飛騨古川の里山を電動アシスト自転車で走る旅と古民家の宿

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飛騨古川を自転車で回るなら、町なかは飛騨古川まつり会館でクロスバイクかシティサイクルを借りられます。里山や宇津江四十八滝まで走る日は、焚火屋が貸し出す電動アシスト自転車を選べます。道案内がほしい人には美ら地球が運営する飛騨里山サイクリングがあり、午後のスタンダードツアーは全長22km、約3時間30分のコースです。

飛騨古川は、岐阜県飛騨市古川町に残る城下町です。高山駅から電車でおよそ15分と近く、観光客の多い高山からひと足延ばすだけで、白壁の土蔵が続く落ち着いた通りに着きます。町並みの外側には田園風景が広がります。

美ら地球は、新築の町家や、蔵と古民家を改修した宿も町なかで営んでいます。

目次

飛騨古川の自転車レンタルは1時間400円から、電動アシストは1台3,000円

町の中を数時間走るだけなら、1時間単位で借りられる飛騨古川まつり会館のレンタサイクルが手軽です。電動アシスト自転車に乗りたいときは、焚火屋のE-bikeレンタルを予約します。二つの貸し出し先の料金と条件は、次の表のとおりです。

貸し出し先料金時間・条件
飛騨古川まつり会館1時間400円、1日2,000円、2日間4,000円9時から16時まで(最終貸し出しは15時)、冬期は休止
焚火屋1台3,000円、配達と回収は1回1,500円電話での事前予約が必要

まつり会館が貸し出す自転車は、クロスバイクが4台、シティサイクルが4台です。会館の所在地は飛騨市古川町壱之町14-5で、2026年の貸し出しは4月1日に始まりました。

焚火屋が勧めている走り先は、宇津江四十八滝や周辺の里山、それに高山方面です。

電動アシスト自転車は時速24kmで補助がゼロになる

電動アシスト自転車とは、道路交通法施行規則が定める「駆動補助機付自転車」の基準に合う自転車のことです。こぐ力を1とすると、モーターが足せる力は最大でその2倍までと決まっています。

補助の割合がいちばん高いのは時速10km未満のときです。時速10km以上では、スピードが上がるほど補助は小さくなり、時速24kmでなくなります。ペダルをこがなければ進まない作りであることも条件のひとつです。この基準を外れた製品は、法律上は自転車として扱われず、原動機付自転車などに分類されます。

飛騨里山サイクリングの午後のツアーは全長22km、約3時間30分

ガイドと一緒に自転車で里山を巡るのが、美ら地球の飛騨里山サイクリングです。観光地を外れた農村へ入り、点々と建つ古民家を訪ね、飛騨で暮らす人の日常をのぞかせてもらう内容になっています。

午後に出発するスタンダードツアーは、田園の中をゆっくり進みながら北アルプスを眺めるコースです。距離は全長22kmで、所要時間は約3時間30分です。午前に出るツアーもあり、もっと短いツアーや、古民家に泊まるプランも選べます。ツアーに参加せず自転車だけを借りることもできます。

参加できるのは身長135cm以上の人で、体験期間は3月から11月です。予約の目安は、参加日の3日前の17時までです。集合場所はJR飛騨古川駅から歩いて7分ほどのところにあります。

案内はすべてのツアーで英語にも対応しており、海外からの参加者にも人気があります。料金はツアーの種類で変わり、大人8,400円、小人4,200円のツアーのほか、19,800円からのツアーもあります。申し込む前に、公式サイト(satoyama-experience.com)で希望するツアーの金額を確かめてください。

飛騨市は総面積の約93%が森林、道の駅から乗鞍岳を望める

自転車で里山へ出ると、1000mから3000m級の山並みに囲まれた土地を走ることになります。飛騨市は総面積の約93%を森林が占めており、山のふもとには日本の里山らしい風景が続いています。

休憩に寄りやすいのが、国道41号沿いの飛騨市古川町上町にある道の駅アルプ飛騨古川です。北アルプスの玄関口にあたる場所で、清流の宮川のせせらぎを聞きながら、乗鞍岳の大きな姿を望めます。

道の駅アルプ飛騨古川で買えるものと営業時間

道の駅で扱う特産は、高冷地野菜と飛騨牛です。名産品の棚には、飛騨りんごや飛騨桃、みそせんべい、地酒、飛騨牛の加工品が並びます。直売所では、とれたての野菜をはじめ、飛騨地鶏や工芸品まで扱っています。

食事どころは2軒あります。飛騨の郷土料理を味わえる食堂と、創業100年以上の老舗が手がけたラーメン店です。

道の駅は、4月から10月は朝9時に開き、夕方17時に閉まります。駐車場とトイレは24時間使えます。駐車場の台数は、大型車が27台、普通車が61台(うち身障者用2台)です。

宇津江四十八滝の紅葉は例年10月中旬から11月上旬が見ごろ

里山を走る日のゴールに向いているのが、宇津江四十八滝です。大小さまざまな滝が約900mの区間に連なっており、標高900mのブナ林沿いには全長1.8kmの渓谷歩道が整っています。歩道沿いで見られる主な滝は13あり、そのあいだにも小さな滝がいくつも落ちています。

なかでも目を引くのが落差18mの王滝です。滝の真下から見上げると、しぶきの中に虹がかかることもあります。

秋は、例年10月中旬から11月上旬にかけて紅葉が色づきます。毎年11月3日には秋の感謝祭が開かれ、名物の四十八汁などを味わえます。初夏になると、花園で約15万本のクリンソウが花を開きます。キャンプ場と芝生広場も備えています。営業は4月から11月までです。中学生以上の大人は200円、小学生は100円を清掃協力金として納めます。

宇津江四十八滝へ電車で向かう場合は、JR飛騨国府駅か飛騨古川駅からタクシーを使い、約10分から25分で着きます。

滝の近くの日帰り温泉は入浴料800円

走り終えたあとの汗は、近くの天然温泉で流せます。正式な名前は四十八滝温泉しぶきの湯 遊湯館で、泉質は単純温泉です。

営業は10時から21時までで、受付は20時15分に締め切られます。定休日は木曜日で、木曜日が祝日のときは翌日が休みになります。入浴料は12歳以上が800円、3歳から12歳未満が500円で、3歳未満は払う必要がありません。料金は券売機に現金を入れて払う方式で、JAF会員なら50円安くなります。

白壁土蔵街は駅から徒歩5分、瀬戸川には約千匹の鯉が泳ぐ

町なかを走るときに起点にしやすいのが、JR飛騨古川駅から歩いて5分の白壁土蔵街です。土蔵の白い壁が続く通りの脇を瀬戸川が流れ、散策できる区間は約500mあります。瀬戸川の水は「岐阜の名水50選」に名を連ねる清流です。

川に放たれている鯉は約千匹で、4月から11月のあいだは色とりどりの姿を眺められます。冬の瀬戸川は、除雪で集めた雪を流す流雪溝の役目を担います。このため毎年11月の第4土曜日か日曜日に、鯉は近くの天神池へ移され、翌年4月の上旬まで天神池で過ごしてから瀬戸川へ戻ります。天神池は、増島城の堀池だったと伝えられる池です。

飛騨古川の町割りは1585年に金森長近が築いた城下町の名残

町の通りが碁盤の目のように走っているのは、城下町として整えられたためです。天正13年(1585年)に飛騨へ入った金森長近が、古川に増島城を築きました。長近が拠点にした高山の町割りにならい、古川の城下町も碁盤目状に区切られています。古川町は、のちに江戸幕府の直轄地としても栄えました。

飛騨の匠文化館と三嶋和ろうそく店は駅から歩ける距離にある

町並みの中には、大工の木組みの技を伝える館と、和ろうそくの老舗があります。どちらもJR飛騨古川駅から徒歩10分以内の場所です。

飛騨の匠文化館は釘を1本も使わない木組みの建物

飛騨の匠とは、奈良時代に平城京の寺院を建てる仕事などに加わった大工たちのことです。古川には今もその技が受け継がれており、飛騨の匠文化館では匠たちの仕事ぶりや道具、木組みについての展示を見学できます。

建物そのものも見どころで、地元の古川大工が飛騨産の木材を使い、釘を使わずに建てました。館内にはさまざまな継ぎ手と木組みの見本が並びます。千鳥格子をパズル感覚で組み立てる体験コーナーもあり、体験にかかる時間は30分ほどです。

入館料は大人が300円、小・中学生が100円です。20名以上の団体なら、大人240円、小・中学生80円に下がります。開館は9時から17時で、最終入館は16時30分です。12月から3月は閉館が16時30分になります。木曜日と、12月29日から1月3日までの年末年始は休館日です。駅からは歩いて8分ほどかかります。

三嶋和ろうそく店では1日150本のろうそく作りを見学できる

三嶋和ろうそく店は、明和年間(1764年から1772年)から続く、生掛けの和ろうそくを作る老舗です。この店は、NHK連続テレビ小説『さくら』でヒロインが下宿する家の舞台になりました。

店の中にある作業場では、店主の話を聞きながら、ろうそくを作る手元を見せてもらえます。仕事は朝早くから夕方まで続き、1日に仕上がる和ろうそくは150本にのぼります。

店は飛騨市古川町壱之町3-12にあり、駅から歩いて約5分です。営業は9時30分から17時までで、12月から3月は16時30分に閉まります。水曜日と、1月1日から3日までが定休日です。

古民家の宿はSATOYAMA STAYが1泊朝食付き17,000円から

サイクリングツアーを運営する美ら地球は、2020年に宿泊事業を始めました。今は木造で新しく建てた町家と、蔵を改築した一棟貸しの離れ、古民家を改修した分館を持っています。どの宿もJR飛騨古川駅から歩いて5分から8分ほどです。

料金は1泊朝食付きで17,000円からとなり、日程や部屋で金額が変わります。チェックインは15時から、チェックアウトは11時までです。駐車場は無料で使えます。泊まれるのは18歳以上の人に限られます。

SATOYAMA STAY弐之町は築120年の蔵を改修した離れも選べる

SATOYAMA STAY弐之町の所在地は、飛騨市古川町弐之町11-32です。木造の母屋には、シャワールームが付いた客室が3室あります。

母屋とは別に、築120年の蔵を手直しした一棟貸しの離れがあり、離れのうち1室には風呂が付いています。フロントはツアーの受付窓口を兼ねています。

SATOYAMA STAY殿町は犬と一緒に泊まれる町家の宿

分館のSATOYAMA STAY殿町は、古川町殿町7-21の瀬戸川に近い場所に建っています。もとは築約80年の和風スナックだった建物で、2024年春の改修を終えてから、犬を連れて泊まれる宿になりました。

共用スペースではWi-Fiが使え、ツアーデスクと、フロントに預けられるセーフティボックスも用意されています。スタッフは英語と日本語で応対します。

白壁土蔵街の町家や一棟貸しの宿も選択肢になる

美ら地球の宿のほかにも、古民家や町家を生かした宿が町のあちこちにあります。白壁土蔵街の景色になじむ高級な町家の宿としては、IORI TONOMACHIとIORI YAMAGUCHIがあります。

古い民家を改修したMOTHER’S HOUSEや、木造の建物で170年余り旅人を泊めてきた八ツ三館もあります。古民家が並ぶ通りの一棟貸しを探しているなら、飛騨里山オフィス&ステイが運営する数寄屋・末広の家があります。

走ったあとの食事は飛騨牛のステーキや手打ち蕎麦

JR飛騨古川駅を出てすぐの西洋膳処まえだは、飛騨牛を網で焼いたステーキや、和と洋を合わせた飛騨牛料理を出す店です。看板料理の飛騨古川高砂大椀は4,500円です。飛騨牛専門店 祭では、飛騨牛の握り寿司やステーキ丼を味わえます。

蕎麦を食べたい日は、飛騨産の蕎麦粉を粗くひいて手で打つ蕎麦正なかやがあります。ラーメンなら、地元の人が行列を作る**HIRO’(ヒロダッシュ)**があり、高山ラーメンとは違う味つけが特徴です。

お土産は飛騨古川さくら物産館の山の幸の瓶詰め

エノキ茸の醤油煮をはじめとする山の幸の瓶詰めは、古川町三之町の飛騨古川さくら物産館などで買えます。物産館では組みひもの体験もできます。

古川祭は毎年4月19日と20日、2026年は2日間で5万5千人が訪れた

春の飛騨古川では、毎年4月19日と20日に古川祭が開かれます。古川祭は気多若宮神社の例祭です。祭の中心となる起し太鼓と屋台の行事は、国の重要無形民俗文化財に指定され、ユネスコ無形文化遺産にも登録されました。

細かな彫刻で飾られた屋台が町じゅうを巡り、からくりの奉納や子ども歌舞伎も披露されます。19日の夜の起し太鼓では、大太鼓を載せた櫓のまわりで提灯が激しくぶつかり合います。雨が降ると屋台の曳揃えは取りやめになりますが、起し太鼓は雨でも行われます。

2026年の古川祭は、4月19日と20日の両日とも快晴に恵まれ、2日間で5万5千人が集まりました。祭の日以外に訪れた場合も、飛騨古川まつり会館で行事の様子を紹介する展示を見られます。

レールマウンテンバイクGattan Go!!は神岡町にあり古川からは車かバスで移動する

**レールマウンテンバイクGattan Go!!**は、飛騨古川駅のそばではなく、飛騨市神岡町に残る旧神岡鉄道の廃線跡を走ります。古川から行くなら、車かバスで移動しなければなりません。集合場所は岐阜県飛騨市神岡町東雲1327-2で、電動アシストが付いた2人乗りのハイブリッド車は3,000円から3,200円です。

高山駅から飛騨古川駅は特急ひだなら16分で着いた例もある

飛騨古川へは、JR高山本線で高山駅から電車に乗ります。特急ひだが飛騨古川駅まで延長して走った日には、高山駅を10時18分に出て、飛騨古川駅に10時34分に着いた例があります。

特急の時刻は、ダイヤ改正や季節で変わります。乗る前に、JR東海の時刻表で最新の時刻を確かめてください。

まとめ

飛騨古川を自転車で巡るなら、町なかは飛騨古川まつり会館のクロスバイクかシティサイクル、里山や宇津江四十八滝までは焚火屋の電動アシスト自転車を借りられます。案内付きで農村を走りたい人には美ら地球の飛騨里山サイクリングがあり、午後のスタンダードツアーは全長22km、約3時間30分です。

泊まる宿は、美ら地球のSATOYAMA STAYなら1泊朝食付き17,000円からです。ガイドツアーの体験期間は3月から11月で、まつり会館のレンタサイクルは冬に休みます。

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