大芝高原のサイクリングコースは、長野県上伊那郡南箕輪村にある大芝高原の敷地内に整備された、高低差の少ない周回路です。中央アルプスと南アルプスに挟まれた伊那谷のほぼ中央に位置し、樹齢90年を超える赤松林の中を走れることから、初心者や家族連れにも向いたコースとして知られています。園内にはレンタサイクルもあり、電車やバスで訪れた人でも気軽に自転車を借りられます。この記事では、コースの特徴から周辺のアクセス、レンタサイクルの利用案内、休憩に使える道の駅や温泉の情報まで、2026年09月17日時点でわかっている内容をまとめます。

大芝高原のサイクリングコースは坂の少ない周回路
大芝高原のサイクリングコースは、平坦な地形を活かして走りやすさを重視した構成になっています。信州大芝高原みんなの森として整備されたエリアには、ウッドチップや山砂を敷いた柔らかい道と、車椅子でも通行できるコンクリート舗装の道が組み合わされており、路面の状態によって走り方を変えられるのが特徴です。メインの周回コースは、歩きだとおよそ35分で一周できる距離感に設定されているので、自転車ならさらに短い時間で回りきれます。
急な坂道がほとんどないため、普段あまり自転車に乗らない人や、体力にそこまで自信のない人でも無理なく走れます。樹林に囲まれているので、夏場でも直射日光を長時間浴び続けることが少なく、木漏れ日の中を進む心地よさがあります。コース上には赤松の巨木が作り出す木漏れ日や野鳥のさえずり、季節ごとの花々が点在しており、走りながら自然を五感で味わえることも魅力のひとつです。インターバル速歩のようなトレーニングを取り入れている利用者もいて、健康づくりを目的に通う人も一定数いるようです。ロードバイクはもちろん、電動アシスト自転車やマウンテンバイク、子ども用の自転車まで幅広い車種で走りやすい路面状態が保たれている点も、大芝高原ならではの強みです。
伊那ICから車で5分、大芝高原へのアクセスと駐車場
大芝高原へのアクセスは、中央自動車道の伊那インターチェンジから車でおよそ5分から6分です。所在地は長野県上伊那郡南箕輪村2358番地5で、東京方面からは八王子インターチェンジ経由でおよそ2時間30分、名古屋方面からは東名高速道路と中央自動車道を経由して名古屋インターチェンジからおよそ1時間45分が目安になります。
電車を使う場合は、JR飯田線の伊那市駅からタクシーでおよそ13分、伊那北駅からは車でおよそ15分の距離です。最寄り駅からのバス便はそれほど多くないので、タクシーかレンタカーを組み合わせるのが現実的な移動手段になります。車と電車、それぞれの所要時間を比べると次のようになります。
| 出発地・交通手段 | 大芝高原までの所要時間 |
|---|---|
| 中央道伊那ICから車 | 約5〜6分 |
| 東京(八王子IC)から車 | 約2時間30分 |
| 名古屋(名古屋IC)から車 | 約1時間45分 |
| JR伊那市駅からタクシー | 約13分 |
| JR伊那北駅から車 | 約15分 |
駐車場は無料で、事前予約なしで利用できる約50台分のスペースが用意されています。自転車を車に積み込んで持ち込み、大芝高原を拠点に伊那谷のサイクリングを楽しむというスタイルを取る人も多いようです。駐車場が無料である点は、日帰りで気軽に立ち寄りたい人にとって、旅程を組みやすくする要素になっています。
レンタサイクルは電動アシスト2台とマウンテンバイク4台
自転車を持っていなくても、大芝高原ではレンタサイクルを利用できます。貸し出し窓口は、大芝高原内にある森の交流施設内の南箕輪村観光協会です。用意されているのは、ブリヂストン製の27インチ電動アシスト自転車が2台、ヨツバサイクル製のマウンテンバイクが24インチ2台と22インチ2台の、合わせて4台です。
電動アシスト自転車があるので、坂道の少ない園内はもちろん、少し足を延ばして周辺の観光スポットまで走る際にも体力面の負担を抑えられます。料金など具体的な利用条件については、南箕輪村観光協会へ問い合わせるか、観光協会の公式サイトにあるお問い合わせフォームで確認するとよいでしょう。台数が限られているため、混雑が予想される時期は事前に空き状況を確認しておくと安心です。
自転車を借りたら、まずは園内をひと回りして赤松林とセラピーロードの雰囲気を味わい、余裕があれば電動アシストの力を借りて村内や近隣市町村まで走るという段階的な楽しみ方がしやすくなっています。貸し出し窓口となる森の交流施設は、大芝高原内の観光案内の拠点としても機能しており、レンタサイクルの利用手続きと合わせて、周辺の見どころや当日のコース状況を教えてもらえることもあります。
天竜まったりライドで辰野町・箕輪町まで広がる28キロのルート
大芝高原を起点や経由地にして、より広い範囲を走りたい場合には、辰野町・箕輪町・南箕輪村の上伊那北部3町村が連携して作った観光サイクルマップ「天竜まったりライド」が参考になります。このマップは上伊那北部観光連絡協議会が作成したもので、中央アルプスと南アルプスに挟まれ、中央を天竜川が流れる伊那谷北部エリアの観光地や景色を、自転車で巡りながら楽しめるルートを紹介しています。
マップにはコース上の高低差の表示、分かりにくい交差点の拡大図、観光スポット、花の見ごろの時期、飲食店やコンビニエンスストア、トイレの位置、写真映えするビューポイントまで細かく盛り込まれています。代表的なモデルコースとして、辰野町の辰野駅を出発して沿線の観光スポットを巡り、南箕輪村の北殿駅を目指す全長約28キロメートルのルートが紹介されており、大芝高原だけでなく辰野町や箕輪町の自然や町並みも合わせて楽しめます。
このマップは南箕輪村役場や周辺の観光施設で配布されているほか、上伊那北部エリアでは3町村を繋ぐサイクリングツアーが開催されることもあります。ガイド付きのツアーであれば、地理に不慣れな人でも安心して広域サイクリングに挑戦できます。伊那谷全体でも、自転車を活用したサイクルツーリズムを地域活性化につなげる取り組みが進んでおり、伊那市など周辺自治体でもコースの紹介や案内板の整備が続けられています。
サイクリング後は道の駅信州大芝高原の味工房でご当地グルメ
大芝高原には、サイクリングの休憩や食事に立ち寄れる施設が揃っています。中心となるのが道の駅信州大芝高原で、「癒しと健康の森」をコンセプトに、直売所や食事処、日帰り温泉、宿泊施設が集まった複合施設です。
直売所の中心になっている味工房では、地元の生産者が育てた野菜や果物、加工品のほか、地元のお母さんたちが作る手作りジェラートやおにぎりが人気を集めています。食事処では、東京神楽坂の名店がプロデュースした上伊那産そば粉を使ったガレットや、本格的な窯焼きナポリピッツァを味わえます。お土産には道の駅名物の「おもてなしプリン」や、大芝高原産の赤松の炭を使った南箕輪村の新しいご当地グルメ「ブラメシ」シリーズもあり、サイクリングで体を動かしたあとの食事や買い物にちょうどよい場所です。
大芝の湯は2027年1月31日まで改修工事で休館中
サイクリングで汗を流したあとの立ち寄り湯として知られているのが、日帰り天然温泉「大芝の湯」です。泉質は弱アルカリ性で、地元では「つるつる美肌の湯」として親しまれています。大浴場のほか、源泉を使ったミルキーバス、露天風呂、ジャグジー、水風呂、家族風呂、サウナが備わっており、週替わりで男女の浴室が入れ替わる仕組みです。露天風呂は2か所あり、なかでも岩造りの露天風呂は利用者からの評判が高いようです。通常の入浴料は500円程度とリーズナブルで、館内の食堂ではラーメンや定食に加えて、伊那名物のローメンやソースカツ丼も味わえます。
ただし、大芝の湯は施設改修工事のため、2026年7月16日から休館しており、2027年1月31日まで営業を再開しない予定です。2026年09月17日現在はこの休館期間の途中にあたるため、サイクリングのついでに立ち寄り湯を予定している場合は利用できない点に注意が必要です。訪問前に南箕輪村観光協会や公式サイトで最新の営業状況を確認しておくと無駄足を防げます。
改修工事に入る前の大芝の湯は、営業時間が10時から21時30分(最終受付21時)、定休日が毎週木曜日という営業形態でした。改修後の営業時間や定休日が同じ内容のまま再開されるとは限らないため、2027年2月以降に訪れる予定を立てる場合も、再開が近づいた時点で改めて公式サイトなどで確認しておくと安心です。
オートキャンプ場とコテージで宿泊しながら楽しむサイクリング
宿泊を伴うプランを立てたい人には、園内にある「森のコテージ」や「信州大芝高原オートキャンプ場」が便利です。森のコテージは山小屋風のつくりで、家族やグループで自然を満喫できる宿泊施設として、5人から6人用が4棟、旧タイプの10人用が1棟、新しいタイプの10人用が2棟用意されています。
オートキャンプ場の営業期間は4月上旬から10月下旬までなので、2026年09月17日時点ではまだ営業期間中です。チェックインは15時、チェックアウトは10時で、料金の目安は次の表の通りです。
| 宿泊タイプ | 料金の目安(1泊) |
|---|---|
| オートサイト(1区画) | 4,300円 |
| バンガロー | 7,600円 |
| コテージ旧棟5〜6名用(5〜10月・平日) | 16,500円 |
| コテージ旧棟5〜6名用(5〜10月・休前日) | 19,250円 |
| コテージ旧棟5〜6名用(11〜4月・平日) | 17,600円 |
| コテージ旧棟5〜6名用(11〜4月・休前日) | 20,350円 |
予約は利用月の5カ月前の1日から受け付けており、予約先は大芝公園管理事務所です。車両乗り入れ可能なテントサイトや炊事棟も整っているので、テント泊をしながら翌朝からサイクリングに出るという滞在の仕方もできます。
マレットゴルフやテニスコートも揃うスポーツ公園
大芝高原はサイクリング以外のスポーツ施設も充実しています。アカマツとヒノキの樹林に覆われた敷地の中に、マレットゴルフ場、全天候型のクレーテニスコート6面、アスレチックコース、屋内運動場、野球場、陸上競技場、小運動場が整備されており、家族連れやスポーツ愛好家が一日を通して体を動かせる公園になっています。
サイクリングで園内を一周したあとにマレットゴルフやテニスを楽しんだり、子どもをアスレチックコースで遊ばせたりと、目的に応じて過ごし方を変えられるのは大芝高原ならではです。これらのスポーツ施設の詳しい利用案内や予約については、大芝公園管理事務所に問い合わせるとよいでしょう。運動のあとに大芝の湯で汗を流すという流れが理想ですが、前述の通り2027年1月31日までは休館中である点は覚えておく必要があります。
第41回大芝高原まつりは2026年8月22日に開催
大芝高原では、地域の一大イベントである「大芝高原まつり」が毎年夏に開かれています。第41回大芝高原まつりは2026年8月22日の土曜日に開催されました。開会式は午前9時30分から、各種の催し物は午前10時から始まり、夜には午後7時30分から花火大会が行われています。荒天の場合は翌日の8月23日の日曜日に順延することになっていました。
このまつりは「人と人とのつながりを求めて」というキャッチフレーズのもとに始まった村民手づくりの祭りで、信州上伊那地域では夏の最後を締めくくる祭りとして親しまれています。会場内の湖上ステージでは参加者によるダンスや楽器演奏が行われ、周辺にはたくさんの屋台やフリーマーケットの店が並び、来場者でにぎわいました。開催地は南箕輪村2358番地5の大芝高原です。次回以降の開催日程は、大芝高原まつり実行委員会事務局や南箕輪村の公式サイトで正式に発表される情報を確認してください。
サイクリングで大芝高原を訪れる際、こうしたイベントの開催時期に合わせて計画を立てれば、自転車での散策と地域の祭りの雰囲気を同時に楽しめます。イベント開催日は駐車場が混雑したり、一部エリアで交通規制がかかったりすることもあるため、事前に南箕輪村観光協会や公式サイトで最新情報を確認しておくと安心です。
春夏秋冬で変わる大芝高原サイクリングの表情
大芝高原は四季を通じて違う魅力を見せる場所です。春は新緑が芽吹き始め、木漏れ日の中を走る心地よさが際立ちます。気温も走りやすく、サイクリングを始めるにはちょうどよい季節です。
夏は赤松林の深い緑が生い茂り、木陰の多いコースが強い日差しをやわらげてくれます。夜には大芝高原まつりの花火大会が開かれるため、日中はサイクリングで汗を流し、夜は花火を楽しむという一日の過ごし方もできます。ただし気温や湿度が上がるので、こまめな水分補給と休憩は欠かせません。
秋は紅葉のシーズンで、赤松と落葉樹が織りなす色合いの変化を見ながら走れます。空気も澄んでくるので、中央アルプスや南アルプスの山並みがより美しく見える時期です。冬は積雪や路面凍結のおそれがあるため走行には注意が必要ですが、澄み切った空気の中に浮かぶ雪化粧の中央アルプスを望みながらのサイクリングは、この地域ならではの景色になります。冬にサイクリングを計画するなら、路面状況と気温を事前に確認し、防寒対策を整えてから訪れたほうがよいでしょう。
大芝湖の鯉やチョウザメ、子ども連れでも一日楽しめる理由
大芝高原は子ども連れの家族にとっても一日楽しめる場所として評判です。園内にある足湯は、サイクリングの合間に足を休めたいときに気軽に利用できます。園内の大芝湖には鯉やカモ、チョウザメが泳ぐ姿を見ることができ、多目的広場や大芝公園周辺は休日になると多くの親子連れでにぎわいます。
森林セラピーロード、日帰り温泉、キャンプ場、運動施設が隣接しているので、サイクリングだけでなく水辺の生き物観察や広場遊びなど、子どもの年齢や興味に合わせて過ごし方を選べます。小さな子どもがいる家庭では、まず大芝湖周辺で生き物を眺めてから園内をゆっくりサイクリングし、疲れたら足湯で休むという流れをつくると、無理なく一日を過ごせます。南箕輪村は近隣の市町村からも子育て世帯の多い村として知られており、自然の中で子どもが思い切り体を動かせる環境が整っていることも、大芝高原が家族連れに支持される理由のひとつになっています。
大芝高原サイクリングでよくある疑問
大芝高原でのサイクリングを検討している人からは、いくつか同じような疑問が寄せられます。レンタサイクルの料金についてはウェブサイト上に明記されておらず、南箕輪村観光協会へ直接確認するのが確実です。サイクリング初心者でも走れるかという点については、園内のコースは高低差が少なく、車椅子でも通行できる舗装路も整っているので、体力にそこまで自信がない人や子ども連れでも走りやすい部類に入ります。
駐車場に関しては、約50台分が無料で用意されており、事前予約は不要です。大芝の湯を組み合わせたいという人は、2027年1月31日までは休館中である点を踏まえてスケジュールを組む必要があります。サイクリング後の食事については、道の駅信州大芝高原の味工房や食事処が営業しているので、そちらを利用すれば問題ありません。
大芝高原サイクリングは伊那谷観光の起点になる
大芝高原のサイクリングコースは、平坦で走りやすい地形と、樹齢90年を超える赤松林に囲まれた環境を併せ持つ、初心者からファミリー層まで楽しめる場所です。園内には森林セラピーロードとして整備された周回コースがあり、自転車だけでなく散策やウォーキングにも使えます。レンタサイクルを利用すれば、電車やバスで訪れた人でも気軽にサイクリングを楽しめ、電動アシスト自転車を使えば周辺エリアまで足を延ばすことも難しくありません。
さらに、辰野町・箕輪町・南箕輪村を結ぶ天竜まったりライドのような広域サイクリングルートを活用すれば、伊那谷北部の自然や町並みを巡る本格的なサイクリング体験もできます。サイクリングのあとは道の駅信州大芝高原での買い物や食事、森のコテージやオートキャンプ場での宿泊など、休憩や滞在の選択肢も豊富に揃っています。日帰り温泉の大芝の湯は2027年1月31日まで休館中ですが、それ以外の施設は通常通り利用できます。
中央自動車道伊那インターチェンジから車で5分から6分というアクセスの良さも見逃せないポイントで、無料駐車場もあるため日帰りでも気軽に立ち寄れます。長野県伊那谷でサイクリングを楽しみたいと考えている人にとって、大芝高原は自然、休憩施設、広域ルートへの接続がひとまとまりになった、使い勝手のよい拠点だといえるでしょう。








