余呉湖を自転車で一周、余呉駅から湖畔へ徒歩約5分の約6.4kmコース

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余呉湖は周囲が約6.4kmの湖で、JR余呉駅から湖畔までは歩いて約5分です。駅で自転車に乗ればそのまま湖をぐるりと回れて、歩いてめぐるよりも短い時間で一周できます。新幹線で来る場合は、東海道新幹線の米原駅から30分で余呉駅に着きます。

場所は滋賀県長浜市の北部です。湖を自転車で回る楽しみ方には「ヨゴイチ」という呼び名もあります。水面が穏やかで、湖を三方から囲む山々を映すことから「鏡湖」の別名を持ちます。湖北八景のひとつにも数えられています。

湖畔には天女が羽衣をかけたと伝わる柳があり、少し山へ入れば1583年の賤ヶ岳の戦いで命を落とした武将の墓が残っています。

目次

余呉湖の一周は約6.4kmから7km、自転車なら徒歩より短い時間で回れる

湖岸の道をたどって一周すると、距離はおよそ6.4kmから7kmです。ぐるりと回れる道が湖岸に通っていて、自転車で走る人もいれば、鳥を観察しに来る人もいます。

目安になるのが、JRおでかけネットに載っている地元ガイド付きのハイキングコースです。JR余呉駅に集まって余呉駅で解散する約7kmのコースで、所要時間は約2時間30分とされています。ただしこれは、歩いて見どころに立ち寄りながら進む場合の時間です。自転車で湖を回るなら、それより短い時間で一周できます。

体力に自信がない日や、空模様があやしい日もあるでしょう。そんなときは一周にこだわらず、余呉湖観光館のあたりを行って戻るだけの回り方もできます。整備された遊歩道とサイクリングコースは、気分転換にも向いています。

余呉駅は米原駅から30分、湖畔までは歩いて約5分

電車で来るなら、米原、長浜、京都の方面からJR北陸本線に乗り、余呉駅で降ります。東海道新幹線の米原駅からは30分です。

湖畔と余呉湖観光館へはどちらも徒歩約5分で、北岸にある余呉湖ビジターセンターまでは歩いて約15分かかります。

車の場合は、北陸自動車道の木之本ICから約5km、時間にして約10分です。余呉湖観光館の周辺やおのろ浜などに駐車場があり、どれも無料で使えます。観光館の駐車場にはトイレもあります。

レンタサイクルは余呉駅のほか木之本駅や長浜でも借りられる

観光施設の一覧には、余呉駅で借りられるレンタサイクルも載っています。木之本駅では観光案内所が貸し出しをしていて、長浜観光協会のツアーセンターでは電動自転車と普通の自転車の両方を選べます。

自転車があれば、歩くより広い範囲を自分の速さで回れます。料金や用意されている台数は変わることがあります。

余呉湖ビジターセンターでは湖が見える席で和風カレーが食べられる

滋賀県長浜市余呉町川並にある余呉湖ビジターセンターには、館内に食事のできる場所があります。窓際の席から湖を眺めながら和風の家庭的な味のカレーが食べられる店として、口コミで紹介されています。

また、滋賀県は、ダムカードを用意している県管理のダムのひとつとして余呉湖を案内しています。

岩崎山と大岩山には賤ヶ岳の戦いの史跡が残る

余呉湖観光館の駐車場から湖に沿って500mほど進むと、岩崎山へ登る道の入口に看板が立っています。入口には登山用の杖が置いてあり、必要なら借りて登れます。山頂に着いても景色はひらけていないので、眺めを期待して登る場所ではありません。

大岩山には、秀吉方として戦い討ち死にした中川清秀の墓があり、その周りには清秀の首を洗ったとされる「首洗いの池」や、秀吉が指揮をとったと伝わる「猿ヶ馬場」が残ります。墓から首洗いの池までは徒歩約10分、池から猿ヶ馬場まではさらに15分ほどです。滋賀県も、中川清秀の墓や猿ヶ馬場を登山道沿いの史跡として紹介しています。

余呉湖の桜は4月上旬から中旬、アジサイは6月中旬から下旬が見頃

桜は例年4月上旬から中旬に見頃を迎えます。余呉湖へ水を引く導水路の沿道ではソメイヨシノと菜の花が一緒に咲きます。黄色と桜色が並ぶあざやかな眺めは、JRおでかけネットのハイキング案内でも取り上げられています。湖の南東岸にあるおのろ浜の周辺にも桜があり、湖畔をのんびり歩くのにちょうどいい一帯です。

アジサイは6月中旬から下旬が見頃で、咲く株はおよそ1万株とされます。ほかにも、JRおでかけネットが案内するハイキングコースではサワオグルマや紅葉など、四季それぞれの自然が取り上げられています。

新緑の季節には若葉が水面に映り、秋には山の色づきが、冬には雪景色と水鳥が加わります。

風の弱い日は湖面に景色が映り込む

風の弱い日には、まわりの景色が湖面にくっきりと映ります。湖と山並みと空、そこに桟橋を入れると構図が決まりやすい場所です。

冬の余呉湖はワカサギ釣りと渡り鳥の季節

寒くなると、余呉湖はワカサギ釣りの湖になります。湖面が凍った上で釣るのは難しく、桟橋かドーム船で釣るのがふつうです。桟橋なら気軽に糸を垂らせますし、冷え込む時期にはドーム船が重宝します。北岸の余呉湖ビジターセンター内にある「舟戸」などが釣り場で、釣れたワカサギは天ぷらにして食べられます。

釣りは11月下旬から始まるという案内があり、桟橋を使うときは環境整備協力金を別に払います。時期も料金も年ごとに変わるため、余呉湖漁協などが出している最新の案内で確かめてください。湖では遊漁がさかんで、遊漁の対象は余呉湖漁業協同組合が管理しています。

冬は鳥を見る楽しみも増えます。オオヒシクイやコハクチョウ、オオワシといった渡り鳥が飛んできて、バードウォッチングができます。

湖畔ではキャンプやバーベキュー、遊泳などが禁止

湖畔で遊ぶときに守るべき決まりもあります。余呉湖の湖畔では、キャンプとバーベキューができません。湖に入る遊びも、カヌー、遊泳、サップのいずれも禁止です。

余呉の食事は徳山鮓から湖畔の定食、木之本のサラダパンまで

余呉で食事といえば、まず名前が挙がるのが「徳山鮓」です。鮒の子まぶしや、さばの熟れずしにトマトソースとチーズを合わせた皿など、発酵料理が並びます。余呉の自然と発酵食の文化を味わえる和のオーベルジュで、泊まることもできます。予約制で、昼の営業は12時から14時半、夜は18時から21時です。料理には季節ごとの山と湖の恵みが使われ、春は山菜、夏は鰻、秋はきのこ、冬は熊鍋が評判を呼んでいます。

もっと気軽に食べたいなら、余呉駅から歩いて10分ほどの湖畔にあるレストランがあります。エビフライ定食などの定食があり、ご飯がおいしいという口コミが寄せられています。カフェならglass & sweets 96cafe、そばなら「そば八」が湖の近くで営業しています。

おみやげには、隣の木之本町にある「つるやパン」のサラダパンが話題です。コッペパンに沢庵とマヨネーズを挟んだ、地元で親しまれているパンです。どの店も営業時間は変わることがあります。

余呉湖のまわりは1583年の賤ヶ岳の戦いの舞台

余呉湖のまわりは、まるごとこの戦いの舞台です。1583年(天正11年)、織田信長が亡くなったあとの後継をめぐって、羽柴秀吉と柴田勝家がぶつかりました。

先に動いたのは勝家です。雪が解けるのを待って出陣し、北国街道を南へ進んで、近江北部にある余呉湖の北側に陣を敷きました。秀吉は湖の南の木之本に陣を構え、両軍はしばらく向き合ったまま動きませんでした。

やがて柴田軍は北国街道を回り込み、岩崎山と大岩山にあった秀吉方の陣地を急襲します。秀吉方は賤ヶ岳を固く守って相手を引き込み、そこへ秀吉の本隊が駆けつけたことで勝負がつきました。柴田方にいた前田利家が決戦の場面で戦線を離れたことを、勝敗を分けた理由に挙げる説もあります。

秀吉方で手柄を立てた7人の武将は、「賤ヶ岳の七本槍」の名で語り継がれています。敗れた勝家は北の庄城へ逃げ帰り、追ってきた軍勢に囲まれて、お市の方とともに自害しました。

賤ヶ岳リフトなら山頂近くまで約6分

余呉湖と琵琶湖のあいだに立つのが、標高421.1mの賤ヶ岳です。山頂の近くまでは、昭和34年に開業したリフトで約6分で上がれます。

山頂からは360度を見渡せ、奥琵琶湖と余呉湖の両方が目に入ります。山頂の周りには戦場跡を示す案内板も立っています。

山から湖へ下りる道もあります。賤ヶ岳の古戦場を出て余呉湖畔に下りるハイキングコースは約1時間30分の道のりで、秋は紅葉を見ながら歩けます。登山道を歩いて往復すれば約3時間40分のルートです。リフトの運行期間や営業時間、料金は変わるので、出かける日に公式サイトで確かめてください。

余呉湖に残る伝説は羽衣と菊石姫の2つ

余呉湖には2つの伝説が伝わっています。

ひとつは羽衣伝説です。水浴びをしていた天女たちのうち一人が羽衣を取られ、天へ帰れなくなって人間の男性と夫婦になったという話です。余呉湖に伝わる話は1200年以上前に編まれた「近江国風土記」に書き残されていて、最古の羽衣伝説といわれます。ただ、京都府の磯砂山に残る天女伝説のほうを日本最古とする説もあります。湖畔には伝説にゆかりのある柳の木や石碑があり、天女が羽衣をかけたと伝わる「衣掛柳」も残っています。

もうひとつは、龍神になった菊石姫の話です。姫は8歳のころ、体に蛇のような痣が出て、両親から村はずれの小屋に置き去りにされたといいます。18歳の誕生日を迎えたときには、痣が体じゅうに広がっていました。

そのころ村は大干ばつに苦しんでいました。姫は村を救うため龍に姿を変え、雨を降らせます。湖へ入る前、姫は村人に片方の眼を残しました。小さいころから身の回りの世話をしてきた侍女に泣きつかれると、残る眼も渡しました。そして湖岸の岩へ眼を投げつけてその形を跡として残し、湖の底へ消えたと伝わります。

余呉湖は1960年から洪水とかんがいに使われる「余呉湖ダム」

のどかな見た目とは別に、余呉湖にはダムの役目があります。自然の湖にダムの機能を加え、「余呉湖ダム」として使っているのです。

目的は2つあります。余呉川の流域で起きる洪水の被害を軽くすることと、湖北地方一帯で使うかんがい用水を補うことです。そのために、余呉川から水を引く導水路や各種の調節ゲート、放水路がつくられました。ためられる水の量は全部で1470万立方メートルにのぼります。工事は1956年から1959年まで続き、1960年7月に運用が始まりました。

かつて湖の水が出ていく先は、余呉川へつながる高田川でした。いまの高田川は、余呉川へ水を流す放水路のひとつになっています。湖へ入る水は、まわりの水路と導水路、それに琵琶湖から水をくみ上げる施設を通ってきます。

大雨のときの動き方も決まっています。余呉川の堂木分流点で流れる量が毎秒30立方メートルを超えると湖へ水を引き込み、湖から出す水は毎秒23立方メートルに保ちます。田畑へ水を送る期間は5月1日から9月18日まで、洪水に備える期間は6月15日から10月31日までと定められています。水位は川並の放水路入口の近くに置いた水位計で測っています。滋賀県は、事前に水を流しておいて治水の力を高める取り組みの対象にも余呉湖を挙げています。

湖の大きさは約1.7平方キロメートル、琵琶湖との標高差は約47m

湖面の広さは約1.7平方キロメートルで、琵琶湖の北端にあたる余呉町に位置します。琵琶湖より約47m高い場所にあり、その琵琶湖から水をくみ上げているので、水質や湖の生き物も琵琶湖の影響を受けているとされます。

水質に悩んだ時期もありました。昭和50年代の後半から富栄養化が進んでプランクトンが増えすぎ、湖の全域でアオコなどが見つかりました。平成14年度に揚水筒をやめて深層ばっ気施設を置いてからは、アオコは局所的に見られるものの、湖の全域で発生しているのは確認されなくなりました。滋賀県はいまも水質の調査を続けています。

余呉湖は断層の動きでできた陥没湖

余呉湖は、柳ヶ瀬・関ヶ原断層帯が動いて地面が落ち込んだ場所にできた湖とされます。古い呼び名も残っていて、大江(おおえ)が琵琶湖、伊香小江(いかごのおえ)が余呉湖を指していました。

余呉低地帯の南側からは土に埋もれた林が見つかっていて、1994年の研究は、木材の化石を放射性炭素で測った年代から、木本泥炭がたまったのは約4500年前から3500年前だとしました。当時の様子を再現すると、低地のまんなかにハンノキとヤチダモが茂り、その外側をスギ属やトチノキ属などの森が囲んでいました。約3500年前にその森が消えたのは、柳ヶ瀬断層が動いて湖や沼が広がったためと推定されています。

余呉湖から足を延ばすならビワイチやつづら尾崎展望台

もう少し走りたい人には、琵琶湖を一周する「ビワイチ」があります。ナショナルサイクルルートに指定されたコースで、平坦な道が多く、走り慣れていない人や女性、家族連れにも向くコースです。そのビワイチを北のほうまで走ったら、寄り道として余呉湖を一周する小さな輪を足すこともできます。

もっと遠くまで行くなら、葛籠尾(つづらお)半島の先端に立つつづら尾崎展望台が候補になります。奥琵琶湖と伊吹山が一度に見渡せ、竹生島の方角も眺められます。

展望台は、菅浦と岩熊を結ぶ全長18.8kmの奥琵琶湖パークウェイの途中にあります。沿道には4000本ほどの桜があり、通行できるのは8時から18時までで、例年12月上旬から翌年3月末までは閉鎖されます。

湖北野鳥センターでは望遠鏡20台で野鳥を観察できる

近くの琵琶湖畔、長浜市湖北町には湖北野鳥センターがあります。野鳥観察のためのビジターセンターで、2階の観察室には望遠鏡が20台並び、センター前の湖岸で休む鳥を観察できます。秋から冬にかけては、冬の余呉湖と同じ顔ぶれの渡り鳥がこの湖岸にもやってきます。センターではコハクチョウの観察会も開いています。となりにある琵琶湖水鳥・湿地センターは、ラムサール条約に登録された湿地としての琵琶湖を、展示と解説で紹介する施設です。

余呉湖ぐるっとウォーキングは2026年10月31日(土)開催、申し込みは締め切り済み

2026年10月31日(土)には、滋賀県が主催する令和8年度の余呉湖ぐるっとウォーキング(ノルディックウォーク体験)が開かれます。申し込みは10月16日(金)の17時で締め切られていて、いまから参加の申し込みはできません。小雨なら予定どおり行い、予備日は12月5日(土)です。

午前9時30分にJR余呉駅へ集まり、余呉湖の周囲約7.0kmをポールを使って歩いて、午後0時30分ごろに余呉湖ビジターセンターの前で解散する予定です。歩きながら、湖にまつわる歴史やダムの役目についても話が聞けます。定員は先着30名で参加料はかからず、参加した人には余呉湖ダムカードが贈られます。

余呉駅を出て湖を一周し、湖畔のビジターセンターにたどり着く流れは、自転車で回るときの道順を考える手がかりにもなります。

余呉湖の一周は余呉駅から気軽に始められる

余呉湖は一周約6.4kmから7kmで、JR余呉駅から湖畔までは徒歩約5分、米原駅から余呉駅までは30分です。駅でレンタサイクルを借りれば、歩くより短い時間で湖を回れます。

湖の周辺には衣掛柳や中川清秀の墓、和風カレーが食べられる余呉湖ビジターセンターがあり、桜は4月上旬から中旬、アジサイは6月中旬から下旬、冬はワカサギ釣りと渡り鳥が楽しめます。湖畔ではキャンプやバーベキュー、遊泳などは禁止です。

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