるママチャリでも問題なく走れます。

サイクリングロード自体は年間を通じて自由に通行できます。信夫ヶ丘公園のサイクリングハウスでのレンタサイクル利用期間は、おおむね4月上旬から11月下旬までです。堤防の上を吹き抜ける川風を受けながら、阿武隈川の流れと福島盆地を囲む山並みを眺められるのが、このコースの持ち味です。往路と復路で違う岸を走れば、同じ21キロでも景色の見え方が変わります。

阿武隈川の両岸堤防を走るルートは天神橋や伏黒橋など複数の橋が目印

福島市中心部から走り始める場合は、御倉町地区の御倉邸付近や信夫ヶ丘公園周辺を経由し、阿武隈川に架かる天神橋、大仏橋、松齢橋、丸子橋、伏黒橋といった橋の近くを通過しながら北上するのが一般的なルートです。福島市域を抜けると伊達市梁川町方面へ入り、最終的に大正橋付近へ到達します。橋の名前を目印にすれば、現在地の見当がつけやすくなります。

コースの大半は舗装された堤防道路で、路面状態は比較的良好です。ただし増水後や台風通過後は、河川管理者の点検状況によって一部区間が通行止めになることがあります。伊達市内では実際に、豪雨や台風の影響でサイクリングロードの一部が通行止めとなった事例が案内されたこともあります。出発前に伊達市や福島市の公式サイトで最新の通行状況を確認しておくと、現地で引き返す事態を避けられます。

初心者は鎌田大橋往復10キロコースから始めるのがちょうどいい

全区間21キロメートルを往復すると40キロメートルを超えるロングライドになるため、体力や時間に応じて区間を区切るのがおすすめです。福島駅東口からももりんシェアサイクルを利用し、鎌田大橋までを往復する約10キロメートルのコースなら、電動アシスト付き自転車で休憩を挟みつつ1時間から1時間半程度で走りきれます。福島駅からのアクセスの良さと合わせて、出張や旅行の合間に体を動かしたい人にも向いています。この距離で河川敷の雰囲気をつかんでから、信夫ヶ丘公園周辺や伊達市方面へ距離を延ばしていけば、無理なくステップアップできます。本格的にトレーニングをしたい人は、伊達市側まで足を延ばして往復するロングコースに挑戦する選択肢もあります。

信夫ヶ丘競技場のレンタサイクルは無料、ももりんシェアサイクルは16カ所のポートを展開

あぶくま川サイクリングロードの利点のひとつが、無料で利用できるレンタサイクルです。福島市信夫ヶ丘公園内のサイクリングハウスでは自転車の貸し出しを行っており、遠方から公共交通機関で訪れた人や、自転車を持ち込めない観光客でも気軽にサイクリングを楽しめます。

貸し出しは信夫ヶ丘競技場の窓口で行われ、利用できるのは競技場の供用日の午前9時から午後4時までです。貸し出し期間はおおむね4月から11月の土日祝日に限られるとの案内もあり、時期や曜日によって利用可否が変わる点には注意が必要です。用意されている台数は情報源によって差があり、10台程度とする案内もあれば、大人用3台・小人用5台(うち補助輪付き2台)とする案内もあります。補助輪付きの自転車が用意されているのは、小さな子ども連れの家族にとって心強い点です。当日の空き状況を確実に確認したい場合は、管理する公益財団法人福島市スポーツ振興公社の信夫ヶ丘競技場窓口へ事前に問い合わせておくと安心です。イベントや大会と重なる日は貸し出しが休止されることもあります。

福島駅周辺では、地域独自のシェアサイクルサービス「ももりんシェアサイクル」も利用できます。福島駅東口を起点に、市内には16カ所程度のサイクルポートが設置されており、駅から直接自転車を借りてあぶくま川サイクリングロードまで乗り継ぐことができます。信夫ヶ丘競技場の無料貸し自転車と、駅起点で乗り捨てもしやすいももりんシェアサイクル、この2つの選択肢があることで、マイ自転車を持たない人でも気軽にサイクリング体験ができます。

以下は、目的別に走行距離の目安をまとめた比較です。

コース距離の目安主な対象
鎌田大橋往復コース約10キロメートル初心者・観光客
あぶくま川サイクリングロード全区間往復40キロメートル超経験者・トレーニング目的
阿武隈川春のサイクリング10キロコース10キロメートル(信夫ヶ丘球場付近で折り返し)イベント参加者
阿武隈川春のサイクリング30キロコース30キロメートル(桑折町ピーチリバーク157付近で折り返し)イベント参加者・健脚向け

福島駅から起点まで徒歩16分、車なら信夫ヶ丘運動公園第1駐車場が便利

JR福島駅からサイクリングロードの起点付近までは、直線距離でおよそ1.2キロメートル、徒歩ではおよそ16分です。徒歩でも十分に到達できますが、ももりんシェアサイクルを使えば10分程度に短縮できます。

自動車で訪れる場合は、信夫ヶ丘運動公園第1駐車場(福島市古川14-1)が便利です。信夫ヶ丘公園はサイクリングハウスがある公園でもあるため、レンタサイクルの利用と駐車場をあわせて使えば、車でのアクセスもスムーズになります。大会やイベント開催日には駐車場が混雑したり、利用できるスペースが限られたりすることがあるため、余裕を持った到着時間を心がけたほうがよいでしょう。

伊達市側から入る場合は、梁川地区や保原地区の河川敷付近に公共の駐車スペースが点在していますが、台数は多くありません。休日やイベント時は早めの到着をおすすめします。詳しい駐車場の位置は、伊達市や福島市の観光案内、公式ホームページの地図情報で事前に確認しておくと安心です。

伊達市側は「だてなサイクリングマップ」で10コースを紹介、伊達エリア一周は12キロ

伊達市では、市内や相馬福島道路沿線地域の立ち寄りスポットや観光施設を掲載した「だてなサイクリングマップ」を作成・公開しています。初級者向けから上級者向けまで、合計10コース程度が紹介されており、市内各地域を巡る周遊コースのほか、相馬福島道路沿線を伊達市から相馬市方面へ抜けるロングコースも含まれています。

代表的なコースのひとつが「伊達エリア一周コース」です。まちの駅を起点に、伊達市の市街地や自然を約12キロメートルで巡ります。あぶくま川サイクリングロードと組み合わせれば、河川敷のフラットな道と、伊達市内の里山や集落を通る変化のあるコースの両方を一度に楽しめます。

伊達市内の観光施設ではレンタサイクルの貸し出しも行われており、公共交通機関で訪れた観光客でも気軽に周遊できます。梁川地区や保原地区には歴史的な町並みや城跡、果樹園も点在しており、サイクリングと合わせて里山風景やフルーツ狩りを楽しむ人もいます。

御倉邸の展望デッキと花見山公園がサイクリング途中の定番スポット

あぶくま川サイクリングロード沿線には、立ち寄りたい観光スポットが点在しています。福島市の御倉町地区にある「御倉邸」は、代表的な休憩スポットのひとつです。幕末期から絹の集散地として栄えた福島には、明治32年に東北で初めて日本銀行福島支店が設置されました。御倉邸は、歴代の福島支店長が暮らした住宅を公園の一部として一般公開している施設です。敷地内には「おぐら茶屋」があり、御倉町界隈の名産品や軽食、飲み物を販売しています。展望デッキからは阿武隈川の流れを一望でき、サイクリングの休憩がてら立ち寄るのに向いています。

もうひとつ外せないのが「花見山公園」です。福島の早春を彩る花の名所として知られ、花見シーズンには多くの観光客でにぎわいます。この時期はマイカーでの乗り入れが規制されており、「あぶくま親水公園」に設けられる臨時駐車場からシャトルバスなどを利用するのが一般的なアクセス方法です。サイクリングロードから比較的近い場所にあるため、時期が合えば花見山観賞とあわせて訪れる人も少なくありません。

このほか、信夫ヶ丘公園・信夫ヶ丘競技場周辺には陸上競技場や野球場などのスポーツ施設が集まっており、スポーツ観戦とあわせて立ち寄る人もいます。あづま総合運動公園や飯坂温泉方面へも自転車で足を延ばすことができます。

飯坂温泉方面へは市街地経由でつながり、春は川沿いの桜並木が見どころ

福島市北部の飯坂温泉は、摺上川をはじめとする川の景観と、豊富な湯量を誇る温泉街、名所・旧跡の多さで知られるエリアです。あぶくま川サイクリングロードから直接つながる専用道ではありませんが、市街地の一般道を経由して飯坂温泉方面へ自転車で向かうサイクリストは多く、飯坂温泉オフィシャルサイトでも独自の「飯坂サイクリング・コース」が紹介されています。

飯坂温泉方面のコースでも、春には川沿いの桜並木が咲き誇り、水面に映る桜の姿が楽しめます。あぶくま川サイクリングロードで河川敷の開放感を味わったあと、飯坂温泉で日帰り入浴をして疲れをほぐす、という組み合わせは、福島市を拠点にサイクリングを楽しむ人たちの定番プランのひとつになっています。

阿武隈川流域は桑折町のピーチラインや県中地域の自転車道ともつながっている

阿武隈川流域では、阿武隈川サミット実行委員会(通称あぶたん倶楽部)という団体が、流域の自治体や住民と連携しながら川を活用したイベントや情報発信を続けています。後述する「阿武隈川春のサイクリング」も、この流域全体でのにぎわいづくりの一環として位置づけられており、福島市・伊達市・桑折町など、阿武隈川がつなぐ複数の地域が協力して開催してきたイベントです。

実際、サイクリングイベントのコース設定を見ても、福島市の御倉邸付近をスタート・ゴールとしながら、30キロコースでは桑折町のピーチリバーク157付近まで折り返し地点が設定されています。あぶくま川サイクリングロードは、福島市・伊達市の枠を越えて、桑折町方面の「桑折ピーチライン」とも緩やかにつながっているわけです。桑折ピーチラインは、皇室献上桃の産地として知られる桑折町の桃畑を望む、平坦な道が中心のコースです。あぶくま川サイクリングロードと合わせて走れば、阿武隈川流域の異なる表情を一日で味わえます。

福島県は、県内を7つの地域に分けた「福島県広域サイクリングルート」を設定しています。あぶくま川サイクリングロードは、この広域ルートの中で福島市・伊達市エリアを代表するコースの一つに位置づけられています。阿武隈川沿いの自転車道は、福島市・伊達市の区間だけにとどまりません。県中地域では、玉川村から須賀川市を通って郡山市に至る約30キロメートルの自転車道が、同じ阿武隈川沿いに整備されています。福島県内には、会津地方の大川沿いを会津若松市から喜多方市まで結ぶ約50キロメートルの自転車道や、久慈川沿いの約22キロメートルの自転車道もあります。あぶくま川サイクリングロードは、福島県の河川サイクリングネットワークの北部を担うコースであり、県中地域の阿武隈川自転車道とあわせれば、郡山方面まで自転車でつながる可能性を感じさせるルートです。

春は桜と菜の花、季節ごとに違う顔を見せる阿武隈川の堤防道路

あぶくま川サイクリングロードは、四季を通じて表情を変えます。春には堤防沿いの桜並木が満開になり、河川敷には菜の花も咲きます。桜のピンクと菜の花の黄色が阿武隈川の水面に映える光景は、多くのサイクリストやカメラ愛好家を惹きつけています。桜と菜の花が同時に楽しめる時期は限られているため、開花情報をこまめにチェックしてから訪れるとよいでしょう。

夏は緑豊かな堤防道路を、川風を受けながら走れます。日中の暑さが厳しい時期は、朝の涼しい時間帯や夕方の走行がおすすめです。秋には周囲の山々が紅葉に色づき、河川敷からも遠くの山並みの変化を楽しめます。冬は空気が澄み、晴れた日には遠くの山々までくっきり見渡せることが多く、防寒対策をしっかりすれば、人が少なく静かなサイクリングを楽しめる時期でもあります。

阿武隈川春のサイクリングは2025年4月26日に第9回が開催され参加料は300円だった

あぶくま川サイクリングロードでは、毎年春に「阿武隈川春のサイクリング」というイベントが開催されています。国土交通省福島河川国道事務所と地域が協働で実施する「阿武隈川にぎわいプロジェクト」の一環として行われているもので、河川敷の魅力を広く知ってもらうことを目的としています。

2025年4月26日(土曜日)に開催された第9回大会は、午前9時30分から午後12時30分にかけて、福島市の御倉邸付近をスタート・ゴール地点として実施されました。参加料は一人300円で、定員は先着200名でした。対象は小学生以上で参加コースを完走できる方とされ、小学生は保護者の同伴が必要でした。コースは、福島市信夫ヶ丘球場付近で折り返す10キロコースと、桑折町のピーチリバーク157付近まで足を延ばす30キロコースの2種類が用意され、体力や経験に応じて選べる構成でした。

イベント当日には、御倉邸の見学会や記念撮影スポット、車両展示、流域治水に関するパネル展示、地元による飲食のふるまいなど、サイクリング以外の催しも用意され、家族連れでも楽しめる内容でした。参加を希望する場合は、例年チラシに記載された申込方法に沿って、福島河川国道事務所計画課へファクスやメールで申し込む形式が取られています。この大会は流域の自治体が協力して毎年春に開催してきたイベントであるため、次回開催時の日程やコース内容は、開催が近づいた時期に福島市や福島河川国道事務所の公式サイトで確認するのが確実です。

増水後の通行止めと夏場の水分補給が走る前の注意点

あぶくま川サイクリングロードは自転車歩行者専用道路のため、ジョギングやウォーキングをする人、犬の散歩をする人も多く利用しています。歩行者や他の利用者とすれ違う際は、スピードを落とし、十分な間隔を保って走るのが基本です。週末の午前中や夕方は利用者が増える傾向にあるため、ベルの使用や声かけなど、周囲への配慮を心がけましょう。

河川敷という立地上、大雨や台風の後は増水や路面の損傷、倒木などにより通行止めとなる区間が発生することがあります。伊達市内の区間で一時的な通行止めが案内された事例もあるため、出発前には福島市および伊達市の公式ホームページで最新の道路状況を確認しておくと安心です。台風シーズンや梅雨時期に訪れる場合は、特に注意したいところです。

日差しを遮る木陰が少ない区間もあるため、夏場はこまめな水分補給と、帽子・サングラスの着用を心がけたいところです。冬場は河川敷特有の冷たい川風が吹き付けることもあるため、防寒具をしっかり準備しておくとよいでしょう。トイレや自動販売機などの休憩施設は、信夫ヶ丘公園や御倉邸周辺など、拠点となる公園・施設付近に集中しています。伊達市方面まで足を延ばすロングライドの場合は、事前に休憩ポイントを地図で確認し、水分や補給食を用意しておくと安心して走れます。

あぶくま川サイクリングロードについてよく聞かれるのが、料金や自転車の準備についてです。サイクリングロードの通行そのものは無料で、通行料や利用料はかかりません。自転車を持っていない場合でも、信夫ヶ丘競技場の無料貸し自転車か、福島駅東口起点のももりんシェアサイクルのどちらかを使えば、手ぶらに近い状態で走り始められます。初心者かどうかという点では、堤防上のフラットな道が中心で自動車の通行もないため、サイクリング経験が少ない人や子ども連れでも走りやすいコースといえます。まずは鎌田大橋往復コースのような短い距離から試して、慣れてきたら距離を延ばしていくのが無理のない進め方です。

あぶくま川サイクリングロードは、福島市の教育会館前から伊達市の大正橋までを結ぶ、全長約21キロメートルの河川敷コースです。無料のレンタサイクルやシェアサイクルを活用すれば、自転車を持たない人でも気軽に走り始められます。御倉邸や花見山公園といった観光スポット、伊達市の「だてなサイクリングマップ」で紹介される周遊コース、春に開催される「阿武隈川春のサイクリング」など、楽しみ方は一様ではありません。四季折々に表情を変える阿武隈川の流れと福島盆地の山並みを眺めながら、自分の体力に合った距離で走ってみてください。

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