佐渡ロングライド210の2026年大会は、2026年5月17日(日)に新潟県佐渡市で開催される日本最大級のサイクリングイベントです。エントリーは2026年1月1日から開始されており、4月19日まで受付が継続される予定となっています。佐渡島への移動手段であるフェリー(佐渡汽船)は乗船日の2ヶ月前から予約が開始されるため、5月16日の往路便を確保したい場合は3月16日が予約開始日となります。宿泊については、スタート・ゴール地点に近い佐和田エリア、フェリーターミナルがある両津エリア、温泉リゾートが充実した相川エリアの3つが主な候補となります。
本記事では、2026年佐渡ロングライド210への参加を検討している方に向けて、エントリー手続きの詳細から参加費用の内訳、フェリー予約のテクニック、宿泊エリアごとの特徴、そしてコース攻略に至るまでの情報を網羅的にお伝えします。佐渡ロングライド210は順位を競うレースではなく、制限時間内での完走を目指す「ファンライド」形式を採用していますが、総距離210km、獲得標高2,000m超という数値が示すとおり、万全の準備が求められるイベントです。

佐渡ロングライド210とは
佐渡ロングライド210は、佐渡島の海岸線を一周する日本屈指のロングライドイベントです。多くのサイクリストにとって「いつかは完走したい」と願う憧れの舞台として知られており、毎年数千人の参加者が佐渡の大自然に挑んでいます。2026年大会においても、例年通りの熱狂をもって迎えられることが予想されています。
本大会の特徴として、単に長距離を走破するだけでなく、各エイドステーションで地元の特産品が振る舞われる点が挙げられます。これはエネルギー補給であると同時に、佐渡の食文化を体験するグルメツアーとしての側面も持っています。また、大会前後には「グラベルライド」や「ファンライド」といった派生イベントも開催されており、佐渡島全体を数日かけて楽しむ「サイクルツーリズム」の総合イベントへと進化しています。
2026年大会のエントリー方法と参加費用
エントリー受付の概要
2026年佐渡ロングライド210のエントリー受付は、2026年1月1日(木)に開始されました。申し込み期間は同年4月19日(日)までとなっており、主要なスポーツイベントポータルサイトである「スポーツエントリー」を通じて手続きを行います。
例年の傾向として、最も人気のあるAコース(210km)や宿泊パックと連動した枠は早期に定員に達する可能性が高くなっています。先着順の要素が強いため、参加を希望される方は早めの申し込みが推奨されます。年末の段階でスポーツエントリーのアカウント情報を確認し、スムーズに決済まで進めるよう準備を整えておくことが、確実に出場権を獲得するための戦略として有効です。
各コースの参加費と特徴
本大会の象徴であるAコース(佐渡一周210km)は、一般参加費が21,900円に設定されています。この価格には大会運営費、保険料、エイドステーションでの補給食提供に加え、2026年大会では「大会記念ジャージ」が含まれている点が特筆されます。小中学生の参加費は14,900円となっており、親子での挑戦も視野に入れた価格設定です。
Bコース(農道里山を横断する佐渡半周130km)は、一般18,900円、小中学生13,900円で参加できます。このコースは佐渡の北半分(大佐渡)を周回した後、内陸の農道や里山を経由してゴールを目指すルート設定となっています。距離は短くなるものの、佐渡の原風景とも言える里山の景観を楽しめる点が大きな魅力です。
初心者や観光重視のサイクリスト向けのCコース(大佐渡一周100km)は、一般17,900円、小中学生13,400円となっています。100kmという距離はロードバイク初心者にとって一つの大きなマイルストーンであり、佐渡ロングライドの雰囲気を感じながら完走の達成感を味わうには最適な設定といえます。
近年追加されたグラベルライド(33km)などのサイドイベントは、参加費3,000円程度と安価に設定されており、メインイベントの前日や翌日に気軽に参加できるよう配慮されています。
オリジナルジャージの申し込み期限について
2026年大会のエントリーにおいて特に注意が必要なのが、ジャージのサイズ選定と申し込み期限の関係です。参加費に含まれる、あるいはオプションで追加可能なパールイズミ製のオリジナルバイクジャージは、受注生産に近い形態を取るため、申し込み締め切りが通常のエントリーよりも早く設定されています。ジャージ付きコースの申し込み期限は2月22日までとなっているため、ジャージを希望される方は早めの手続きが必要です。
サイズに関しては、メンズサイズでXSから3L、レディースサイズでXSからXLまで幅広く展開されています。具体的な数値として、メンズのLサイズは身長167〜174cm、チェスト94〜98cm、ウエスト78〜86cmとされています。ジャージのフィット感は長距離走行時の疲労軽減に寄与するため、自身の体型に合ったサイズを事前に把握しておくことが、当日の快適なライディングに直結します。
佐渡汽船(フェリー)の予約方法と攻略法
予約開始時期の「2ヶ月前ルール」
佐渡ロングライドへの参加において、エントリー以上に高いハードルとなるのが、本土から佐渡島への移動手段である「佐渡汽船」の予約確保です。数千人の参加者が一斉に移動するため、特にフェリーの車両積載枠やジェットフォイルの座席は瞬く間に埋まってしまいます。
佐渡汽船の予約受付は、乗船日の「2ヶ月前の同日」から開始されるというルールが基本となっています。例えば、大会前日の5月16日(土)に新潟港から両津港へ移動する場合、その予約開始日は3月16日となります。しかし、ここで多くの参加者が直面するのが「帰りの便の予約がまだ始まっていない」というジレンマです。
この問題を解決するために佐渡汽船が用意しているのが、「往路予約時に限り、復路も同時に予約できる」という特例措置です。具体的には、往路乗船日を含めて10日以内であれば、復路の乗船日が2ヶ月前の予約開始日を過ぎていても、先行して予約が可能となります。このシステムを理解し、往路の予約開始日に往復分のチケットを確保することが、佐渡遠征のロジスティクスにおける最大の攻略ポイントです。
カーフェリーとジェットフォイルの違い
移動手段には主にカーフェリーとジェットフォイルの二種類があり、それぞれに自転車積載のルールが異なります。
カーフェリーは所要時間が約2時間30分と長いですが、揺れが少なく、船内で休息を取ることができます。自転車に関しては、輪行袋に入れて手荷物として持ち込む方法と、車両甲板にそのまま持ち込む方法(要予約・別料金)があります。車両甲板への持ち込みは、分解・組み立ての手間が省けるため非常に人気が高いものの、その枠は極めて限られています。
一方、ジェットフォイルは約1時間と高速ですが、自転車は必ず輪行袋に収納する必要があり、かつ積載スペースに限りがあるため、予約時に確認が必須です。また、海況によっては欠航のリスクもカーフェリーより高いため、天候予報には十分な注意が必要となります。
「さどまる倶楽部」を活用したコストダウン
移動費を抑えるための重要なテクニックとして、「さどまる倶楽部」への入会が挙げられます。これは佐渡観光交流機構が運営する会員制度(アプリ)であり、登録することで佐渡汽船の運賃割引や、島内の協賛店でのサービスを受けることができます。
特に注目すべきは、「佐渡体験パック」や「乗船券付きプラン」といった特別商品の存在です。これらは佐渡汽船の往復乗船券と島内の宿泊や体験オプションがセットになったもので、個別に手配するよりも大幅に安くなるケースが多くなっています。2026年の会員特典やキャンペーン情報は順次発表されるため、公式サイトをこまめにチェックし、会員登録を済ませておくことが推奨されます。
宿泊エリアの選び方とおすすめの宿
佐和田エリア(スタート・ゴール地点周辺)
宿泊地の選定は、大会当日のパフォーマンスを左右する重要な要素です。佐和田エリアはスタート・ゴール地点の周辺に位置しており、最大のメリットはスタート会場までの移動時間がほぼゼロであることです。
早朝3時、4時に起きる必要のある当日の朝において、ギリギリまで睡眠時間を確保できる点は計り知れないアドバンテージとなります。しかし、その利便性ゆえに人気は凄まじく、予約は困難を極めます。参加を決めた時点で、真っ先に宿泊施設への問い合わせを行うことが重要です。
両津エリア(両津港周辺)
両津エリアはフェリーターミナルがあり、飲食店やコンビニも充実しているため、島外からのアクセスや前夜の食事には困りません。「ホテルニュー桂」や「たびのホテル佐渡」など、サイクリスト受け入れに積極的な宿泊施設も多く存在します。
デメリットは、スタート地点の佐和田まで約15km〜20km離れている点です。当日の朝は自走で約1時間、あるいは車での移動が必要となり、その分早起きを強いられます。ただし、この移動時間をウォーミングアップと捉えるベテラン参加者も少なくありません。
相川エリア(温泉リゾート)
相川エリアには「ホテル吾妻」や「ホテル大佐渡」といった温泉リゾートホテルが多く、前日のリラックスや同伴者の観光には最適です。温泉で体をほぐしてから翌日に臨むことで、コンディションを整えることができます。
ただし、ここもスタート地点からは距離があり、かつアップダウンを含む移動ルートとなる場合があるため、当日の移動手段(送迎バスの有無など)を事前に確認しておく必要があります。
宿泊予約のコツとしては、大手予約サイトだけでなく、地元の観光協会や旅行会社が確保している枠を狙うこと、あるいは「ホステル たつみや」のようなゲストハウスや民宿へ直接問い合わせることも有効です。
210kmコースの特徴と攻略ポイント
コースの全体像
佐渡一周、通称「サドイチ」は、島の海岸線を忠実にトレースする壮大なルートです。総距離は約210km、獲得標高は2,200m〜2,500mに達します。コースは大きく分けて、前半の「大佐渡エリア(北側)」と後半の「小佐渡エリア(南側)」、そしてそのつなぎ目となる「国中平野(両津・佐和田)」で構成されています。
制限時間は約12時間30分(5:30スタート、18:00終了)です。単純計算で平均時速17km程度で走り続ければ完走できる計算になりますが、休憩時間や後半のペースダウンを考慮すると、巡航速度は平地で25km/h以上、登りで10km/h以上を維持するイメージが必要となります。
前半の難所「Z坂」と「大野亀」
スタート直後の高揚感の中で北上を開始すると、やがて前半最大の難所である「Z坂(跳坂)」が現れます。海抜0mから標高130m付近まで、文字通りZ字を描いて急上昇するこの坂は、視覚的な威圧感が強い区間です。
攻略の鍵は、序盤で脚を使いすぎないことです。「頑張らない勇気」を持ち、軽いギアで淡々と登ることが、後半への貯金となります。Z坂を越えた先に待つのが、巨岩「大野亀」の絶景です。ここは風の通り道でもあり、向かい風の場合は集団走行(トレイン)を形成して空気抵抗を減らすことが極めて重要になります。
両津の関門と補給戦略
コースの中間地点にあたる両津港周辺には、大規模なエイドステーション(両津BS)が設置されます。ここでは昼食としてカレーや弁当が提供されることが通例であり、多くの参加者が一息つく場所です。
しかし、ここには12:00の関門というタイムリミットが存在します。5:30スタートであれば6時間30分の猶予がありますが、トラブルや天候次第ではギリギリになる参加者も少なくありません。また、ここで休みすぎて体が冷えてしまい、再スタート後に脚が回らなくなるケースも散見されます。休憩は必要最小限にとどめ、消化の良いものを適量摂取して素早くリスタートすることが完走への鉄則です。
後半の「小佐渡」と激坂への備え
多くの経験者が「佐渡ロングライドの本当の敵は後半にある」と語ります。後半の小佐渡エリアは、大佐渡のような派手な絶景や大きな峠は少ないものの、細かいアップダウンが延々と続く「ギザギザ」のプロフィールを持っています。
特に警戒すべきは、コース終盤、175km地点付近の素浜エイドステーション手前などに現れる急勾配区間です。通称「15%坂」と呼ばれる激坂が含まれており、疲労困憊の脚に追い打ちをかけます。ここでは無理にペダルを踏み込まず、潔く自転車を降りて押すことも立派な戦略です。脚を攣って走行不能になるリスクを冒すより、確実に前に進むことを選ぶべき局面といえます。
エイドステーションで味わう佐渡グルメ
佐渡ロングライドの大きな魅力の一つが、各エイドステーション(AS)で振る舞われる充実した補給食です。これは単なるエネルギー補給ではなく、佐渡の食文化を体験するグルメツアーの側面も持っています。
相川ASでは、温かい「わかめそば」や消化の良い「おかゆ」が提供されることがあり、朝の冷えた体に染み渡ります。入崎SSや多田ASでは、地元の菓子店が作る饅頭やスイーツ、笹団子などが用意され、脳のエネルギー源となる糖分を美味しく摂取できます。後半の小木ASでは、塩分補給に最適な「おにぎり」や「豚汁」が登場し、疲れた体に活力を与えてくれます。
エイドの食事は魅力的ですが、それだけに頼り切るのは危険です。次のエイドまでの距離が長い区間や、予想以上にエネルギーを消費する向かい風区間などでは、走行中にエネルギー切れ(ハンガーノック)を起こすリスクがあります。したがって、自身でもエナジージェルや羊羹などの携帯補給食をジャージのポケットに常備し、1時間に1回程度は計画的に摂取することが推奨されます。
5月の佐渡に対応する装備とウェアリング
レイヤリングの重要性
5月中旬の佐渡は、気候の変動が激しい時期です。晴れれば日中は25℃近くまで気温が上がり、汗ばむ陽気となる一方で、朝晩や曇天時、海風が吹く海岸線では体感温度が10℃近くまで下がることもあります。過去には冷たい雨に見舞われ、低体温症によるリタイアが続出した年もありました。
この寒暖差に対応するためには、重ね着(レイヤリング)が基本となります。ベースには吸汗速乾性に優れた夏用の半袖ジャージとビブショーツを着用し、その上にアームウォーマー、レッグウォーマー、そして高品質なウィンドブレーカーを組み合わせるのが王道のスタイルです。ウィンドブレーカーは暑くなったら小さく畳んでポケットに収納できる軽量なものがベストです。さらに、天気予報が晴れであっても、軽量なレインジャケット(雨合羽)を携帯することは、完走率を高めるための「お守り」として強く推奨されます。
トンネル対策とライトの重要性
佐渡の海岸線、特に外海府エリアには多数のトンネルが存在します。中には照明が暗い、あるいは照明がないトンネルもあり、安全確保のために前照灯(ヘッドライト)と尾灯(リアライト)の装着・点灯が大会規定で義務付けられています。
推奨されるライトのスペックとしては、400ルーメン以上、可能であれば800ルーメンクラスの光量が望ましいとされています。トンネル内での路面状況(濡れている箇所やグレーチング)を早期に発見するためには、街乗り用の心許ないライトでは不十分です。OLIGHTのRN1500やCATEYEのVOLT800といった、長時間点灯と高輝度を両立したモデルが多くの参加者に選ばれています。また、トンネル以外でも、18時のゴール付近は薄暗くなるため、自身の存在を車に知らせるためにもライトは生命線となります。
機材の事前チェック
210kmという長丁場では、些細な機材トラブルが命取りとなります。パンクは最も一般的なトラブルであり、予備のチューブ、タイヤレバー、携帯ポンプ(またはCO2ボンベ)は必携です。また、自身でチューブ交換ができるスキルを身につけておくことは、参加資格の一部といっても過言ではありません。
チェーンの注油、変速機の調整、ブレーキシューの磨耗チェックなどは、事前にプロショップで点検を受けておくべきです。大会によっては「車検認定証」の提出が求められる場合もあり、整備不良での出走は認められません。
大会後の楽しみ方と佐渡観光
ゴール後のリカバリー
18:00の制限時間内に佐和田のフィニッシュゲートをくぐった瞬間の感動は、筆舌に尽くし難いものがあります。完走証を受け取り、仲間と健闘を称え合った後は、宿に戻って温泉で汗を流し、疲れた体を癒やすのが最高のご褒美となります。
佐渡は食の宝庫でもあり、夕食では新鮮な海の幸や、佐渡牛、そして世界的に評価の高い地酒(北雪、真野鶴、天領盃など)を楽しむことができます。疲労困憊の体には、良質なタンパク質と適度なアルコールが染み渡るでしょう。
翌日の観光プラン
日程に余裕があれば、翌日は自転車を降りて佐渡観光を楽しみたいところです。世界遺産登録で注目を集める「佐渡金山」や、その近代遺産である「北沢浮遊選鉱場跡」は、自転車で走った歴史ある土地の背景を深く知るための絶好のスポットです。
また、小木地区での「たらい舟体験」や、トキの森公園での「トキ」の観察など、佐渡ならではのアクティビティも充実しています。これらは激しい運動を伴わないため、リカバリー中の体でも十分に楽しむことができます。
完走率と天候の関係
過去の大会データを紐解くと、佐渡ロングライドの完走率は天候に大きく左右される傾向が見て取れます。好天に恵まれた年は90%を超える高い完走率を記録しますが、悪天候時にはその数字が低下します。これは、雨や風が体力を奪うだけでなく、路面状況の悪化による機材トラブルや落車が増加することを示唆しています。
しかし、逆に言えば、しっかりとした準備(雨対策、防寒対策、機材整備)を行い、無理のないペース配分を守れば、完走の確率は極めて高いイベントであるともいえます。制限時間は比較的緩やかに設定されており、エイドステーションも充実しているため、サポート体制は万全です。
2026年完走に向けたスケジュール
2026年佐渡ロングライド210への参加を計画している方に向けて、これからのスケジュールを整理します。
2025年秋から冬にかけては、一緒に参加する仲間を集め、参加コースを決定する時期です。宿泊エリアの目星をつけ、情報収集を開始しておくことが重要となります。
2026年1月1日にエントリーが開始されました。スポーツエントリーでの申し込みがまだの方は、早めに手続きを完了させてください。ジャージ付きコースを希望する場合は、2月22日までに申し込む必要があります。
2026年3月中旬からは佐渡汽船の予約が始まります。「往復同時予約」のテクニックを駆使して、往路と復路のフェリーを確保することが重要です。
2026年3月から4月にかけては、本格的なトレーニング期間です。週末に100km程度のロングライドを行い、サドルの感触や補給食の相性を確認しておくと、本番での不安要素を減らすことができます。
2026年5月上旬には、機材の最終調整とパッキングを行います。天気予報を毎日チェックし、ウェアを微調整することも忘れずに行ってください。
そして2026年5月17日が本番です。佐渡の風を感じ、自己の限界に挑戦する日がやってきます。
佐渡ロングライド210は、単なる自転車イベントではありません。準備段階から始まり、当日の苦闘と歓喜、そして帰路の思い出話まで含めた、一つの壮大な旅物語です。佐渡の道は、いつでも挑戦者を待っています。









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